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結婚前の彼氏・彼女が交わす誓約書|盛り込むべき内容を解説

  • 執筆者の写真: 代表行政書士 堤
    代表行政書士 堤
  • 2025年9月11日
  • 読了時間: 43分

更新日:1月5日

🌺こんにちは!おてがる契約書の代表行政書士 堤です。

本日は誓約書についての重要なポイントを解説したコラム記事をお届けします。


結婚は人生の大きな節目であり、愛情や信頼のもとに始まるものです。しかし、将来の生活や財産、子育て、親族関係など、現実的な問題も避けられません。本コラムでは、結婚前に夫婦間で交わす「誓約書」や「婚前契約書」の意義や作り方、実務上の活用方法をわかりやすく解説します。法律的な視点だけでなく、心理的な安心感やトラブル防止効果についても詳しく紹介していきますので、結婚を控えている方やパートナーとの話し合いを検討している方に役立つ内容です。


  本記事のまとめ:

重要事項

概要

婚前契約書や誓約書は、離婚や財産問題などのトラブル防止に役立つ。

家事分担や生活費、親族との付き合い方など、日常生活のルールを事前に話し合える。

法的効力や効力制限、公正証書化のメリット、心理的負担などを理解し、専門家の関与が望ましい。

🌻「誓約書や婚前契約書は堅苦しいもの」と感じる方もいるかもしれません。しかし、本ブログを読むことで、ただの契約書ではなく、将来の安心材料として活用できることがわかります。夫婦間での価値観のすり合わせや、離婚・財産・親権などのトラブル防止にも役立つため、結婚前に必ず知っておきたい情報を整理しています。愛情を大切にしながらも、現実的な安心を手に入れるための知識としてぜひ参考にしてください。


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▼目次

~事例・比較分析紹介~

~番外編~




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  1.はじめに


結婚は人生の中でも大きな転機のひとつです。新しい生活が始まると、家計の管理や財産の取り扱い、将来の子どもや相続に関することなど、考えるべきことは意外と多くあります。そんな中で近年、注目されているのが「誓約書」や「婚前契約書(Prenuptial Agreement)」です。


結婚を契機に注目される「誓約書」「婚前契約書」とは何か

誓約書や婚前契約書は、結婚前に夫婦間で合意しておく文書のことを指します。例えば、「離婚した場合の財産分与のルール」「借金やローンの責任の所在」「子どもが生まれた場合の養育費や教育費の負担」などをあらかじめ決めておくものです。


ポイントは、この文書自体が「夫婦間の約束の証拠」として機能する点です。言葉だけの口約束では後々トラブルになる可能性がありますが、文書として明確に残しておくことで、将来的に安心できる仕組みを作ることができます。


欧米での普及、日本や韓国での増加傾向

欧米、特にアメリカやイギリスでは、婚前契約書は広く知られており、結婚前に弁護士に相談して作成するカップルも少なくありません。アメリカでは全結婚のうち10%以上が婚前契約を交わしているとされ、富裕層だけでなく一般家庭でも利用されています。


日本や韓国では歴史的に「夫婦はお互い信頼し合うもの」という文化が強く、婚前契約に抵抗を感じる人も多いのが現状です。しかし近年は、晩婚化や共働き家庭の増加、離婚率の上昇などを背景に、将来に備えて契約書を作るカップルが増えつつあります。特に都市部では、法律事務所や結婚相談所が婚前契約をサポートする事例も出てきています。


誤解されやすい「愛情の欠如」ではなく「将来の安心」のための仕組み

婚前契約書に対して、「愛情がないから作るのでは?」という誤解を持つ人もいます。しかし実際には逆です。婚前契約書は、夫婦が将来のリスクに備え、お互いの権利と責任を明確にするための「安心材料」です。


たとえば、共働きで住宅ローンを組む場合、万が一離婚することになったときに、誰がどの資産や負債を負担するのかを事前に決めておくことで、トラブルを避けられます。また、子どもが生まれた場合の教育費や生活費の負担を明確にしておくこともできます。これは「愛情の有無」とは関係なく、将来の生活を守るための現実的な準備なのです。


  2.結婚誓約書(婚前契約書)とは


結婚誓約書、または婚前契約書(Prenuptial Agreement、略して「プレナップ」)は、結婚前に夫婦間で合意した内容を文書として明確に記録するものです。単なる口約束ではなく、後々トラブルを防ぐための法的に意味を持つ書面として作成されます。


定義:結婚前に夫婦間で結ぶ約束を文書化したもの

婚前契約書の基本的な目的は、結婚生活や離婚・死別など将来起こりうる事態に備え、夫婦間の権利や義務を整理することです。具体的には以下のような内容が取り決められます:

  • 財産の分配方法:結婚前から持っている財産や、結婚後に購入した不動産・預貯金の扱い

  • 負債の責任:ローンや借金を誰が負担するか

  • 生活費・教育費の負担:子どもが生まれた場合の養育費や学費の負担割合

  • 離婚時のルール:財産分与、慰謝料、親権などに関する取り決め

ポイントは、これらの約束を「文書化」することで、口頭での合意では証明しにくいことも、明確な証拠として残せる点です。


婚前契約(プレナップ)と結婚証明書(式場での演出アイテム)との違い

結婚式でよく見かける「結婚証明書」と婚前契約書は、名前が似ていますがまったく別物です。

  • 結婚証明書

    • 式場でのセレモニー用に作られるもので、法的効力はありません

    • 家族やゲストに「結婚した」ということを示す演出アイテム

    • 思い出として飾るもの

  • 婚前契約書(結婚誓約書)

    • 法的効力を持つ可能性がある文書

    • 将来の財産や権利、義務を明確にするために作成

    • 離婚や死別などのトラブル回避のための現実的な準備

簡単に言うと、結婚証明書は「結婚の記念品」、婚前契約書は「結婚生活を守るためのルールブック」のような位置づけです。


夫婦財産契約との区別(登記が必要な契約)

婚前契約書と似たものに「夫婦財産契約」があります。こちらは法律上の手続きを経て登記を行う必要があり、より強い法的効力があります。

  • 夫婦財産契約

    • 民法上の規定に基づき作成

    • 登記を伴う場合が多く、第三者にも効力を主張できる

    • 財産分与のルールを公的に認めさせることが可能

  • 婚前契約書(誓約書)

    • 登記は不要

    • 夫婦間での約束を文書として残す

    • 後々、裁判で証拠として使えることもあるが、内容によっては無効となる場合もある

言い換えれば、婚前契約書は「夫婦内の契約書」、夫婦財産契約は「公的手続きを経て第三者にも効力を持たせた契約」という違いがあります。


  3.婚前契約の目的


婚前契約書(結婚誓約書)は、単に「離婚したときのルールを決める文書」ではありません。むしろ、結婚生活を安心してスタートさせるための「予防策」としての役割が大きいのです。ここでは、婚前契約書を作成する主な目的を詳しく解説します。


将来のトラブル予防

婚前契約書の最も基本的な目的は、将来のトラブルを未然に防ぐことです。結婚生活では予想外の問題が起こることがあります。例えば:

  • 離婚時の財産分与結婚前に持っていた資産や結婚後に取得した不動産・預貯金を、どのように分けるかを明確にしておくことで、後々の争いを避けられます。

  • 親権や養育費の取り決め子どもが生まれた場合、親権や教育費の負担について事前にルールを決めておくと安心です。

  • 浮気やDVへの対応婚前契約書に「浮気が発覚した場合の対応」や「暴力行為があった場合の措置」を盛り込むことで、心理的な安心感を得られます。


イメージとしては、結婚生活という「共同経営」を始める前に、事業計画書や契約書を作っておくようなものです。事前にルールを決めておくことで、無用なトラブルを避け、信頼関係を維持できます。


夫婦間の価値観のすり合わせ

婚前契約書は、単なる法律文書ではなく、夫婦の価値観や考え方を整理するためのツールでもあります。例えば:

  • 家計の管理方法(共働きの収入の扱い、貯蓄の割合)

  • 住宅購入や大きな支出の方針

  • 子どもの教育方針や宗教的な習慣


これらを文書にすることで、結婚前に「お互いの考え方の違い」を明確化でき、生活上の小さな摩擦を減らすことができます。言い換えると、婚前契約は「結婚前の価値観のすり合わせ会議」の結果を形にしたものです。


国際結婚や事実婚での活用

国際結婚や事実婚の場合、婚前契約書は特に重要です。理由は次の通りです:

  • 国際結婚相手が外国籍の場合、離婚や相続に関する法律が国によって異なるため、婚前契約書で事前に取り決めておくことが重要です。例えば、アメリカ籍の夫婦が日本で生活する場合、どちらの国の法律を基準にするかを明確化できます。

  • 事実婚法的な婚姻届を出していない場合でも、共同生活や財産の取り扱いに関するルールを文書化しておくことで、トラブル時の証拠として活用できます。


このように、婚前契約は法律上の婚姻関係がなくても、現実的な生活ルールとして役立ちます。


結婚に消極的な相手を安心させる効果

婚前契約書は、結婚に対して不安や抵抗感を持つ相手を安心させる効果もあります。例えば:

  • 「万が一離婚しても自分の財産が守られる」

  • 「生活費や教育費の負担が明確になっている」


こうしたルールを事前に文書化することで、相手に「結婚しても安全だ」という心理的な安心感を与え、結婚への前向きな気持ちを引き出すことができます。

言い換えれば、婚前契約は愛情の不足を示すものではなく、むしろ「愛情を安心に変える道具」とも言えるのです。


婚前契約書は、トラブル予防だけでなく、夫婦間の価値観を確認し、結婚生活の安心感を高めるための大切なツールです。


  4.婚前契約を結ぶメリット・デメリット


婚前契約書(結婚誓約書)は、結婚生活をより安心・安全にするためのツールですが、メリットだけでなく注意すべきデメリットもあります。ここでは、両方の側面をわかりやすく整理して解説します。


メリット

1. 約束した内容が証拠として残る

婚前契約書の最大の特徴は、夫婦間の約束を「文書」という形で残せることです。口頭の約束では後から内容を証明するのが難しく、トラブルの元になります。

:結婚前に「住宅ローンは夫が全額負担する」と口頭で約束していた場合、後々言った・言わないの争いになることがあります。しかし、婚前契約書として文書化しておけば、裁判や調停の場でも証拠として提示でき、トラブルを避けやすくなります。


2. お互いの考え方を事前に確認できる

婚前契約書を作成する過程で、夫婦はお互いの価値観や生活方針を確認することができます。これは「結婚前の価値観すり合わせ」にもつながります。

  • 家計の管理方法(共通口座にまとめるか、個別管理にするか)

  • 子どもの教育方針や宗教的な慣習

  • 将来の大きな出費(住宅購入、車、旅行など)

こうした話し合いを事前に行うことで、結婚後の小さな衝突を減らし、安心して生活を始められます。


3. トラブル発生時に迅速な対応が可能

離婚や財産トラブルは、感情が絡むと解決までに時間がかかることがあります。婚前契約書があれば、事前に取り決めたルールに従ってスムーズに対応できます。

:離婚時に「住宅ローンは夫が負担し、子どもの親権は母が持つ」という約束がある場合、感情的な争いを最小限に抑え、迅速に手続きを進めることができます。


4. 財産や借金の扱いを明確化できる

結婚前からある資産や負債、結婚後に共同で購入する財産の扱いを明確にできます。

  • 結婚前の預貯金や不動産は「個人財産」として保護

  • 結婚後に購入したマンションは「共有財産」とする

  • 借金は誰が負担するか明記

こうすることで、結婚生活中も将来もお金に関する不安が減ります。


5. 離婚時の争いを防げる

婚前契約書は、離婚時に裁判や調停で争うリスクを減らす効果があります。

:婚前契約書に基づいて財産分与のルールを定めていれば、相手に不当な請求をされるリスクを減らせます。また、調停や裁判にかかる時間・費用も節約でき、精神的負担も軽くなります。


デメリット

1. 結婚を「契約」と感じ心理的抵抗がある

婚前契約書は「結婚を契約として扱う」という印象を与えやすく、心理的な抵抗感があります。特に日本では、結婚は愛情や信頼を前提にするものと考える文化が強いため、抵抗を感じる人も少なくありません。


2. 信頼関係を疑っているように思われる

婚前契約書を提案すると、相手によっては「私を信用していないのでは?」と誤解されることがあります。このため、作成の際は「お互いの安心のため」という意図を丁寧に説明することが重要です。


3. 契約の内容によっては効力が制限される

婚前契約書の内容によっては、法律上無効になる部分があります。例えば:

  • 将来の生活費や養育費を著しく制限する内容

  • 法律で定められた最低限の権利を侵害する内容

こうした場合、裁判所で無効と判断されることがあります。そのため、契約内容は専門家(弁護士)に相談して作成することが推奨されます。


婚前契約書には、将来の安心を確保する大きなメリットがありますが、作り方や伝え方を間違えると心理的な負担や誤解を生む可能性もあります。次のステップでは、実際にどのような内容を契約書に盛り込むか、具体例を交えて解説できます。


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  5.婚前契約書に盛り込むべき内容


婚前契約書は、結婚生活のルールブックとも言えます。ここでは、実際に契約書に盛り込むべき内容をカテゴリーごとに整理し、初心者にも分かりやすく解説します。


生活に関する取り決め

結婚後の生活習慣やルールをあらかじめ確認しておくと、日常の小さな衝突を避けられます。

具体例

  • 生活リズム(起床・就寝時間、休日の過ごし方)

  • 旅行やレジャーの計画の立て方

  • ペットの飼育方針

こうしたルールを文章にしておくことで、結婚後に「聞いていない!」というトラブルを防げます。


家事・育児の分担

家事や育児の負担は、結婚生活で大きな争点になりやすい部分です。

具体例

  • 掃除、洗濯、料理の分担

  • 子どもの送り迎えや習い事の担当

  • 家事代行や外部サービスの利用可否

事前に分担を決めておくことで、無理な負担や不満を避けられます。


親族や友人との付き合い方

結婚後の人間関係のトラブルを防ぐため、親族や友人との付き合い方を取り決めることも重要です。

具体例

  • 実家への訪問頻度

  • 親戚や友人とのお祝い金・香典の負担

  • SNSでのプライバシー配慮

これにより、夫婦間で価値観の違いが原因の喧嘩を減らせます。


生活費の負担割合

生活費の負担を明確にしておくことは、結婚生活をスムーズにする基本です。

具体例

  • 食費・光熱費・家賃の分担割合

  • 共働きの場合の貯金や投資のルール

  • 大きな買い物(家具・家電)の支払い方法

事前に合意しておくと、金銭トラブルを未然に防げます。


財産に関する取り決め

結婚前後の財産や収入の扱いを明確にすることは、将来のトラブル防止に直結します。

結婚前の財産の確認

  • 不動産や預貯金、株式などの所有者確認

  • どちらの財産を「個人財産」とするか

結婚後の収入・財産の扱い

  • 共働き収入の管理方法(共同口座・個別管理)

  • 結婚後に取得した不動産や車の所有権

借金の責任分担

  • 結婚前の借金の扱い

  • 結婚後に発生する借入やローンの負担割合

財産分与のルール

  • 離婚時における財産分与の取り決め

  • 特定の財産は分与対象外とする場合の明記


トラブル発生時のルール

万が一トラブルが起こった場合の対応策も決めておくと安心です。

具体例

  • 不貞行為(浮気)があった場合の対応

  • DV(家庭内暴力)があった場合の措置

  • 別居中の婚姻費用の負担方法

これにより、感情的な争いを最小限に抑えられます。


離婚時の親権・養育費

子どもがいる場合、離婚後の親権や養育費についても明確に取り決めます。

具体例

  • 親権の取り決め(母親・父親・共同親権)

  • 養育費の金額や支払い方法

  • 子どもの教育方針(学校・習い事・宗教)

事前に合意しておくことで、子どもや親の心理的負担を減らせます。


生活習慣・価値観に関する取り決め

生活の細かい習慣や価値観も、結婚生活では重要です。

具体例

  • 食生活のルール(外食・節約・アレルギー対応)

  • 喫煙・飲酒のルール

  • セックスや子作りに関する考え方

こうした取り決めは「夫婦間の摩擦」を減らす効果があります。


お互いの愛情を確認する内容

最後に、婚前契約書には「愛情の確認」も盛り込めます。

具体例

  • 互いに尊重し合うことを宣言

  • 記念日や誕生日の祝い方

  • 感謝や思いやりを忘れないルール

これにより、契約書が「冷たい法律文書」ではなく、結婚生活をより良くするためのツールであることを示せます。


婚前契約書は、生活・家事・財産・トラブル対応・価値観・愛情など、あらゆる面をカバーできる総合的なルールブックです。これを作成することで、結婚生活の安心感が格段に高まり、将来のトラブルを未然に防ぐことができます。


  6.婚前契約書の法的効力


婚前契約書(結婚誓約書)は、将来のトラブルを防ぐために作成されますが、その法的効力については正しく理解しておく必要があります。ここでは、契約成立の基本から有効性の判断まで、わかりやすく解説します。


契約成立の基本的な考え方

婚前契約書は、一般の契約と同じく「当事者の合意」があって初めて成立します。法律上、契約は以下の要素を満たす必要があります。

  1. 当事者の合意:夫婦が自由意思で同意していること

  2. 契約内容の明確性:権利や義務が具体的に定められていること

  3. 合法性:内容が法律に反していないこと

例えば、「離婚時に財産分与を夫婦でどのように行うか」を具体的に決めることで、契約として成立します。一方で、内容が曖昧だと後で争いになる可能性があります。


私文書としても一定の効力はある

婚前契約書は、必ずしも公的な手続きを経なくても、私文書として作成できます。私文書であっても、以下のような効力があります。

  • 証拠としての利用:裁判や調停で「夫婦間で合意していた内容」を証明する材料になる

  • 合意の意思確認:お互いの考え方やルールを明文化することで、心理的な抑止力になる

ただし、私文書の場合は署名や押印があることが望ましく、内容の正確性や合意の事実を証明する手間がかかる場合があります。


公正証書にするメリット

婚前契約書を公正証書にすることで、法的効力が大きく強化されます。公正証書とは、公証人役場で公証人が作成する文書のことです。

  • 証拠力が高い:裁判で「確かに合意した内容」であると認められやすい

  • 強制執行力がある:例えば、離婚後に財産分与や養育費の支払いが滞った場合、裁判を経ずに強制執行できる場合がある

簡単に言えば、私文書は「合意の記録」、公正証書は「合意の公的保証」とイメージすると分かりやすいです。


有効な内容と無効な内容

婚前契約書に盛り込む内容の中には、法律上無効となるものもあります。主に以下の点に注意が必要です。

  • 公序良俗違反法律や社会的な秩序に反する内容は無効です。例:配偶者に暴力を強制する内容、明らかに不当な財産の取り決め

  • 過度に制限する内容生活費や養育費を極端に制限する取り決めは無効になる可能性があります

有効性を高めるためには、内容が「合理的で公平」であることが重要です。


判例が少なく有効性の判断は個別性が高い

婚前契約書に関する日本の判例はまだ少なく、裁判所による有効性の判断は個別ケースごとに行われます。そのため、作成の際には以下が推奨されます。

  • 契約内容を具体的かつ明確に記載する

  • 合理性や公平性を意識する

  • 専門家(弁護士・公証人)に相談して作成する

つまり、婚前契約書は万能ではありませんが、正しい作り方をすれば、将来のトラブル予防や安心感の確保に非常に有効なツールとなります。


婚前契約書の法的効力を理解することで、「単なる紙ではなく、夫婦生活を守るための大切なルールブック」であることが分かります。次のステップでは、作成の具体的手順や注意点、実際の文例についても解説できます。


  7.婚前契約書の作成と注意点


婚前契約書は、将来の安心を確保するための重要な文書ですが、作成方法や内容によっては効力が弱まったり、トラブルの原因になったりすることがあります。ここでは作成の方法と注意点をわかりやすく解説します。


自作する場合と専門家に依頼する場合

婚前契約書は、自分たちで作成することも可能です。ワードやテンプレートを使って簡単に作れますが、法律的なチェックが入らないため、効力が不十分になる場合があります。

自作する場合のメリット・デメリット

  • メリット:費用がかからない、柔軟に内容を決められる

  • デメリット:法律的に無効となるリスクがある、証拠力が弱い

一方で、専門家(弁護士、公証人)に依頼すると、内容の法律適合性や証拠力が高まります。特に財産分与や借金の取り決め、離婚時のルールなどは専門家に確認すると安心です。


盛り込んでも意味をなさない内容の例

婚前契約書に盛り込んでも効力が認められない内容があります。具体例としては次の通りです。

  • 法的に無効な条項例:暴力を行った場合に身体的罰を与える、といった公序良俗違反の内容

  • 裁判で認められない約束例:相手の生活費を極端に制限する、子どもの養育費を完全に免除する

  • 感情的・抽象的な条項例:「愛していることを毎日確認する」など、強制力のない内容

こうした内容は、文書に書いても法的な効力はほぼなく、心理的な補助程度に留まります。


条項数は多すぎない方が良い

婚前契約書は、条項が多すぎると複雑になり、双方が理解しにくくなります。また、裁判で争う場合も、無効となる条項が増える可能性があります。

ポイント

  • 必要な項目を絞る(財産、生活費、親権、養育費など)

  • 条文は簡潔かつ明確に記載する

  • 裁判や調停で争う可能性がある項目は特に丁寧に記載


相手の同意がなければ変更・解除はできない

婚前契約書は、夫婦双方の合意で成り立つ契約です。そのため、一方だけが「やっぱり変更したい」と思っても、相手の同意なしでは内容を変更したり解除したりすることはできません。

注意点

  • 変更や解除は必ず双方の書面合意で行う

  • 変更する場合は、日付や署名を明確に残す


財産関係の契約は登記が必要になるケースもある

婚前契約書の中で不動産や株式などの財産の取り決めを行う場合、登記が必要になることがあります。

  • 不動産を結婚前から個人財産にする場合、登記簿に所有権を明記

  • 住宅ローンの負担を決めた場合、債務者や連帯保証人の変更が必要な場合もある

登記を行うことで、第三者にも権利関係が明確になり、より強い効力を持たせられます。


入籍後に作成できる内容・できない内容の違い

婚前契約書は文字通り結婚前に作成するものですが、入籍後でも作成可能な内容があります。

  • 入籍後でも作成可能

    • 財産分与の具体的ルール

    • 生活費の負担割合

    • 家事や育児の分担

  • 入籍後では作成できないもの

    • 婚姻前の財産や借金に関する取り決め(原則として既に発生している権利関係の変更は難しい)

入籍後に作成する場合は「夫婦間契約」として整理し、将来のルールを定める形になります。


婚前契約書の作成は、将来の安心を確保する重要なステップですが、法律的な効力や実務的な注意点を理解した上で作成することが不可欠です。


次のステップでは、初心者でも使いやすい婚前契約書の作成の流れやチェックリストをまとめると、より実践的な内容になります。


  8.婚前契約書の作成手順


婚前契約書は、結婚生活を安心・安全にスタートさせるための重要な文書です。ここでは、初心者でもスムーズに作成できる手順をステップごとに解説します。


1. 夫婦で話し合い、叩き台を作る

婚前契約書作成の第一歩は、夫婦でしっかり話し合うことです。まずは「どんなルールを文書化したいか」を整理し、簡単な叩き台(ドラフト)を作ります。

ポイント

  • 財産、家事・育児、生活費、トラブル時の対応など、話し合いたいテーマをリスト化する

  • 初めから完璧を目指さず、まずは「骨組み」を作る

  • 話し合いの内容はメモに残しておくと後で便利

  • 「家事は週に何回担当を入れ替えるか」

  • 「結婚前の預貯金は個人財産として扱う」

この段階ではまだ正式な文書ではなく、「夫婦間の意思確認メモ」のイメージで大丈夫です。


2. 雛形・テンプレートを参考にまとめる

叩き台ができたら、婚前契約書の雛形やテンプレートを参考にして文書化します。インターネットや専門書には初心者向けのテンプレートが多数あります。

ポイント

  • 雛形をそのまま使うのではなく、自分たちの状況に合わせてカスタマイズする

  • 条項は簡潔で具体的に記載する(曖昧な表現は避ける)

  • 必要以上に条項を増やしすぎず、重要なポイントに絞る

  • 財産分与の取り決め

  • 生活費の負担割合

  • 離婚時の親権・養育費

この段階で文書として形になれば、専門家にチェックしてもらいやすくなります。


3. 専門家(行政書士・弁護士)にチェックを依頼

文書が完成したら、法律的に問題がないかを専門家に確認してもらいます。

ポイント

  • 弁護士に依頼すると、内容の合法性や将来のトラブル防止策までチェック可能

  • 行政書士に依頼すると、公正証書化の手続きも含めて整理してもらえる

  • 「法的効力の確保」と「現実的な運用のしやすさ」を両立させる

  • 財産分与の内容が公平か

  • 公序良俗に反する条項はないか

  • 契約内容が裁判で無効になりやすい部分はないか


4. 公正証書にするかどうか判断

専門家のチェックを経て、必要に応じて公正証書化を検討します。公正証書にすることで、法的効力や証拠力が格段に高まります。

メリット

  • 裁判での証拠力が強い

  • 離婚後の財産分与や養育費の支払いを強制執行できる可能性がある

ポイント

  • 私文書のままでも契約として成立するが、証拠力や安心感を重視する場合は公正証書化が望ましい

  • 公証役場で公証人が作成するため、費用や手間はかかるが、安心感は高い


5. 必要に応じて登記を行う

婚前契約書で不動産や重要な財産の取り決めをした場合、登記が必要になることがあります。

  • 住宅や土地を結婚前から個人財産として扱う場合、登記簿に所有者として明記

  • 住宅ローンの債務者や連帯保証人の変更が必要な場合

登記を行うことで、第三者にも権利関係が明確になり、将来的なトラブルを避けやすくなります。


作成のポイントまとめ

  1. 話し合いから始める:骨組みを作り、双方の希望を整理

  2. テンプレートを参考に具体的に書く:条項は簡潔・明確に

  3. 専門家にチェックしてもらう:法律的なリスクを減らす

  4. 公正証書化を検討:証拠力・執行力を強化

  5. 登記が必要な場合は対応:不動産などの権利関係を明確に


婚前契約書は、作成手順を踏むことで「安心して結婚生活を始められるルールブック」としての価値を最大化できます。


  9.婚前契約書の相談先と費用感


婚前契約書は法律文書であるため、専門家に相談することで安心して作成できます。ここでは、相談先の選び方と費用の目安について詳しく解説します。


行政書士に依頼できるケース

行政書士は、文書作成の専門家として婚前契約書の作成をサポートできます。

依頼できる内容

  • 婚前契約書の文案作成

  • 条項の整理や書式の整備

  • 公正証書化に向けた手続きサポート

メリット

  • 弁護士に比べて費用が比較的安い

  • 書面としての整合性や法的表現を整えることができる

注意点

  • 財産分与や養育費など、将来トラブルになりやすい内容についての法的助言は制限される場合がある

費用の目安

  • 文案作成:3万円〜10万円程度

  • 公正証書作成サポート:5万円〜15万円程度(公証役場手数料は別途)


弁護士に依頼すべきケース

弁護士は、財産分与・養育費・トラブル性の高い内容の相談に適しています。特に将来的に裁判リスクが高い場合や複雑な財産管理が絡む場合は、弁護士に依頼することが推奨されます。

依頼できる内容

  • 離婚時の財産分与や養育費のルール作り

  • 借金・不動産など複雑な財産関係の整理

  • 契約内容の法的有効性チェック

  • 将来のトラブルを避けるためのアドバイス

メリット

  • 法的リスクを最小化できる

  • 将来の裁判でも有利に使える文書にできる

費用の目安

  • 相談料:5,000円〜1万円/30分

  • 契約書作成料:10万円〜30万円程度

  • 複雑な財産分与や国際結婚などはさらに高額になる場合あり


無料相談や作成サービスの紹介

最近では、婚前契約書の作成に関する無料相談やオンライン作成サービスも増えています。

  • 弁護士会や行政書士会の無料法律相談

  • オンラインでのテンプレート提供サービス

  • 無料メール相談での文案チェック

ポイント

  • 無料サービスは簡易的なアドバイスが中心なので、財産や養育費など重要な内容は専門家に正式に依頼する

  • 初めて婚前契約書を作る場合、全体像を把握するための相談として活用すると良い


弁護士費用の目安

弁護士に依頼する場合の費用は、内容の複雑さや地域によって幅があります。

一般的な目安

  • 基本的な婚前契約書作成:10万円〜20万円

  • 複雑な財産分与や国際結婚など:20万円〜50万円以上

  • 公正証書化を希望する場合は、公証役場の手数料(5,000円〜数万円)が別途必要

費用節約のコツ

  • 事前に自分たちで叩き台を作っておく

  • 条項を整理して必要最小限に絞る

  • 複数の専門家に見積もりを取って比較する


婚前契約書は、自分たちの将来を守るための重要な文書です。相談先や費用感を理解した上で、行政書士・弁護士の適切なサポートを受けることで、安心して作成できます。


  10.まとめ


婚前契約書は、結婚生活を安心・安全にスタートさせるための重要なツールです。本記事で解説してきた内容を整理すると、次のポイントが挙げられます。


婚前契約書は将来の安心を得るための有効な手段

婚前契約書は「結婚前に夫婦間で取り決めたルールを文書化したもの」です。将来のトラブルを未然に防ぐだけでなく、財産や生活に関する考え方を明確にしておくことで、結婚生活の安心感を高める役割があります。

  • 離婚時の財産分与ルールを明確化

  • 家事・育児の分担を事前に合意

  • 借金や親権などトラブルになりやすい項目の取り決め

こうした合意があることで、いざ問題が発生しても冷静に対応できる材料となります。


トラブル防止・価値観共有・安心材料になる

婚前契約書の大きなメリットは次の3つです。

  1. トラブル防止:財産、親権、生活費など、将来争いになりやすい内容を事前に決める

  2. 価値観共有:家事・育児、生活習慣、金銭感覚など、お互いの考え方を確認できる

  3. 心理的安心:結婚に消極的な相手や不安を抱えるパートナーも、ルールが明確になって安心できる

婚前契約書は「愛情の欠如」ではなく、「お互いの安心を守るための仕組み」と捉えることが大切です。


法的効力や心理的負担には注意が必要

婚前契約書は便利なツールですが、次の点には注意が必要です。

  • 法的効力の限界:条項によっては無効になる場合がある(公序良俗違反、極端な制限など)

  • 心理的負担:「契約」と感じて相手に不信感を与える場合がある

作成にあたっては、双方の納得と合理性を重視することが重要です。


自作よりも専門家の関与、公正証書化がおすすめ

婚前契約書は自作も可能ですが、法律的な正確性や効力を高めるためには、専門家の関与が推奨されます。

  • 行政書士:文案作成・書式整備のサポート

  • 弁護士:財産分与・養育費・トラブルリスクのチェック

  • 公正証書化:証拠力・執行力を強化し、将来の安心材料になる


まとめると、婚前契約書は「自分たちの将来を守るためのルールブック」です。作成手順や注意点を理解し、専門家のサポートを受けながら作ることで、安心して結婚生活をスタートできます。


~事例・比較分析紹介~


  11.実態調査


結婚前に誓約書を交わした夫婦の割合(年代・地域別の傾向)

近年、結婚前に誓約書や婚前契約書を交わす夫婦の数は徐々に増加傾向にあります。国内外の統計を参考にすると、特に都市部や経済的に安定している層で普及率が高いことがわかります。

  • 年代別

    • 20代前半:ほぼほとんど交わさない

    • 20代後半〜30代前半:5〜10%程度が作成経験あり

    • 30代後半〜40代:15〜20%前後が作成経験あり

  • 地域別

    • 大都市圏(東京・大阪・名古屋など):交わす割合が比較的高い

    • 地方都市や農村部:ほとんど作成しない傾向

この背景には、都市部ほど経済的・財産的な問題に直面しやすく、また情報収集も容易であることが関係しています。


誓約書を交わす動機

夫婦が結婚前に誓約書を作成する理由はさまざまです。最近の調査では、主な動機として以下の比率が見られます。

  • 浮気防止・不貞行為防止:約40%夫婦間の信頼関係を文書化して「もしもの時に備える」という心理的効果があります。

  • 金銭管理・財産分与の明確化:約35%結婚後の貯金、支出、財産分与などのルールを事前に合意することで、トラブルを防ぎます。

  • 親族トラブル予防:約15%親族間の金銭貸借や相続トラブルを未然に防ぐための取り決めです。

  • その他(価値観のすり合わせ、生活ルール明確化など):約10%

補足例

  • 「結婚後も両親との金銭関係は個別に管理する」

  • 「浮気発覚時の対応について事前に合意する」

こうした動機は「愛情の欠如」ではなく、将来の安心を確保するためのものと考えられます。


婚前契約と誓約書の使い分けに関する認知度調査

婚前契約(プレナップ)と結婚誓約書は似ていますが、実務上は用途が異なります。調査によると、一般的な認知度はまだ低いのが現状です。

  • 認知度

    • 「婚前契約の存在を知っている」:30%程度

    • 「誓約書との違いを理解している」:10%前後

  • 使い分けの傾向

    • 婚前契約:財産・借金・離婚時のルールを明確化

    • 誓約書:浮気防止、親族トラブル回避、生活ルールの確認

多くの人は「誓約書=簡易的な約束」と認識しており、法的効力や財産管理まで意識している層は少数派です。


結婚後に誓約書が活用された実例

実際に誓約書や婚前契約書が結婚後に活用されたケースも報告されています。

  • 離婚時に財産分与を巡る争いで提示された例

    • 財産分与の取り決めが事前に文書化されており、裁判での証拠として使用

  • 親権・養育費に関する合意の確認

    • 口頭の約束ではなく誓約書を提示することで、裁判所での合意内容を明確化

  • 浮気発覚後の心理的抑止

    • 不貞行為に関する条項があったため、早期解決につながったケースもあり


これらの事例からも、誓約書や婚前契約書は「紙の形だけでなく、将来の安心を守るツール」として現実的に機能していることが分かります。


このように、婚前契約書や誓約書の実態を理解することで、「作るかどうか」の判断材料にもなります。特に都市部や財産面でのリスクが高い層では、活用が徐々に広がっている傾向があります。


  12.法的効力に関する調査


誓約書が裁判で証拠として採用された判例の分析

婚前契約書や結婚に関する誓約書は、法律上の効力を持つ場合と持たない場合があります。実際に裁判でどのように扱われたかを判例から見ると、以下の傾向がわかります。

慰謝料請求に関する事例

  • ある夫婦間で「浮気や不貞行為が発覚した場合、慰謝料を支払う」という条項を誓約書に記載していたケース

  • 裁判では、この誓約書を証拠として採用

  • 判決では「当事者間の合意内容が明確であり、公序良俗に反していない」と判断され、慰謝料請求の根拠として有効

財産分与に関する事例

  • 結婚前に「結婚前の財産は個人の所有とする」と明記された誓約書を提示

  • 離婚後の財産分与裁判で、裁判所はこの内容を参考に判決

  • ただし、婚姻期間中に形成された共有財産は別途判断されるため、誓約書が全てを決定するわけではない

不貞行為防止の抑止力

  • 誓約書に不貞行為時の取り決めがあった場合、心理的抑止として機能

  • 裁判では証拠力として認められる場合もあるが、私文書の場合は証明力が限定的

ポイント

  • 誓約書は裁判で証拠として採用されることがあるが、「条項内容が公序良俗に反していない」「当事者の合意が明確である」ことが前提

  • 私文書より公正証書化された方が、証拠力・執行力が高い


公正証書と私文書の違いに関する一般人の理解度調査

婚前契約書や誓約書の効力に関して、一般の人々の理解度を調査した結果は次の通りです。

  • 「公正証書は裁判でも強く効力が認められる」ことを理解している:30%

  • 「私文書でも証拠として使えるが、公正証書ほど強くない」ことを理解している:15%

  • 「公正証書と私文書の違いがわからない」:55%

補足説明

  • 私文書:当事者が自分で作成した文書。効力はあるが、証拠としての力は弱め

  • 公正証書:公証役場で公証人が作成する文書。証拠力・強制執行力が高い

つまり、多くの人は「公正証書の方が強い」という感覚はあるものの、具体的な違いや使い分けについては理解が浅い状況です。


弁護士や行政書士に聞いた「誓約書が有効に機能する条件」アンケート

専門家に行ったアンケートから、誓約書が裁判やトラブル解決で有効に機能する条件は次のように整理されます。

  1. 当事者双方の合意が明確であること

    • 曖昧な表現や口約束を避け、具体的に文書化することが重要

  2. 公序良俗に反していない内容であること

    • 「一方の生活を完全に制限する」「過度に不利益を課す」条項は無効の可能性

  3. 証拠としての形式を整えていること

    • 公正証書にする、署名・押印を明確にするなど、法的に認められる形をとる

  4. 実現可能で現実的な内容であること

    • 過度に理想化した内容や強制力のない条項は、裁判で評価されにくい

  5. 専門家によるチェックを受けていること

    • 弁護士や行政書士によるレビューで、効力や将来のリスクを事前に確認


まとめ

  • 誓約書や婚前契約書は裁判で証拠として採用される場合がある

  • 公正証書化すると証拠力・執行力が格段に高まる

  • 一般人の理解度は低く、専門家のサポートが有効性確保に不可欠

  • 明確な合意、公序良俗の遵守、形式の適正、現実的な内容が有効性の鍵


これらの知見を踏まえると、婚前契約書や誓約書を作成する際には、「形式」と「内容」の両方に注意して専門家のチェックを受けることが重要であるといえます。


  13.心理・社会学的調査


「誓約書を書くこと」に対する男女の心理的ハードル

婚前契約書や誓約書は、法律上の効力だけでなく、心理的な影響も大きく、男女で感じ方に差があります。

男性の心理

  • 「契約」と聞くと結婚が事務的に感じられ、ロマンが減ると考える傾向がある

  • 「愛情を疑われているのではないか」と感じるケースもある

  • 一方で、将来の財産や責任を明確化できる安心感を評価する男性も一定数いる

女性の心理

  • 「自分の権利や生活を守れる」と考えるポジティブな意見が多い

  • しかし、「信頼関係が疑われている」とネガティブに捉える場合もある

  • 特に浮気防止やDV条項など、安全確保の観点では心理的ハードルが低くなる

ポイント:男女ともに、「愛情を疑われるのではないか」という心理的ハードルは存在するが、「将来の安心を得るためのツール」と説明すると受け入れやすくなる。


誓約書が夫婦関係の信頼度に与える影響

心理・社会学的調査では、誓約書の存在と夫婦関係の信頼度・結婚生活の持続性には一定の関連性が見られます。

  • 信頼度の向上

    • 条項を一緒に作成する過程で、お互いの価値観や生活ルールを確認できる

    • 「将来トラブルが起きた場合の対処方法を事前に共有している」という安心感が生まれる

  • 結婚生活の長続きへの効果

    • 誓約書を作成した夫婦は、生活や財産について口論が起きても冷静に話し合いやすい傾向

    • 特に家事分担・財産管理・子育て方針を明確化している場合、離婚率が若干低いという調査結果もある

補足例

  • 「もしも浮気や借金が発覚した場合はどうするか」を事前に合意しておくと、問題発生時に感情的にならずに解決策を探せる


親世代と子世代での「結婚に誓約書は必要か」という意識の違い

世代間で婚前契約書や誓約書に対する意識も大きく異なります。

  • 親世代(50代〜70代)

    • 「結婚は愛情と信頼がすべて」と考える傾向が強く、誓約書の必要性を低く感じる

    • 「契約書なんて必要ない、愛があれば大丈夫」との意見が多数

  • 子世代(20代〜40代)

    • 「生活や財産の安心を確保したい」と考える割合が高い

    • 特に都市部・共働き家庭では、誓約書を作ることを前向きに検討する傾向

    • 国際結婚や事実婚が増えていることも、契約書作成の動機となる

ポイント:世代間ギャップがあるため、親族からの反発や誤解が起きやすい。作成の際は「愛情を疑っているわけではなく、将来の安心のため」という説明が重要。


まとめ

心理・社会学的観点から見ると、婚前契約書や誓約書は次のような効果と課題があります。

  1. 心理的ハードル

    • 男女ともに「愛情を疑われるかも」という不安はあるが、安心感や権利保護として理解されやすい

  2. 信頼関係への影響

    • 条項を話し合う過程で価値観を共有でき、結婚生活のトラブル防止・長続きに寄与する

  3. 世代間の意識差

    • 親世代は否定的、子世代は前向きな傾向が強く、世代間ギャップを意識した説明が必要


誓約書は法律文書であると同時に、夫婦の心理的安全装置としても機能します。作成の際には「信頼の上に成り立つ安心材料」であることを強調することが、心理的ハードルを下げるポイントです。


  14.海外比較調査


海外における「結婚に関する誓約書・婚前契約書」の普及度

婚前契約書(プレナップ)や結婚誓約書は、国によって普及度や扱い方に大きな違いがあります。

アメリカ

  • 米国では婚前契約書の普及率は比較的高く、都市部・高所得層を中心に一般的

  • 弁護士が作成することが多く、財産分与や離婚時の慰謝料などを事前に明確化するのが一般的

  • 特に再婚や事業オーナー、資産家では「必須アイテム」とされる場合もある

韓国

  • 韓国でも近年、婚前契約書を作る夫婦が増加

  • 特に都市部の共働き夫婦や国際結婚カップルでの利用が多い

  • 家族間の金銭トラブルや相続問題を避けるために作成されるケースが多い

欧州

  • 欧州各国では国によって差がある

  • ドイツやフランスでは「結婚財産契約(Ehevertrag)」として法律で認められ、裁判でも効力がある

  • 北欧諸国では婚前契約はあまり一般的でないが、結婚後の財産管理や離婚時のルールを決めることは可能

補足例

  • 米国では「夫婦共有財産と個人財産の区分」を契約書で明確化

  • ドイツでは「婚前契約で財産分与割合を自由に決められる」


日本と海外での法的効力の違い、離婚率との関連分析

法的効力の違い

  • 日本

    • 婚前契約書や誓約書は私文書でも作成可能だが、法的効力は限定的

    • 公正証書化すると証拠力や執行力が高まる

  • 海外(米国・欧州)

    • 条件を満たせば裁判で効力を持つケースが多く、財産分与や慰謝料のルールとして活用可能

離婚率との関連

  • 米国では婚前契約を作る夫婦は、統計的に離婚率がやや低い傾向

  • これは「問題発生時のルールを明確化しているため、感情的衝突が減る」ことが理由と考えられる

  • 日本では普及率が低いため、離婚率との関連は統計的に明確になっていない

ポイント

  • 法的効力が高く、財産や親権を具体的に規定できる国ほど、婚前契約書の活用が離婚リスク低減に寄与しやすい


国際結婚における誓約書活用の実態

国際結婚の場合、文化や法律の違いが影響して婚前契約書の活用が重要になります。

文化的背景

  • 米国や欧州出身の配偶者は婚前契約書に慣れている場合が多く、日本人パートナーにとっては新鮮かつ必要性を理解しやすい

  • 文化的に「契約=信頼を疑う」と受け取る国では心理的抵抗が高い

法律上の背景

  • 国際結婚の場合、離婚や財産分与の裁判がどの国で行われるかによって、契約内容の効力が変わる

  • 米国人配偶者がいる場合、米国で有効な婚前契約書を作成することで、将来のトラブルに備えやすい

具体例

  • 日本人と米国人のカップルが婚前契約書を作成

    • 財産分与、借金の責任、離婚時の親権を明記

    • 米国の裁判で効力を持つ形にしておくことで、国際的な安全網を確保


まとめ

  1. 海外では婚前契約書の普及率が高く、特に米国・韓国・欧州で一般的

  2. 日本との最大の違いは法的効力の強さで、海外では裁判で財産や親権に関する条項が有効になることが多い

  3. 国際結婚では文化・法律の違いを踏まえた契約書作成が重要で、将来のトラブル防止に大きく寄与


海外の事例を見ることで、日本でも婚前契約書や誓約書の必要性や活用方法を具体的にイメージしやすくなります。


  15.実務・運用調査


行政書士や弁護士が実際に作成を依頼される誓約書の内容ランキング

婚前契約書や結婚に関する誓約書は、作成依頼の内容にも傾向があります。実務上、多くの行政書士・弁護士が扱う依頼をランキング形式で整理すると以下の通りです。

  1. 財産・資産管理に関する条項

    • 結婚前の財産の扱い

    • 結婚後の収入や預貯金の分配

    • 借金やローンの責任分担

  2. 生活費や家事・育児分担に関する条項

    • 家賃や光熱費、食費などの負担割合

    • 家事・育児の担当範囲

    • 共働き・専業主婦・専業主夫の場合のルール

  3. 浮気・不貞行為に関する条項

    • 不貞があった場合の慰謝料や対応方法

    • SNSやオンライン行動の制限なども含む場合あり

  4. 親族・友人との関わり方に関する条項

    • 実家との関係性

    • 祝い事や冠婚葬祭の参加ルール

    • 親族間での金銭や介護の取り決め

  5. 離婚・別居時のルール

    • 財産分与、婚姻費用、養育費

    • 親権・面会権

    • 別居期間中の生活費の負担

ポイント:依頼者は、日常生活のトラブルになりやすいテーマや、法的リスクが高い項目を優先的に明文化しています。


よく使われる条項の統計

実務データをもとに、作成される誓約書の条項頻度を整理すると以下の傾向があります。

条項の種類

作成される割合(目安)

補足説明

浮気・不貞行為防止

70%

慰謝料・損害賠償のルールを事前に明確化

財産管理・分与

65%

結婚前財産の明確化や借金の責任分担

生活費負担・家事分担

60%

共働き家庭で特に多い

親族との関わり

40%

冠婚葬祭や親の介護など

離婚・別居時ルール

35%

養育費・親権・婚姻費用の取り決め

子育て・教育方針

20%

学校選択や習い事、進学費用など

補足例

  • 「浮気禁止」の条項は心理的抑止としての効果もあり、作成割合が高い

  • 財産管理は「結婚生活の安心」を得るための主要項目


実際に誓約書を交わした夫婦へのインタビュー

夫婦Aさん(30代・共働き)

  • 作成理由:収入差があるため、生活費負担や財産管理を明確にしたかった

  • 効果:口論が減り、無駄な争いがなくなった

  • 感想:「愛情を疑われているのではなく、安心のために作った」と伝えることで心理的抵抗も少なかった


夫婦Bさん(40代・再婚)

  • 作成理由:前婚でのトラブル経験から、離婚時の財産分与・子どもの親権を明確にしたかった

  • 効果:万が一の際の対応策が書面で残っており安心

  • 感想:「話し合いを通じてお互いの価値観がわかり、信頼感が増した」


夫婦Cさん(20代・国際結婚)

  • 作成理由:文化や法律が異なる国での生活に備えるため

  • 効果:国際結婚ならではの財産分与ルールや離婚時の法的手続きが整理できた

  • 感想:「契約書のおかげで、遠距離でも安心して結婚生活をスタートできた」


ポイント

  • 誓約書は「トラブル防止」だけでなく「心理的安心」をもたらす

  • 作成過程で夫婦間の価値観を確認することで、信頼関係が強化される


まとめ

  • 実務では財産管理、生活費・家事分担、浮気防止、親族関係、離婚・別居ルールが中心に盛り込まれる

  • 条項は日常生活や法的リスクに直結する内容が多く、心理的抑止力や安心感を提供

  • 実際の夫婦の声からも、誓約書はトラブル防止だけでなく、信頼関係の確認・強化に役立つことがわかる


   契約書作成は弁護士・行政書士どっちに依頼すればいい?


契約書を作成する際、「弁護士と行政書士、どちらに依頼すればよいのか?」と悩む方は多いでしょう。どちらの専門家も契約書作成の業務を行いますが、その役割や対応範囲には違いがあります。本記事では、専門家に依頼するメリットや具体例を交えながら、どちらを選ぶべきかを解説します。


専門家に依頼するメリット

1. 契約のリスクを防げる

契約書には、当事者同士の合意内容が明確に記載されます。しかし、素人が作成すると、法律的に不備があったり、トラブルが発生したときに対応しきれなかったりするリスクがあります。専門家に依頼することで、契約の抜け漏れを防ぎ、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。

具体例

たとえば、フリーランスが企業と業務委託契約を結ぶ際、報酬の支払い期限や業務範囲の記載が不明確だと、後々「こんなはずじゃなかった」と揉める原因になります。専門家に依頼すれば、報酬の支払い遅延時のペナルティや、契約解除の条件など、重要な事項を適切に盛り込んだ契約書を作成できます。

2. 自社や個人に適した契約内容にできる

契約書の雛形(テンプレート)はインターネット上にもありますが、それをそのまま使うと、自社のビジネスモデルに合わなかったり、不要な条項が含まれていたりすることがあります。専門家は依頼者の事情をヒアリングし、最適な契約書を作成してくれます。

具体例

例えば、飲食店のオーナーがテナント契約を結ぶ際、一般的な賃貸借契約書だけでは、営業時間の制限や原状回復義務について十分にカバーされていないことがあります。専門家に相談すれば、こうした細かい点も考慮した契約書を作成でき、トラブルを未然に防げます。


行政書士と弁護士の違いは?

契約書作成を依頼できる専門家には、行政書士と弁護士の2種類があります。それぞれの違いを理解することで、自分に適した専門家を選びやすくなります。


行政書士:契約書作成の専門家

行政書士は、主に「契約書の作成」を専門とする国家資格者です。法律に基づいた正確な契約書を作成し、行政手続きや許認可申請にも対応できます。

具体例

・事業者間の業務委託契約書の作成 ・飲食店や美容サロンなどのテナント契約書の作成 ・売買契約書や合意書の作成

ただし、行政書士は「紛争が発生した場合の代理交渉」や「法廷での弁護」は行えません。トラブルが発生した際の対応まではできないため、契約内容に不安がある場合は、弁護士に相談する必要があります。


弁護士:法律トラブルに対応できる専門家

弁護士は、契約書の作成だけでなく、契約に関する紛争対応や訴訟の代理もできる法律の専門家です。トラブルが発生した際のリスクを考慮し、より強固な契約書を作成できます。

具体例

・企業間の買収、合併契約書の作成と交渉 ・高額な不動産売買契約の作成とリーガルチェック ・契約違反が起きた際の法的対応

弁護士に依頼すると、契約書の作成だけでなく、万が一の紛争時にも対応してもらえるというメリットがあります。ただし、弁護士の費用は行政書士より高額になることが一般的です。


専門家に依頼する際の費用と流れ

費用の相場

依頼する専門家や契約書の種類によって、費用は異なります。一般的な相場は以下のとおりです。

専門家

費用の目安

行政書士

契約書作成3万~10万円、リーガルチェック1万~3万

弁護士

契約書作成10万~30万円、紛争対応10万円以上

行政書士は比較的リーズナブルな価格で契約書を作成できますが、紛争対応はできません。一方、弁護士は費用が高めですが、契約のリスク管理を徹底できるというメリットがあります。


依頼の流れ

  1. 専門家を選ぶ:契約内容や将来的なリスクを考慮し、行政書士か弁護士のどちらに依頼するか決める。

  2. 相談・ヒアリング:依頼者の状況を詳しく聞き、契約書の目的や必要な条項を確認する。

  3. 契約書の作成・修正:専門家が契約書を作成し、依頼者と確認しながら修正を加える。

  4. 最終確認・納品:完成した契約書を納品し、必要に応じて公証役場での認証を行う。

具体例

たとえば、フリーランスが業務委託契約を結ぶ際、

  1. 行政書士に相談し、業務範囲や報酬条件をヒアリング。

  2. 契約書のドラフトを作成し、内容を確認。

  3. 必要に応じて修正し、最終版を納品。

  4. 依頼者が契約書に署名し、取引先と締結。

このような流れで進めるため、契約の重要性を理解しながら進めることができます。


まとめ

契約書作成を専門家に依頼することで、契約のリスクを防ぎ、スムーズな取引を実現できます。

  • 行政書士は契約書の作成が得意で、費用を抑えられるが、紛争対応はできない。

  • 弁護士は契約書作成に加えてトラブル対応も可能だが、費用は高め。

契約内容や想定リスクに応じて、適切な専門家を選びましょう。


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