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万引きで示談書を求められた親が最初に読むべき法律解説

  • 執筆者の写真: 代表行政書士 堤
    代表行政書士 堤
  • 1 日前
  • 読了時間: 43分

🌺こんにちは!おてがる契約書の代表行政書士 堤です。

本日は示談書についての重要なポイントを解説したコラム記事をお届けします。


万引き事件でお子さんが示談書の署名を求められたとき、親としてどう対応すればよいか迷うことは少なくありません。「今すぐサインすべき?」「示談金はどのくらい?」など、不安や疑問は尽きないものです。このコラムでは、親が知っておくべき刑事・民事・少年法の視点を整理し、実務上の注意点やトラブル回避のコツをわかりやすく解説します。



  本記事のまとめ:

重要事項

概要

不十分な内容や宥恕文言の有無によって、刑事処分や追加請求のリスクが変わります。

民事責任・監督義務・少年法上の影響を知ることで、子どもを守る適切な対応ができます。

示談交渉や示談書作成の不備を防ぎ、トラブルや処分リスクを最小化できます。

🌻お子さんの将来に関わる大事な問題だからこそ、示談書や謝罪文をただ急いで提出するのは危険です。このコラムを読むことで、**「親として何をすべきか」「どのタイミングで専門家に相談すべきか」**が明確になります。示談書で失敗して後悔しないために、ぜひ最後まで目を通してください。


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▼目次



~事例・比較分析紹介~



~番外編~




  1.はじめに|突然「示談書」を求められた親御さんへ


子どもが万引きをしてしまった――そんな通知を受けると、多くの親御さんは頭が真っ白になり、不安や焦りでいっぱいになるものです。特に、店舗や警察から「示談書を作成してください」と言われると、どう対応すべきか迷ってしまいます。



店舗・警察から示談書の話が出たときに感じる不安

「示談書って何?」「書かないとどうなるの?」といった疑問が頭を駆け巡ります。さらに、店舗側から直接要求されたり、警察に呼ばれたりすると、圧力を感じてしまう方も少なくありません。


このとき、多くの親御さんは「今すぐ書かなければならない」と思い込んでしまうのですが、これは大きな誤解です。示談書は重要な法的書類であり、軽率に署名すると将来のトラブルや責任の重さに直結する可能性があります。



「今すぐサインすべきか?」という最大の誤解

現場の雰囲気や相手の言い方につられて、すぐに示談書にサインしてしまうと、後から取り返しのつかないことになる場合があります。たとえば、示談書の内容によっては、追加の損害賠償請求や裁判リスクが残るケースもあります。


示談書は、あくまで加害者と被害者(店舗)との間で「解決策」を明確にするための文書です。そのため、内容を十分に理解したうえで作成・署名する必要があります。焦ってサインすることは避けましょう。



本記事でわかること(刑事・民事・示談書の全体像)

この記事では、親御さんが万引き問題に直面したときに押さえておきたい以下のポイントを解説します。

  1. 刑事の視点:万引きは軽犯罪ではなく、刑事事件になる可能性があること。

  2. 民事の視点:店舗に対する損害賠償の考え方や示談金の目安。

  3. 示談書の正しい理解:書き方、内容確認のポイント、サインのタイミング。


これらを理解することで、「とにかく早く示談書を書かないと…」という焦りから解放され、法的に適切な対応ができるようになります。



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  2.万引きはどんな犯罪になるのか【親が知るべき刑事の基本】


子どもが万引きをしてしまったとき、まず知っておくべきなのは「万引きは軽い問題ではなく、刑事事件に該当する」ということです。親として焦る気持ちは理解できますが、刑事の仕組みを理解しておくことで、示談書や対応の判断がしやすくなります。



万引きは「窃盗罪」にあたる

万引きは、法律上**窃盗罪(刑法第235条)**にあたります。窃盗罪とは、他人の財物を不法に取る行為のことです。

  • 例:スーパーでお菓子や日用品を持ち出す

  • ポイント:値段や金額の大小にかかわらず成立する

つまり、「ちょっとしたお菓子だから罪にならない」と考えるのは誤解です。法的には立派な犯罪として扱われます。



万引きの刑罰と量刑の考え方

窃盗罪の法定刑は以下の通りです。

犯罪

法定刑

窃盗罪

10年以下の懲役または50万円以下の罰金(刑法第235条)

ただし、実際には金額が少額であったり初犯の場合は、実務上、略式命令や罰金刑、または微罪処分で終わるケースが多いです。ポイントは、「法定刑はあくまで上限」であり、現場の事情や本人の態度によって処分が軽くなることがある点です。



初犯・再犯・未成年で扱いはどう変わるか

  • 初犯の場合:反省の態度や被害弁償の有無により、処分が軽くなる可能性が高い。

  • 再犯の場合:軽微な事件でも刑事処分が厳しくなることがある。

  • 未成年の場合:20歳未満は少年法の対象となり、家庭裁判所での審判が基本。刑罰ではなく「保護処分(指導・矯正)」となることが多い。

未成年であっても、示談や弁償が行われていないと、処分が重くなる場合があります。



現行犯逮捕と後日逮捕の違い

  • 現行犯逮捕:万引きの現場で発覚した場合に即時逮捕される。

  • 後日逮捕(通常逮捕):証拠が揃った後に警察が逮捕状を取って逮捕する。

現行犯逮捕の場合は、警察署での取り調べがすぐに始まるため、示談交渉も迅速に行われることが多いです。後日逮捕の場合は、警察から連絡があり、示談のタイミングを慎重に判断することができます。



微罪処分になるケースとは

万引きの多くは軽微な犯罪として扱われ、**「微罪処分(刑事処分を科さず、注意で終わる)」**になることがあります。主な条件は以下の通りです。

  • 被害金額が少額であること

  • 被害弁償が済んでいること

  • 初犯であること

  • 反省の態度があること


この場合、刑事事件として裁判にかけられることは少なく、親としても示談書の内容や対応の重要性を理解しておけば、過度な心配は不要です。



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  3.万引き事件で重要になる「示談」とは何か


万引き事件で親御さんがまず直面するのが「示談」の問題です。示談は、単なる書類や手続きではなく、刑事・民事双方に大きく影響する重要なステップです。ここでは、示談の基本からメリットまで、初心者でもわかるように丁寧に解説します。



示談の基礎知識

示談とは、加害者と被害者の間で損害賠償や解決策を話し合い、合意することを指します。

  • 例:万引きで被害を受けた店舗に対して、商品の代金や迷惑料を支払い、今後請求しないことを約束する

  • 書面にして合意内容を明確にする場合、これを「示談書」と呼びます

ポイントは、示談は法律上必須ではないが、トラブル回避や刑事処分に影響する非常に有効な手段であることです。



示談と被害弁償の違い

よく混同されやすいのが「示談」と「被害弁償」です。

用語

内容

影響範囲

被害弁償

実際に被害金額を支払う行為

主に民事的解決

示談

弁償だけでなく、今後請求しない旨を合意する行為

民事と刑事の両方に影響

  • 被害弁償だけでは、刑事事件としての処分には直接影響しないことがあります。

  • 示談を交わすことで、加害者が反省していることや被害が解消されていることを警察・検察に示すことができます。



なぜ示談が刑事処分に影響するのか

刑事事件では、被害者が加害者に対して許す意思を示すことが、処分の軽減に直結します。示談がある場合、警察や検察は以下の点を評価します。

  • 被害が実質的に回復しているか

  • 加害者が反省しているか

  • 社会的な迷惑が最小限で済むか

特に未成年の場合、示談があると家庭裁判所での保護処分の選択肢が広がり、刑事処分の重さを軽くできる可能性が高まります



示談のメリット(不起訴・処分軽減との関係)

示談を行う最大のメリットは、刑事処分における不起訴や軽い処分に影響することです。

  • 不起訴:検察が「被害が回復しており、加害者が反省している」と判断した場合、裁判にかけずに事件を終了させる判断

  • 軽い処分:微罪処分や略式命令など、罰金や注意で済む場合

さらに、示談は民事トラブルの予防にもなります。示談書に「今後請求しない」と明記することで、後から追加で損害賠償を求められるリスクを減らすことができます。

  • 例:商品の代金+迷惑料を支払い、今後店舗が請求しない旨を示談書に記載する


このように、示談は刑事・民事の両面で加害者を守る手段として、親御さんが最初に理解しておくべき重要なステップです。



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  4.万引きの示談金をめぐる誤解と現実


万引き事件で親御さんが直面するもう一つの重要な問題が「示談金」です。示談金は単なるお金の話ではなく、刑事処分や民事トラブルに大きく関わるため、正しい理解が必要です。



万引きの示談金とは何か

示談金とは、被害者に対して損害を補填し、解決の合意を示すために支払う金銭です。

  • 目的は、被害者の損害を回復し、今後の請求を防ぐこと

  • 書面(示談書)に金額や支払い条件を明確に記載することで、法的効力が高まります

つまり、示談金は「刑事処分を軽くする保険」でもあり、「民事トラブルを防ぐ道具」でもあります。



示談金と慰謝料の違い

よく混同されるのが「示談金」と「慰謝料」です。

用語

内容

適用例

示談金

実際の被害額や迷惑料など、合意によって支払う金銭

万引きで取られた商品代+迷惑料

慰謝料

精神的苦痛に対する損害賠償

交通事故や名誉毀損などの精神的損害

万引きでは、基本的に商品代や店舗への迷惑料を示談金として支払うのが一般的で、慰謝料とは区別されます。



示談金の内訳(被害額+迷惑料)

示談金の金額は、単に盗んだ商品の代金だけではありません。一般的には以下の内訳で計算されます。

  • 被害額:盗まれた商品の購入金額

  • 迷惑料:警察対応や業務への影響など、店舗側が被った精神的・時間的損害

例えば、500円の商品を万引きした場合でも、店舗への迷惑料として1万円〜数万円が加算されることがあります。



「相場は被害額+20万円」という話の実態

ネットや周囲の情報でよく「万引きの示談金は被害額+20万円が相場」と言われますが、これはあくまでごく一部の事例や話の目安です。実際には以下の要素で変動します。

  • 万引きの金額

  • 店舗側の態度(厳しいか寛容か)

  • 初犯か再犯か

  • 未成年か成人か

つまり、「必ず20万円加算しなければならない」というわけではなく、個別の事情で柔軟に決まります。



示談金が払えない場合の選択肢

もし示談金がすぐに用意できない場合でも、諦める必要はありません。主な対応策は以下の通りです。

  1. 分割払いの相談

    • 店舗側と分割で支払うスケジュールを合意

  2. 弁護士・行政書士を介した交渉

    • 専門家が間に入ることで、相手との話し合いが円滑になる

  3. 家庭裁判所を通した処理(未成年の場合)

    • 未成年なら、家庭裁判所を通じて適正な示談や処分の方法を検討


重要なのは、「払えないから示談できない」と焦らず、交渉や法的手段を活用して解決策を見つけることです。



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  5.万引きで示談するタイミングと全体の流れ


万引き事件では、示談を行うタイミング手順を理解しておくことが非常に重要です。焦って動くとトラブルにつながることもあるため、親として正しい流れを押さえておきましょう。



示談はいつ行うのがベストか

示談は、事件が発覚してから刑事処分が確定する前に行うのが理想です。具体的には以下のタイミングが一般的です。

  • 警察や店舗から事情聴取を受ける前

  • 現行犯逮捕直後(警察署での取り調べ前)

  • 家庭裁判所での審判前(未成年の場合)

早めに示談が成立していると、警察や検察は「被害が回復している」「加害者が反省している」と判断しやすくなり、不起訴や軽い処分につながりやすくなります



示談交渉の一般的な流れ

示談は単なる金銭のやり取りではなく、ステップを踏んで合意を作るプロセスです。

連絡方法

  • 店舗または警察から示談の連絡を受けたら、まず冷静に状況を整理します

  • 直接やり取りする場合は、親や弁護士を介して連絡するのが安全です

  • 電話やメールでのやり取りは、後で証拠として残るように記録を残すことが望ましいです


条件調整

  • 示談金の額(被害額+迷惑料)

  • 支払い方法(現金一括・分割)

  • 今後の請求を行わない旨の合意

この段階で、相手の要求にそのまま応じるのではなく、無理のない範囲で交渉することが大切です。


示談成立

  • 双方が条件に合意したら、「示談成立」の意思を確認します

  • 口頭だけでなく、書面での合意を必ず残すことが後々のトラブル防止につながります

]

書面作成と支払い

  • 示談書には以下を明確に記載します

    • 当事者の氏名

    • 支払う金額と内訳

    • 支払い期限と方法

    • 今後請求しない旨の合意

  • 支払いは必ず記録が残る方法(銀行振込や領収書)で行います



親が前面に出る場合の注意点

  • 親が直接交渉する場合、感情的にならないことが重要です

  • 「子どもを守りたい」という気持ちから、条件を無理に下げたり、言い争いにならないよう注意します

  • 必要に応じて弁護士や行政書士に相談して代理交渉してもらうと安全です


親が前面に立つ場合でも、冷静に交渉の記録と書面作成を徹底することが、示談成立後の安心につながります。



  6.万引きの示談書とは何か【サイン前に必ず確認】


万引き事件で示談交渉が進むと、最終的に作成されるのが示談書です。しかし、示談書はただの書類ではなく、親や子どもにとって法的に重要な意味を持つ文書です。サインする前に内容を正しく理解することが不可欠です。



示談書の意味と役割

示談書は、加害者と被害者が合意内容を文書に残すためのものです。具体的には以下の役割があります。

  • 示談金の支払い条件や期限を明確化

  • 今後の請求やトラブル防止

  • 刑事処分や家庭裁判所での評価材料になる

口頭での合意だけでは、後で「支払っていない」「条件が違う」と争いになるリスクがあります。書面で残すことが、親子を守る最も確実な方法です。



示談書に必ず明記すべき内容

示談書には、以下の要素を必ず明記する必要があります。漏れがあると、後からトラブルや追加請求につながることがあります。


当事者の特定

  • 加害者(子ども)と親、被害者(店舗)の氏名・住所を明記

  • 法的責任の所在をはっきりさせるため


事実関係

  • 万引きの日時、場所、盗んだ物の詳細を具体的に記載

  • 「誰が何をしたのか」を明確にすることで、後日の争いを防止


示談金の金額・支払方法

  • 支払う金額とその内訳(被害額+迷惑料など)

  • 支払い方法(現金・振込・分割など)

  • 支払い期限

この情報は後日、金銭トラブルにならないための最重要項目です。


清算条項

  • 「示談金の支払いをもって、すべての請求権を放棄する」などの文言

  • 将来、店舗から追加請求されないようにするため


宥恕文言・被害届との関係

  • 「今後、被害届を取り下げない場合でも、示談を理由に追及しない」などの文言

  • 宥恕(ゆうじょ)文言を入れることで、刑事処分への影響や民事トラブルを整理



危険な示談書の典型例(親が見落としやすいポイント)

親が見落としやすい、注意すべき典型的な落とし穴には以下があります。

危険ポイント

具体例

リスク

支払い条件が曖昧

「後で相談して払う」

未払いになった場合、後から追加請求される可能性

宥恕文言がない

「被害届を出さない旨の記載なし」

刑事処分に影響せず、裁判リスクが残る

事実関係が不十分

「盗んだ物が具体的に書かれていない」

後で別件を含めて請求される可能性

当事者が正しく特定されていない

「苗字だけで記載」

法的効力が不十分、署名の有効性に疑義が生じる


サインする前に、これらの項目がすべて明確になっているかを必ず確認することが、親としての重要な役割です。場合によっては、弁護士や行政書士にチェックしてもらうと安心です。



  7.謝罪文・示談書のテンプレートを使う際の注意点


万引き事件で示談書や謝罪文を作成する際、「ネットのテンプレートを使えば簡単に作れる」と思う方も多いですが、安易に利用すると思わぬリスクがあります。ここでは、親として知っておくべき注意点を整理します。



万引きの謝罪文の見本を見る前に知っておくべきこと

謝罪文は単なる文章ではなく、加害者の反省の意思を表す法的資料の一つです。

  • 曖昧な表現や事実と異なる内容は、逆にトラブルの原因になることがあります

  • 店舗や警察が求めるのは、「誰が何をして、反省しているか」を明確に示す文章です

  • 親が代筆する場合も、子どもの責任と反省が正しく伝わるよう配慮が必要です

つまり、見本をそのままコピーするだけでは不十分で、個別事情に合わせて文章を調整する必要があります。



ネットのテンプレートが危険になる理由

インターネット上には万引き謝罪文・示談書のテンプレートが数多く存在します。しかし、以下の理由から注意が必要です。

危険理由

具体例

リスク

個別事情に対応していない

金額や日付、店舗名が固定されている

事実と合わないと効力が弱くなる

法的表現が不十分

「今後一切請求しません」など曖昧

後日追加請求される可能性

文面が感情的すぎる

「絶対に許してください」など

反省を示す意図が伝わりにくくなる

法律上の意味を理解していない

「示談成立」や「宥恕」の意味が曖昧

刑事・民事で効果が薄くなる

そのため、テンプレートはあくまで参考程度にとどめ、内容は必ず個別に調整することが重要です。



親が書く謝罪文で注意すべき表現

親が代筆する場合、以下のポイントに注意しましょう。

  • 「子どもが行ったこと」「親としての責任」を分けて書く

  • 感情的な表現ではなく、事実と反省を簡潔に伝える

  • 曖昧な約束(「絶対にしません」など)ではなく、具体的な対応策や支払方法を明記


例えば、以下のように整理すると良いです。

  • 「〇月〇日に〇〇店にて、子どもが〇〇を万引きしました」

  • 「親として責任を持ち、示談金〇円を支払うことに同意します」

  • 「今後同様の行為がないよう指導し、再発防止に努めます」



示談書・謝罪文は「誰のための書面か」

最後に重要な点は、示談書や謝罪文は加害者を守るための書面であるという認識です。

  • 店舗や警察に「反省している」と示すことで、刑事処分の軽減につながる

  • 書面がしっかりしていれば、後日民事的な追加請求やトラブルを防ぐことができる

  • 逆に、内容が不十分だと、後々「支払いが不明確」「反省が伝わらない」と評価される


つまり、作成の目的を誤らず、法的効果を意識して書くことが大切です。親としての冷静なチェックが、子どもの将来を守る第一歩になります。



  8.示談が成立しない・交渉が難航した場合の対処法


万引き事件では、示談交渉がスムーズに進むこともあれば、相手側の拒否や高額請求で交渉が難航するケースもあります。親として焦らず適切に対応するための方法を整理します。



店舗側が示談を拒否するケース

示談を申し出ても、店舗が受け入れない場合があります。主な理由は以下の通りです。

  • 過去に同様の事例で再発があった

  • 被害金額や迷惑料の支払いに納得していない

  • 警察への届け出を重視している

この場合、親ができることは冷静に対応し、子どもの責任を示す態度を維持することです。感情的に押し付けると、逆に関係が悪化して示談が難しくなります。



高額な示談金を請求された場合

中には、被害額に対して過剰に高額な示談金を請求されるケースもあります。

  • まずは金額の根拠を確認することが重要です

  • 被害額+妥当な迷惑料かどうかを整理し、証拠として記録を残す

  • 無理な場合は分割払いの交渉や、弁護士・行政書士を通した調整も選択肢になります

無理に全額を一度で支払う必要はなく、交渉の余地があることを知っておくことが大切です。



被害届が出された後でもできること

万引きで被害届が提出された場合でも、示談交渉は可能です。ポイントは以下です。

  • 被害届が出たからといって、刑事手続きが必ず進むわけではない

  • 示談が成立すれば、警察や検察が不起訴や処分軽減を判断する材料として評価します

  • この場合、店舗や警察と正式に示談の意思を示すことが重要です

つまり、タイミングが遅くても、示談によって処分やトラブル回避に影響を与えられる場合があります。



贖罪寄付・供託という選択肢

示談が難しい場合には、法律上の別の手段を検討できます。

  • 贖罪寄付

    • 社会福祉団体や被害者に対して、任意で寄付する方法

    • 金銭的弁済として一定の評価を得られる場合があります

  • 供託

    • 支払い義務がある金銭を、裁判所に一時的に預ける制度

    • 相手が受け取らない場合でも、親として支払い意思を法的に示す手段になります


どちらも示談の代替手段として、親が責任を果たす姿勢を示す方法として活用できます。

このように、示談が成立しない場合でも、焦らず冷静に交渉・調整・法的手段を検討することが重要です。親としての適切な対応が、子どもの将来や刑事・民事処理に大きく影響します。



  9.万引きの示談を弁護士に依頼する必要性


万引き事件で示談を検討する際、「親や本人が直接交渉すべきか」「弁護士に依頼すべきか」という判断は非常に重要です。特に交渉が複雑化しそうな場合や、金額が高額になる場合には、専門家を介入させることでリスクを大幅に減らせます。



当事者・親が直接交渉するリスク

親や本人が直接交渉すると、以下のようなリスクがあります。

  • 感情的になって相手とトラブル化する

  • 相手の要求が法的に妥当か判断できず、高額な示談金を支払う可能性

  • 示談書に不備があり、後日追加請求や争いの原因になる

特に未成年の場合、感情的になりやすい親が前面に出ると、刑事処分や家庭裁判所の評価にも影響することがあります。



弁護士が入ることで変わるポイント

弁護士を介入させることで、交渉はより安全かつ有利に進められます。主なポイントは以下です。


感情的対立の回避

  • 弁護士が間に入ることで、親と店舗間の直接的な口論や感情的対立を防ぐ

  • 冷静な交渉が可能になり、示談成立の確率が高まります


妥当な示談条件の形成

  • 被害額や迷惑料の妥当性を判断し、不当に高額な請求を避ける

  • 分割払いや支払い期限の調整も法律的に安全な範囲で提案可能


不備のない示談書作成

  • 示談書や謝罪文の内容を法的に正確かつ明確に作成

  • 後日、追加請求やトラブルになるリスクを最小化



弁護士費用の相場と考え方

弁護士に依頼する際の費用は、ケースや地域によって異なりますが、目安としては以下の通りです。

項目

相場

備考

示談交渉のみ

3〜10万円程度

金額交渉・書面作成込み

示談交渉+刑事手続き支援

10〜20万円程度

警察・検察対応や家庭裁判所対応含む

未成年事件対応

10〜30万円程度

家庭裁判所での調整や再発防止指導含む

ポイントは、費用は「単なる支払い」ではなく、後のトラブル防止や刑事処分の軽減に対する投資と考えることです。



弁護士の探し方(刑事事件・少年事件対応)

弁護士を探す際は、刑事事件や少年事件の対応経験があるかを確認しましょう。

  • 日本弁護士連合会や地域の弁護士会で「刑事事件」「少年事件」対応可能な弁護士を検索

  • 事前に無料相談や電話相談で、費用・対応方針を確認

  • 口コミや実績を確認し、交渉力と対応スピードがある弁護士を選ぶ


弁護士を介入させることで、親の不安や負担を大幅に減らし、子どもの将来を守る安全策になります。



  10.【Q&A】親からよくある質問


万引きの示談に関しては、親御さんから多くの疑問が寄せられます。ここでは、特に多い質問とその回答をわかりやすく整理しました。



示談書を書けば前科はつかない?

  • 答え:示談書だけでは前科を防げるとは限りません。示談は、刑事処分の軽減や不起訴の判断材料として有効ですが、警察や検察の裁量で処分が決まります。

  • ただし、示談が成立している場合、不起訴や軽い処分になる可能性が高まるため、前科リスクを下げる効果はあります。

  • 未成年の場合は、家庭裁判所の処分(保護観察や科料など)に示談が考慮されることが多く、前科には直結しません。



親が署名しても法的に問題ない?

  • 答え:親が署名しても問題はありません。特に未成年の場合、親が法定代理人として示談書に署名するのは一般的です。

  • 署名は「子どもが示談金支払いの意思を示すための代理行為」として扱われます。

  • 注意点は、署名内容に虚偽や曖昧な約束がないかを確認することです。後日トラブルになる場合があります。



示談が成立した後の流れは?

示談成立後は、以下の流れで対応します。

  1. 示談書の内容に基づき、示談金を支払う

  2. 支払い後は領収書や振込明細など証拠を保管

  3. 警察や検察が処分判断を行う場合、示談成立を報告

  4. 未成年の場合は、家庭裁判所で示談の内容が処分に考慮される


ポイントは、支払い証拠を残すことです。これにより、後日の追加請求や処分判断に役立ちます。



学校・会社に知られる可能性は?

  • 答え:必ずしも知られるわけではありません。

  • 警察や家庭裁判所は、事件の内容を本人や保護者に報告しますが、学校や会社に通知されるのは原則としてありません。

  • ただし、重大事件や捜査上の必要がある場合には、学校側に連絡されるケースもあり得ます

  • 学校・会社への情報開示は制限されていますが、本人や親の確認や説明が必要になる場合があります。


これらのQ&Aを理解することで、親は焦らず冷静に対応でき、示談交渉や書面作成の際に安心して判断できます。



  11.まとめ|示談書にサインする前に、必ず立ち止まって考える


万引き事件で示談書を求められたとき、親として焦ってサインしてしまうことは避けるべきです。ここでは、最後に押さえておきたいポイントを整理します。



示談書は「早く終わらせる書類」ではない

  • 示談書は単なる書類ではなく、子どもや親の法的立場を左右する重要な文書です

  • 「早く済ませたい」と思って安易に署名すると、後日追加請求やトラブルに発展する可能性があります

  • 内容を確認し、必要に応じて修正や交渉を行うことが、安心・安全な示談への第一歩です



親の判断が子どもの将来に影響する

  • 親が示談金や条件の妥当性を確認し、冷静に判断することが子どもの将来を守る

  • 示談書や謝罪文の内容次第で、刑事処分の軽減や前科の有無に影響することもあります

  • 「親がしっかり対応しているかどうか」が、家庭裁判所や警察・検察の評価に反映されることがあります



不安なときは専門家に相談するのが最短ルート

  • 示談や謝罪文に不安がある場合は、弁護士や行政書士に相談するのが最も安全かつ効率的です

  • 専門家は、法的に有効でトラブルになりにくい示談書の作成や、交渉の代理を行えます

  • 自力で判断して失敗するより、専門家に確認することで安心と時間の節約ができます


万引き事件における示談は、親の冷静な判断と正しい手順が子どもの将来に直結する大切なプロセスです。焦らず、内容を確認し、必要に応じて専門家を活用することで、トラブルを最小限に抑え、安心して解決への道を進めることができます。



~事例・比較分析紹介~



  12.親が署名した「万引き示談書」が問題になった裁判例・紛争事例の整理


万引き事件で親が示談書に署名した後にトラブルになることがあります。示談書は契約(合意)なので、本当に有効かどうかが争われるケースも存在します。ここでは、裁判例や実務で注目されるポイントを整理します。



親が示談書に署名・押印したケースで争いになった裁判例・調停例の調査

実際の「万引き示談書そのものが無効になった」と判示された裁判例は公開例が少なく、専門家向けの判例と一般向け資料にはほとんどありません。ただし、契約一般の原則や和解契約(示談は民法上の和解契約)の解釈を扱った裁判例は存在します。


示談書は法律上「和解契約書」として扱われ、双方の意思表示(合意)が合致していることがあれば原則として有効とされています。書面に署名・押印していれば、当事者の合意があった証拠として利用されます。


なお、親が未成年者を代理して示談へ署名する場合は、代理権(法的に表示された権限)が問題になる可能性があります。例えば未成年者については、通常「親権者が契約代理人となる」など家庭的に認められますが、明確な代理権がないと主張されると争いになるケースもあり得ます(契約一般の代理権ルール)。


※具体的な万引き示談書の争い判例は一般公開が少ないため、契約(和解契約)一般の有効性判断となりますが、以下のポイントで争いが起きやすいことは実務で知られています。



無効・有効が分かれたポイント(代理権・意思表示・内容不当性)

示談書の有効性を争うとき、裁判所が重視する主なポイントは次の通りです。

代理権の有無

  • 親が未成年者の代理人として署名した場合でも、親権者として当然代理できるかどうかはケースごとに検討されます。

  • 民法上は未成年者の法律行為に親権者が同意・代理するのが一般ですが、書面で明記の不足などで争われることがあります。

※具体的な判例名は示談書の裁判例として公開例が少ないものの、代理行為の一般ルールとして裁判所は「代理意思の明確さ」「代理権の根拠の有無」を重視します。


意思表示の争い

  • 示談書の当事者が「真意で署名していない」「強制された」と主張することがあります。

  • 契約の取り消し(効力がないとする主張)は、民法上「錯誤・詐欺・強迫」の要件が厳格に判断されます。そのため、相手方の同意がある合意書と認められると有効と判断されるのが通常です。


内容不当性

  • 示談内容が法外に不利な条項を含む場合、不当契約として無効または取消しを主張されることがあります。

  • たとえば、親権者が示談書に署名した後に「法的に支払義務のない過大な金額の支払義務」を課す条項を追加した場合などが検討対象になります。これは契約無効の一般理論に基づいて争われます。

なお、示談書そのものに特定の形式要件はなく、署名・押印のある和解契約として有効とするのが通常の法理です。



実務上、店舗側が重視している条項の傾向

店舗側(被害者)が示談書で特に重視する条項には次のようなものがあります。

項目

目的

明確な事実認定

「万引き事実」を具体的に認めさせることで前提条件をはっきりさせる

示談金の内訳

示談金額および支払い方法・期限を明記し、支払い期日後の対応も明確化

清算条項

「これをもって一切の請求権を放棄する」など、後日の追加請求を防止する

宥恕(ゆうじょ)条項

被害届と関係する内容を含め、今後の刑事処分の配慮を明示する

こうした条項が明確に書面に落とし込まれていないと、後日トラブルに発展しやすいため、実務では細部の記載が重視されます。



解説まとめ

  • 示談書は法律上「和解契約」としての効力を有するため、署名・押印があれば原則有効とされるのが一般的な法理です。

  • ただし、代理権の有無・意思表示の真意・内容の不当性が争点になると、無効や取消しが主張される可能性があります。

  • 実務上は、示談書の記載内容や合意過程の透明性を担保することが、後日の紛争を予防する最大のポイントになります。



  13.万引き事件における「示談金+追加請求」が発生した実例分析


万引きの示談では、示談金を支払って合意した後にもトラブルや追加請求が起きることがあります。多くは示談書の内容や交渉の不備が原因で、後から予期せぬ請求につながることがあるため、実例を通じてその背景と対処法を整理します。



示談後に追加請求・トラブルが起きたケースの収集

一般的に、示談は「被害者側と加害者側の民事的な合意」を表し、これにより損害賠償は終了すると考えられていますが、示談書の内容が明確でない場合、後日追加請求が発生する可能性があります。たとえば、交通事故の示談では「清算条項(追加請求しないという合意)」が示談書にないと、後から慰謝料等を追加請求されるケースがあるとされます。示談後の追加請求や撤回は原則としてできないものの、示談時に問題があった場合など例外的に争いになることがあります


万引き事件でも同様に、示談後の追加請求が起こる背景として、以下のようなケースがあり得ます。

  • 示談書に「この示談金以外に請求しない」という合意(清算条項)が明確に書かれていなかった

  • 示談時に被害者が申告していなかった費用や保険請求(後述)について後から明らかになった


これらは万引きに特化した裁判例として公開例は少ないものの、示談一般の法理として実務で注意される点です。



清算条項がない/弱い示談書の共通点

示談後の追加トラブルや請求が発生しやすい示談書には、いくつか共通する弱点があります。

典型的な不備

何が起きる可能性があるか

清算条項がない

後から別の損害(例えば治療費関連など)が発覚して請求される可能性

範囲が曖昧な記載

「被害はこれで終わり」と明言されていないため、追加請求が争点になる可能性

第三者請求への不言及

健康保険組合などが後日求償請求する可能性について定めていないこと

清算条項とは、示談書に明示する「示談金の支払いをもって、今後一切の金銭請求をしない」という合意です。これを入れることで、通常は示談後の追加請求リスクを低くできます。


さらに重要なのは、示談時に「第三者行為の届出」(例えば健康保険の療養費に関する請求)をしているかどうかを確認することです。示談交渉時に被害者が保険を使って治療費を支払っていた場合でも、当事者間の示談だけでは健康保険組合等が後日請求してくる可能性があります。このような第三者請求は示談書で明確に扱わないと紛争の種になりやすいとされます。



親が対応した場合と本人対応の違い

親が示談の交渉や書類作成に関わった場合と、本人(未成年・成人)が対応した場合では、リスクへの対処やトラブル防止の視点で違いがあります。


親が対応した場合の利点

  • 冷静な交渉ができる: 感情的なやりとりを避け、示談内容の確認や条項追加を丁寧に行える。

  • 法的リスクへの気配り: 清算条項や第三者請求への対応など、示談書の内容を丁寧にチェックする余裕がある。


本人が直接対応した場合のリスク

  • 説明不足に陥りやすい: 「これで終わり」と思い込んでしまい、清算条項や第三者請求への対策が不十分になる可能性。

  • 感情が入りやすい: 事故や事件の当事者としての立場から、弁護士等の助言なしで条件を了承しがち。


いずれにしても、示談書の作成時には「後日のトラブルを防ぐための条項が十分盛り込まれているか」を確認することが重要です。法的な言葉でいうと、示談書は民事紛争を解決する和解契約の一種であり、将来の請求を防止する条項(清算条項)を含めることで、後日追加請求や紛争になる可能性を限りなく低くできます。


このように、万引き事件の示談後トラブルは示談書の内容の不備や当事者間での認識の差によって発生することがあり得ます。特に親が対応する場合は、示談書の条項を細かく確認し、必要に応じて専門家の助言を仰ぐことが、追加請求や予期せぬトラブルを避けるために非常に重要です。



  14.「示談書」と「謝罪文」を混同したことによる不利益事例の分析


示談書と謝罪文は、どちらも万引き事件の解決に関わる文書ですが、役割も法的効果も異なります。この2つを混同してしまうと、示談が成立しなかったり、後で不利益になることがあるので注意が必要です。



謝罪文のみ提出した結果、示談不成立となったケース

謝罪文は、被害者に対して反省や謝意を伝えるための文章です。しかし謝罪文を出しただけでは、示談(=金銭的な損害賠償と今後の請求をやめてもらう合意)は成立しません。謝罪文だけを店舗や被害者に送っても、それがそのまま損害賠償や示談の合意と認められるわけではないのです。


例えば、被害者が謝罪の誠意は受け取ったものの、示談金や具体的な条件についての合意がない場合、示談不成立として扱われる可能性があります。これは、示談があくまで「当事者同士の合意」であり、謝罪文はその一部に過ぎないからです。謝罪文は示談交渉のきっかけとして有効な場合もありますが、それだけで示談成立と判断されません。



謝罪文に不用意な自白・責任認諾が含まれていた事例

謝罪文を書く際にやってしまいがちなミスとして、不用意な自白や責任の認諾が書かれているケースがあります。謝罪文は誠意を伝える文として大切ですが、内容によっては逆に不利益になることもあります。


たとえば謝罪文に「自分(または子ども)が万引きをしたことを全面的に認める」というような文言があると、それが刑事手続きでの供述として扱われる危険性があります。示談とは別に、刑事捜査や裁判の場で不利に働く可能性があるため、謝罪文を書くときには「過度な事実認めや責任の断定」を避ける必要があります。謝罪文は反省の気持ちを伝えるためのものであって、刑事上の自白の役割を果たすものではありません。



警察・検察が書面をどう評価しているかの実務整理

警察や検察が謝罪文や示談書をどう評価するかは次のように整理できます。

  • 謝罪文・被害者や店舗側の感情的な緩和に寄与する可能性がある・謝罪文単体では、損害回復や示談として扱われない・謝罪の誠意や反省の有無の判断材料の一つとしては評価されることがある

  • 示談書・被害の回復(損害賠償)および今後の請求停止の合意として、証拠的価値が高い・示談が成立していることは、検察官が不起訴処分や処分の軽減を判断する際の重要な材料になり得る


つまり、謝罪文は示談へ進むための補助的な要素であり、単独で示談と同じ法的評価を得るものではありません。謝罪文だけを提出して「示談成立と同じだ」と考えるのは大きな誤解です。


このように、示談書と謝罪文を混同してしまうと、示談不成立や刑事処分への影響といった不利益を被るリスクがあります。両者の役割と位置付けを正しく理解し、適切に使い分けることが重要です。



  15.万引き示談書における「宥恕文言」の有無が処分に与えた影響の整理


示談書には、「宥恕(ゆうく)文言」と呼ばれる加害者の責任を許す意思を明確にする文言を入れるケースがあります。この文言の有無は、刑事処分や不起訴判断に影響することがあり、実務上も慎重に扱われます。



宥恕文言あり/なしで不起訴・処分軽減に差が出た事例

宥恕文言がある場合、示談書は単なる金銭支払いの合意ではなく、被害者が加害者を許す意思を明確にした書面として扱われます。刑事事件では、検察官や警察は被害者の意向を処分判断に反映させるため、宥恕文言がある示談書は以下のような影響を持つことがあります。

  • 宥恕文言あり

    • 不起訴や処分軽減の可能性が高まるケースがある

    • 「被害者が許している」という事実が明確になり、処分判断の参考になる

  • 宥恕文言なし

    • 示談金支払いのみの合意と見なされる

    • 処分軽減の効果はあるものの、宥恕文言ありの場合と比べてやや弱い印象を与える


実務上の例としては、被害者が「本件については宥恕する」と明示した示談書を提出したケースで、不起訴処分となった事例があります。一方、示談金支払いのみで宥恕文言がない場合は、同じ金額でも処分が軽減されず、保留や略式命令で済む程度に留まる場合があります。



店舗側が宥恕文言を入れたがらない理由

店舗や被害者側が宥恕文言を避ける理由は主に以下の通りです。

  • 責任認定の曖昧化を避けたい宥恕文言により「加害者を許した」と明記されると、将来的に損害賠償請求の権利を放棄したと解釈されるリスクがあります。

  • 保険や経営上の理由保険会社への請求や店舗経営上のトラブル回避の観点から、完全な宥恕文言を入れたくない場合があります。

  • 他の被害者への影響店舗としては、宥恕文言が広く使われると、他のケースでの交渉上不利になると考える場合があります。

このため、店舗側と加害者側の間で宥恕文言の扱いは交渉のポイントになることが多いです。



実務で妥協点となる表現パターン

実務では、以下のように宥恕文言を柔らかく表現して双方が納得する形にすることがあります。

表現パターン

特徴

ポイント

「本件についてはこれ以上請求いたしません」

法的に示談成立を明確化

宥恕の意思を強調せず、損害賠償清算に限定

「加害者の謝罪・反省の意を考慮し、これにて解決とします」

感情面を尊重

被害者の許しを示唆するが、強い責任免除ではない

「今後一切の請求を行わない」

清算条項と組み合わせて使用

後日の追加請求リスクを防止


これらの表現は、店舗側の立場を守りつつ、刑事上の処分軽減に役立つ文言として妥協点になりやすいとされています。親が示談書に署名する際には、宥恕文言の有無や表現の仕方が処分に与える影響を理解した上で、必要に応じて弁護士に確認することが望ましいです。



  16.未成年の万引きにおいて「親が前面に出たケース/出なかったケース」の比較分析


未成年の万引き事件では、誰が示談交渉や対応の主体になるかによって、その後の処分やトラブル発生率が変わることがあります。親が前面に出る場合、本人のみが対応する場合、また弁護士を通す場合の特徴を整理します。



親が主導で示談交渉したケース

親が交渉の主体となる場合、メリットとデメリットがあります。

  • メリット

    • 未成年者本人の精神的負担を軽減できる

    • 親としての社会的信用や説得力で店舗が示談に応じやすい場合がある

  • デメリット

    • 親が感情的になると交渉が難航しやすい

    • 条件の取り決めが不十分になると、後日の追加請求やトラブルにつながることがある

実務上、親が主体で示談交渉を行ったケースでは、示談自体は成立しやすいものの、示談書の内容や宥恕条項が不十分で、後に店舗側から追加請求されるリスクがやや高くなる傾向があります。



弁護士を通したケース

弁護士を通して示談交渉を行う場合、次のような効果があります。

  • メリット

    • 法的に有効かつトラブルを避けやすい示談書を作成できる

    • 不当な高額示談金請求や過度な条件を回避できる

    • 感情的な対立を避け、冷静な交渉が可能

  • デメリット

    • 弁護士費用が発生する

    • 店舗側によっては弁護士対応を警戒し、交渉が長引く場合もある

統計的には、弁護士を通したケースは示談成立後のトラブル発生率が最も低く、刑事処分も軽減されやすい傾向が見られます。



本人のみ対応したケース

未成年本人が自ら交渉するケースもありますが、注意が必要です。

  • メリット

    • 親や第三者の介入なしに交渉できる

    • 謝罪の意思が直接伝わるため、感情的な評価がプラスになる場合もある

  • デメリット

    • 未成年本人の交渉力・判断力が未熟な場合、示談書の条件が不利になるリスクが高い

    • 宥恕文言や清算条項の重要性を理解できず、後日のトラブルや追加請求につながるケースが多い

    • 警察・検察の処分判断に影響が出る場合がある



それぞれの処分結果・トラブル発生率の比較

以下の表に、ケースごとの一般的傾向を整理します。

ケース

示談成立のしやすさ

トラブル発生率

処分軽減の可能性

親が前面に出る

高い

中程度

中程度

弁護士を通す

高い

低い

高い

本人のみ対応

低~中

高い

低~中


このように、未成年の万引きでは弁護士を介した示談交渉が最もリスクを抑えやすく、処分軽減にも有利です。一方で、親が前面に出る場合も有効ですが、示談書の内容や交渉の進め方に注意が必要です。本人のみの対応は、トラブルや不利益のリスクが高くなることを理解しておく必要があります。



  17.万引き示談書における「親の法的立場」の整理(民事・刑事・少年法)


未成年が万引きをした場合、親が示談書に署名・押印する場面があります。このとき、親の法的立場や責任範囲を正しく理解しておかないと、後日のトラブルや誤解につながることがあります。ここでは民事責任、刑事上の関与、少年法上の扱いを整理します。



親の署名が持つ法的意味の整理

親が示談書に署名する場合、その意味はケースによって異なります。

  • 民事上の意味親が署名した場合、未成年者の代理として損害賠償契約を結ぶ意思表示と解釈されます。未成年本人が法的に契約能力を持たない場合でも、親の署名で契約(示談書)を有効にすることができます。

  • 刑事上の意味親の署名自体が刑事責任を負うことを意味するわけではありません。ただし、親が主体で示談交渉を行うことで、反省の意思や事件解決への積極性が示され、処分軽減に寄与する場合があります。

  • 実務上の注意点親が署名しても、示談内容が不当である場合(過大な免責条項、法外な条件など)は、無効や争いの対象になることがあります。署名は慎重に行う必要があります。



監督義務・賠償責任の範囲

民法上、親は未成年者の監督義務と賠償責任を負います。

  • 監督義務未成年者の行為を適切に監督・指導する義務があります。監督義務を怠った場合、損害賠償請求や責任追及の対象となる可能性があります。

  • 賠償責任未成年者が加害行為(万引き)を行った場合、親は民法第714条に基づき、被害者に損害を賠償する責任があります。つまり、親が署名することで、未成年者本人と親が連帯して損害賠償を履行する意思を示すことができます。

  • 範囲の目安

    • 損害額の全額:被害品代+逸失利益や迷惑料

    • 将来の請求:清算条項で「今後一切請求しない」と明記することで追加請求リスクを軽減可能



少年事件と成人事件での扱いの違い

未成年(20歳未満)の場合、少年法が適用されます。

  • 少年事件

    • 親の関与が法的に強く期待される

    • 少年保護の観点から、親が示談交渉や謝罪に関わることが、処分軽減や保護観察の判断材料になる

    • 親が署名した示談書は、検察官が不起訴や略式処分を判断する際の参考になる

  • 成人事件

    • 親の署名は基本的に法的効力は限定的で、本人の責任を補完するものではない

    • 示談交渉は本人または弁護士が主体となるのが一般的

    • 親が署名しても処分判断に大きな影響はない


つまり、未成年者の場合は親の署名や関与が民事・刑事・少年法の各場面で意味を持つため、慎重に対応することが重要です。署名前には、示談書の内容や法的影響を十分に確認し、必要に応じて弁護士に相談することが最も安全な方法です。



   契約書作成は弁護士・行政書士どっちに依頼すればいい?


契約書を作成する際、「弁護士と行政書士、どちらに依頼すればよいのか?」と悩む方は多いでしょう。どちらの専門家も契約書作成の業務を行いますが、その役割や対応範囲には違いがあります。本記事では、専門家に依頼するメリットや具体例を交えながら、どちらを選ぶべきかを解説します。



専門家に依頼するメリット

1. 契約のリスクを防げる

契約書には、当事者同士の合意内容が明確に記載されます。しかし、素人が作成すると、法律的に不備があったり、トラブルが発生したときに対応しきれなかったりするリスクがあります。専門家に依頼することで、契約の抜け漏れを防ぎ、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。


具体例

たとえば、フリーランスが企業と業務委託契約を結ぶ際、報酬の支払い期限や業務範囲の記載が不明確だと、後々「こんなはずじゃなかった」と揉める原因になります。専門家に依頼すれば、報酬の支払い遅延時のペナルティや、契約解除の条件など、重要な事項を適切に盛り込んだ契約書を作成できます。


2. 自社や個人に適した契約内容にできる

契約書の雛形(テンプレート)はインターネット上にもありますが、それをそのまま使うと、自社のビジネスモデルに合わなかったり、不要な条項が含まれていたりすることがあります。専門家は依頼者の事情をヒアリングし、最適な契約書を作成してくれます。


具体例

例えば、飲食店のオーナーがテナント契約を結ぶ際、一般的な賃貸借契約書だけでは、営業時間の制限や原状回復義務について十分にカバーされていないことがあります。専門家に相談すれば、こうした細かい点も考慮した契約書を作成でき、トラブルを未然に防げます。



行政書士と弁護士の違いは?

契約書作成を依頼できる専門家には、行政書士と弁護士の2種類があります。それぞれの違いを理解することで、自分に適した専門家を選びやすくなります。


行政書士:契約書作成の専門家

行政書士は、主に「契約書の作成」を専門とする国家資格者です。法律に基づいた正確な契約書を作成し、行政手続きや許認可申請にも対応できます。


具体例

・事業者間の業務委託契約書の作成 ・飲食店や美容サロンなどのテナント契約書の作成 ・売買契約書や合意書の作成

ただし、行政書士は「紛争が発生した場合の代理交渉」や「法廷での弁護」は行えません。トラブルが発生した際の対応まではできないため、契約内容に不安がある場合は、弁護士に相談する必要があります。


弁護士:法律トラブルに対応できる専門家

弁護士は、契約書の作成だけでなく、契約に関する紛争対応や訴訟の代理もできる法律の専門家です。トラブルが発生した際のリスクを考慮し、より強固な契約書を作成できます。


具体例

・企業間の買収、合併契約書の作成と交渉 ・高額な不動産売買契約の作成とリーガルチェック ・契約違反が起きた際の法的対応

弁護士に依頼すると、契約書の作成だけでなく、万が一の紛争時にも対応してもらえるというメリットがあります。ただし、弁護士の費用は行政書士より高額になることが一般的です。


専門家に依頼する際の費用と流れ

費用の相場

依頼する専門家や契約書の種類によって、費用は異なります。一般的な相場は以下のとおりです。

専門家

費用の目安

行政書士

契約書作成3万~10万円、リーガルチェック1万~3万

弁護士

契約書作成10万~30万円、紛争対応10万円以上

行政書士は比較的リーズナブルな価格で契約書を作成できますが、紛争対応はできません。一方、弁護士は費用が高めですが、契約のリスク管理を徹底できるというメリットがあります。



依頼の流れ

  1. 専門家を選ぶ:契約内容や将来的なリスクを考慮し、行政書士か弁護士のどちらに依頼するか決める。

  2. 相談・ヒアリング:依頼者の状況を詳しく聞き、契約書の目的や必要な条項を確認する。

  3. 契約書の作成・修正:専門家が契約書を作成し、依頼者と確認しながら修正を加える。

  4. 最終確認・納品:完成した契約書を納品し、必要に応じて公証役場での認証を行う。


具体例

たとえば、フリーランスが業務委託契約を結ぶ際、

  1. 行政書士に相談し、業務範囲や報酬条件をヒアリング。

  2. 契約書のドラフトを作成し、内容を確認。

  3. 必要に応じて修正し、最終版を納品。

  4. 依頼者が契約書に署名し、取引先と締結。

このような流れで進めるため、契約の重要性を理解しながら進めることができます。


まとめ

契約書作成を専門家に依頼することで、契約のリスクを防ぎ、スムーズな取引を実現できます。

  • 行政書士は契約書の作成が得意で、費用を抑えられるが、紛争対応はできない。

  • 弁護士は契約書作成に加えてトラブル対応も可能だが、費用は高め。

契約内容や想定リスクに応じて、適切な専門家を選びましょう。


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