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離婚後に示談書を交わしたのに…?後から揉める人が続出する理由

  • 執筆者の写真: 代表行政書士 堤
    代表行政書士 堤
  • 6 日前
  • 読了時間: 48分

🌺こんにちは!おてがる契約書の代表行政書士 堤です。

本日は示談書についての重要なポイントを解説したコラム記事をお届けします。


離婚後に示談書を作ったのに、なぜか後からトラブルが起きる――そんな話を耳にしたことはありませんか?


示談書は「安心材料」と思われがちですが、内容や作成プロセスに注意しなければ、思わぬ争いの火種になってしまいます。本コラムでは、離婚後の示談書トラブルの原因や注意点をわかりやすく解説します。



  本記事のまとめ:

重要事項

概要

曖昧な条文や相手任せの作成は、離婚後トラブルの温床になります

接触禁止や慰謝料、違約金条項は、離婚前後で法的評価が異なるため注意が必要です。

金銭・面会・接触禁止などの条項は、離婚直後だけでなく再婚や生活環境の変化にも対応できるように作る必要があります。

🌻離婚後の生活をスムーズに進めるためには、示談書の作り方や条文の理解が不可欠です。


「後から揉めたくない」「自分の権利をしっかり守りたい」と考えている方は、ぜひ本記事を参考にしてください。知っておくだけでトラブルを未然に防ぐヒントが満載です。


示談書の作成。行政書士が対応。

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▼目次



~事例・比較分析紹介~



~番外編~




  1.なぜ「離婚後に示談書を交わしたのに揉める」のか?


離婚後に示談書を交わしたにも関わらず、後からトラブルになるケースは意外と多くあります。「示談書があれば大丈夫」と安心してしまいがちですが、実はそれだけではリスクを完全に防げません。ここでは、なぜ示談書があっても揉めるのか、その背景と典型的なパターンを解説します。



離婚時の示談書に安心してしまう人が多い理由

離婚時の示談書は、「お金のこと」「子どものこと」「財産分与」などを文章で整理する大切な書類です。しかし、多くの人が以下の理由で過信してしまい、後から問題が起きやすくなります。

  1. 文章化されている=絶対に守られると思い込む口約束より文章にした方が安全だと考えがちですが、内容が不十分だったり、曖昧な表現が含まれていると、後で解釈が分かれることがあります。

  2. 専門家に依頼せず自己流で作る離婚協議書や示談書を自分で作ると、法律上の不備や不明確な条項が入りやすく、裁判になったときに不利になる可能性があります。

  3. 一度決めたことは変わらないと思い込む実際には、支払い方法や養育費の算定基準など、状況によって見直しが必要なことがあります。それを考慮せずに固定してしまうと、後で揉める原因になります。

例えば、「養育費は毎月3万円」という一文だけを書いていても、支払方法や滞納時の対応が書かれていなければ、後から支払いトラブルになることがあります。


実際に多発している「離婚後トラブル」の典型パターン

離婚後に起きるトラブルには、いくつか典型的なパターンがあります。表に整理するとわかりやすいです。

トラブルの種類

具体例

なぜ起こるか

養育費の未払い

元配偶者が支払わない、減額を要求

支払い条件や滞納時の対応が明確でない

財産分与の不履行

不動産や預貯金の分配がされない

分割方法や期限が具体的でない

慰謝料請求

後から追加請求をされる

示談書に慰謝料の範囲が曖昧

面会交流トラブル

子どもとの面会を拒否される

時間・方法・条件が具体化されていない

認識のずれ

「これで全て解決」と思っていたが、相手は別の解釈をしていた

条文の表現があいまいで、双方の理解が統一されていない

これらのトラブルは、示談書の存在自体が問題ではなく、**「示談書の内容が不十分」**であることが多いです。



問題は示談書そのものではなく「中身」にある

示談書は、トラブルを防ぐためのツールです。しかし、内容が不十分だと、むしろ後の争いの原因になりかねません。ポイントは以下の通りです。

  • 具体性の欠如「慰謝料は支払う」とだけ書いてあっても、金額・支払い方法・期限が明確でない場合、支払われなかったときに法的に争う必要が出てきます。

  • 将来の変化に対応できない子どもの成長や収入状況の変化によって、養育費や面会条件の見直しが必要になる場合があります。これを考慮した条項がないと揉めやすいです。

  • 法的に有効かどうかの確認不足示談書は民法上の契約書として有効ですが、違法な内容や公序良俗に反する条項は無効になります。また、署名・押印の方法が不十分だと法的効力が弱くなることがあります。

つまり、「示談書を作った=安全」と思うのは危険です。大切なのは、内容が具体的で明確かつ実現可能であるかを確認することです。


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  2.示談書とは何か|離婚協議書・誓約書との違い


離婚後のトラブルを避けるために「示談書を作れば安心」と考える人は多いですが、示談書の意味や法的な位置づけを正しく理解しておくことが重要です。ここでは、示談書の基本、他の文書との違い、よくある誤解について解説します。



示談書の法的な位置づけ

示談書とは、当事者同士で話し合って取り決めた内容を文章にしたものです。法的には「契約書の一種」と考えられ、署名・押印があれば民法上の契約としての効力を持ちます。ただし、口頭での約束を文章化しただけでは、内容が不十分だと後で争いになることがあります


ポイントは以下の通りです。

  • 当事者同士の合意が前提一方の意思だけで作ったものは示談書として成立せず、法的効力が弱くなります。

  • 強制力の程度は条文次第「支払う」「渡す」と書いてあっても、具体的な期限や方法が書かれていなければ、強制的に履行させるのが難しくなります。

  • 裁判での証拠になる示談書は、万が一裁判になったときに「こういう合意をしていた」という証拠として使えます。ただし、不備や曖昧な表現は反対に争いを生む可能性があります。

例:養育費の支払いについて「毎月支払う」とだけ書いている場合、支払い日や滞納時の対応が不明確だと、裁判所で主張しても思った通りの結果にならないことがあります。


誓約書・念書・離婚協議書との違い

離婚関連でよく登場する書類には、示談書のほかに「離婚協議書」「誓約書」「念書」があります。違いを整理すると以下の表の通りです。

文書名

主な目的

法的効力

特徴

注意点

示談書

金銭や財産、慰謝料などの合意事項を整理

契約書として民法上有効

双方の合意に基づく、署名・押印で成立

条項が曖昧だと後で争いになる

離婚協議書

離婚条件(財産分与・養育費・面会など)をまとめる

契約書として有効

離婚届提出前に作成することが多い

認証や公正証書にすると強制力が高まる

誓約書

相手に対して「〜する」「〜しない」と誓う

契約書として有効だが簡易的

行動の約束を文章化

曖昧な誓いだと実効性が低い

念書

「〜を守る」「〜を受け取った」ことを証明

証明力はあるが契約の強制力は弱い

言ったこと・受け取ったことの記録

取り決めの詳細は別文書に必要

ポイントとして、**示談書は「争いごとを防ぐ契約書」**であり、念書や誓約書よりも内容を具体化し、実行可能にすることが大切です。



「示談書があれば何でも防げる」という誤解

示談書に過信すると、逆にトラブルを招くことがあります。よくある誤解を整理します。

  1. 文章にすれば絶対安心と思い込む曖昧な文言や条項漏れがあると、後から「解釈が違う」と揉める原因になります。

  2. 口約束より強いと思い込む文書化されていても、署名・押印がない、あるいは不備がある場合は証拠として弱くなります。

  3. 法律の専門知識が不要と思い込む条項が民法や公序良俗に反していると、無効になることがあります。専門家に確認すると安心です。

例えば、「養育費は毎月3万円で、何かあったらその都度話し合う」とだけ書いている場合、支払いが滞ったときの対応や条件が明確でないため、争いになりやすいです。

示談書はあくまで「トラブルを減らすための手段」であり、内容が具体的で明確であることが最大のポイントです。



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  3.示談書は離婚後も有効?原則と例外


離婚時に交わした示談書は、離婚後も効力を持つ場合があります。しかし、すべての合意が永続的に有効とは限らず、条項によっては効力が弱まったり、争いの原因になったりします。ここでは、離婚後の示談書の効力の原則と例外、裁判で問題になりやすいポイントについて詳しく解説します。



離婚後も効力が認められる条項・認められない条項

示談書の効力は、内容によって異なります。基本的には、離婚成立前に取り決めた合意事項は、契約書として有効です。ただし、条項ごとに効力が変わるので注意が必要です。

条項の種類

効力の目安

説明

具体例

財産分与

高い

離婚時に所有権や分配方法を定めた場合、有効

不動産を売却して半分ずつ分ける、預貯金を按分する

慰謝料

高い

離婚原因に基づく損害賠償の合意は有効

不倫慰謝料を一括で支払う

養育費

高い(原則)

子どもを養育するための金銭支払いは有効

毎月3万円支払う、支払い方法を指定

面会交流

条件付き

離婚後も有効だが、子どもの利益に反する場合は調整可能

「毎月第2土曜に面会」など

離婚後の生活条件

低い

離婚後に変更が必要なことが多く、効力は弱い

生活費の一部負担、家事協力の義務など

ポイントは、**「金銭や財産に関する取り決めは比較的強く効力が残る」一方で、「生活や行動に関する取り決めは変動する可能性がある」**ことです。生活に関する合意は、状況の変化(収入減、転居、子どもの成長など)によって裁判所が見直しを認める場合があります。



離婚成立を境に効力が弱くなる合意とは

離婚後に効力が弱くなる合意の代表例は以下の通りです。

  1. 日常生活に関する義務例:元配偶者に家事や生活費の一部負担を求める内容→ 離婚後は強制力が弱く、裁判で認められないこともあります。

  2. 子ども以外の扶養義務例:親族としての援助、生活支援の継続→ 法律上の扶養義務は子どもに限定されるため、任意の取り決めは実行力が弱い。

  3. 将来の抽象的な約束例:「今後も友好的に関わる」など→ 法的拘束力がほとんどなく、証拠としても弱い。

離婚後に効力が弱まる合意は、「守らせたい気持ちはあるが、法律上強制は難しい」ケースが多いと覚えておきましょう。


裁判実務で問題になりやすいポイント

離婚後の示談書は、裁判になると以下の点で問題になりやすいです。

  1. 条項が曖昧で解釈が分かれる

    • 「必要に応じて支払う」「話し合いで決める」など抽象的な表現は、裁判で不利になりやすい。

    • 例:養育費を「可能な範囲で支払う」とだけ書いていた場合、支払い義務の範囲が争点になる。

  2. 署名・押印の不備

    • 署名・押印がなかったり、日付が不明確だと、効力が疑われることがあります。

  3. 法律に反する内容が含まれる

    • 公序良俗に反する条項や、違法な義務を課す条項は無効となります。

    • 例:不倫を理由に過剰な罰金を課す約束など。

  4. 将来的な変化に対応できない

    • 離婚後に収入や生活状況が変化した場合、養育費や面会交流の条件も見直されることがあります。

    • 柔軟性を持たせた条項にしておくことが重要です。


示談書は「離婚後も有効な契約書」としての役割を持ちますが、内容によって効力が変わることを理解しておく必要があります。



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  4.離婚後トラブルの火種になりやすい示談条項


離婚後に示談書を交わしたにもかかわらず揉めるケースの多くは、示談書の条項自体が不十分・曖昧であることが原因です。特に「慰謝料や財産清算」「請求権の放棄」「将来の変化」に関する取り決めは、後のトラブルの火種になりやすいポイントです。ここでは、具体的にどの条項が問題になりやすいかを解説します。



慰謝料・清算条項の曖昧さ

示談書の中で最もトラブルになりやすいのが、慰謝料や財産清算に関する条項の曖昧さです。

  • 曖昧な表現の例

    • 「慰謝料は話し合いの上で支払う」

    • 「財産分与は適当な方法で行う」

このような表現は、支払額や方法、期限が明確でないため、相手の解釈によってトラブルになる可能性があります。


具体例

  • 養育費や慰謝料を「お互いに相談して支払う」とした場合、片方が支払わないと「話し合いが成立していない」と解釈され、裁判で争う必要が出てくる。

  • 預貯金や不動産の分配を「公平に分ける」とだけ書くと、何をもって公平とするかで揉めやすい。

ポイント:金銭や財産に関する条項は、金額・支払い方法・期限を具体的に示すことが重要です。


「一切請求しない」条項の落とし穴

示談書には、「離婚後は一切請求しない」という条項を入れるケースがあります。一見安心ですが、実は落とし穴があります。

条項

落とし穴

裁判実務でのリスク

「今後一切慰謝料・財産分与を請求しない」

条項が抽象的すぎると、強制力が限定的

実際に支払われなかった場合に履行を強制するのが難しい

「養育費は一切請求しない」

子どもに関する権利は親権者が変更を求められる場合がある

子どもの利益が最優先され、裁判で無効とされる可能性


注意点

  • 子どもに関する権利は放棄できない養育費や面会交流は親の義務・権利であり、将来的に事情が変われば再度請求できる場合があります。

  • 将来的な請求を完全に防げるわけではない「一切請求しない」と書いてあっても、法的に無効とされることもあり、トラブル回避には不十分です。

例:離婚時に「養育費は請求しない」と合意したが、子どもが進学したことで生活費が増え、親権者が再請求するケースがあります。


将来事情変更が起きた場合の扱い

示談書では、将来の状況変化をどう扱うかも重要なポイントです。

  • 典型的な事情変更

    • 元配偶者の収入減少や失業

    • 子どもの進学や医療費の増加

    • 離婚後の再婚や転居

  • 条項に含めるべき工夫

    • 「収入の変化に応じて養育費の見直しを行う」

    • 「事情変更が生じた場合は協議の上で調整する」


具体例

  • 養育費を「毎月3万円支払う」とだけ書いた場合、元配偶者の収入が減っても変更できないと思い込むと、トラブルになります。

  • 「収入変動や子どもの進学など事情に応じて協議する」と明記しておくと、柔軟に対応でき、裁判での争いも避けやすくなります。

ポイント:示談書には、将来の変化に応じた調整方法や協議のルールを入れておくことが、揉め事を防ぐコツです。

離婚後の示談書で揉めやすい条項は、いずれも内容が曖昧で具体性がないことが原因です。



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  5.接触禁止条項は離婚後も効くのか?


離婚後に示談書で「元配偶者や不倫相手との接触禁止」を取り決めたいと考える人は少なくありません。しかし、こうした条項は法的に効力が認められる範囲が限られ、実務上では無効や形骸化しやすいケースがあります。ここでは、接触禁止条項の現実と注意点をわかりやすく解説します。



不倫相手・元配偶者との接触禁止は約束できる?

示談書で「元配偶者や不倫相手とは連絡・接触をしない」と約束させること自体は可能です。しかし、約束が法的に強制されるかどうかは別問題です。

  • 法的拘束力がある場合

    • 「慰謝料の支払いに違反したら違約金を支払う」という形で条件付きにすると、強制力がある場合があります。

  • 法的拘束力が弱い場合

    • 「今後一切連絡しない」とだけ書いても、直接的に強制する手段がなく、違反しても刑事罰や強制力は原則発生しません。

例:示談書に「元配偶者と接触しない」と書いても、相手がメールやSNSで連絡してきた場合、すぐに罰金や刑事罰を科せるわけではありません。


離婚前と離婚後での法的評価の違い

接触禁止条項の効力は、離婚前と離婚後で評価が変わることがあります。

状況

法的評価の違い

補足説明

離婚前

強制力が比較的認められやすい

離婚協議の過程では、約束違反を条件に慰謝料請求などが可能

離婚後

効力が弱まる

離婚成立後は元配偶者同士の個人的関係となるため、直接的な強制は難しい

離婚前は「離婚成立の条件」として接触禁止を取り決めることができますが、離婚後は法律上の強制力が弱く、形だけの約束になりやすい点に注意が必要です。



接触禁止条項が無効・形骸化しやすい理由

接触禁止条項は、離婚後に次の理由で効力が弱くなることがあります。

  1. 個人の行動を完全に制限するのは困難

    • 「どこまでが接触にあたるか」を判断するのが難しいため、条項が抽象的になりやすい。

  2. 刑事罰や直接的強制がない

    • 民事契約としての効力しかなく、違反しても罰則がない場合がほとんど。

  3. 条項の具体性が不足している

    • 「連絡しない」「会わない」とだけ書いても、メール・SNS・共通の知人経由など、多様な接触手段があるため、実効性が低くなる。

  4. 生活環境や事情の変化で現実的に守れない場合がある

    • 子どもの学校や習い事で顔を合わせる、職場や地域で偶然会うなど、物理的に避けられない状況も多い。

例:示談書に「一切接触しない」と書いても、子どもの学校行事で顔を合わせざるを得ない場合、条項を完全に守るのは難しい。

接触禁止条項は、示談書で「約束として明文化する」ことは可能ですが、離婚後に絶対的に守らせることは法律上困難です。トラブルを防ぐためには、条項に違反時の慰謝料や条件付きペナルティを明記するなど、間接的な強制力を持たせる工夫が必要です。



  6.接触禁止の約束を有効に機能させるための条件


離婚後の示談書で「接触禁止」の約束を取り決めても、何も工夫しなければ形だけになってしまうことが多く、トラブルの原因になります。ここでは、接触禁止の約束を有効に機能させるための条件を具体的に解説します。



口約束が通用しない理由

口頭で「接触しない」と約束するだけでは、法律上の強制力がほとんどないため、守られないリスクがあります。

  • 証拠が残らない口約束の場合、相手が約束を破っても証明が難しく、裁判や交渉で有効な証拠になりません。

  • 誤解や記憶の食い違いが起きやすい「何をもって接触とするか」の認識が双方で異なると、トラブルに発展しやすいです。

例:元配偶者が「メールは接触に含まれない」と主張し、裁判で揉めるケースがあります。


書面化する際の必須要素

接触禁止の約束を有効にするには、示談書に書面として明記することが不可欠です。ただ書くだけでは不十分で、以下の要素を入れる必要があります。

必須要素

説明

具体例

範囲の明確化

どの相手との接触を禁止するかを具体的に示す

「元配偶者○○および不倫相手△△との直接・間接の連絡を禁止」

方法の明示

接触手段を具体的に列挙する

「電話・メール・SNS・手紙・共通知人を介した連絡」

違反時の対応

違反した場合のペナルティや慰謝料を設定

「違反1回につき慰謝料10万円を支払う」

期間の指定

約束の効力がいつまでか明確にする

「離婚成立日から5年間有効」

これらを盛り込むことで、裁判所でも「契約としての効力が認められる可能性」が高くなります。



抽象的表現が招くトラブル(SNS・第三者経由など)

接触禁止条項を作る際に、曖昧な表現や抽象的な表現を使うと、後でトラブルになりやすいです。

  • 「連絡をしない」だけでは不十分SNS、LINE、電話、手紙、共通の知人経由など、多様な接触手段があります。抽象的に書くと、どこまでが禁止対象なのか曖昧になり、争いの原因になります。

  • 「会わない」だけでは不十分子どもや職場、地域のイベントで偶然会う場合、守れないと形骸化します。禁止する範囲や例外も明記しておく必要があります。

  • 裁判実務で問題になる例

    1. 元配偶者がSNSでメッセージを送る

    2. 共通の知人経由で連絡が入る

    3. 曖昧な条項のため「接触禁止違反」かどうか争いになる

ポイント:接触禁止条項は、「具体的に誰と」「どの手段で」「どの期間」を明記することが、実効性を高めるコツです。抽象的な表現や曖昧な条項は、形だけの約束になり、トラブルの温床になりやすいことを覚えておきましょう。

接触禁止条項を有効に機能させるには、口約束ではなく書面化し、具体的な範囲や手段、違反時のルールを明確にすることが必須です。



  7.違約金条項を入れれば安心?その限界


離婚後の示談書で接触禁止や慰謝料の取り決めを行う際、「違約金条項を入れておけば安心」と考える人は多いですが、違約金条項にも法的な限界があります。条項を正しく理解していないと、後でトラブルになることがあります。ここでは、違約金条項の法的性質と注意点、立証のポイントを解説します。



違約金条項の法的性質

違約金条項とは、契約違反があった場合に支払う金銭をあらかじめ取り決めておく条項のことです。離婚時の示談書でも、例えば「接触禁止条項に違反した場合、慰謝料として〇万円支払う」といった形で設定されることがあります。

  • 法的根拠民法第420条・第421条に基づき、違約金条項は契約の一部として効力があります。

  • 効果契約違反があった場合に、裁判所でも違約金の支払いを求めることが可能です。ただし、金額や条項の内容によっては制限があります。

例:接触禁止条項に違反した場合、慰謝料として10万円支払う、と示談書に明記しておくと、違反があったときに裁判で請求しやすくなります。


高額すぎる違約金が無効になるケース

違約金条項は無条件に効力があるわけではありません。法的に不相当と判断される場合は無効になることがあります。

条件

説明

具体例

違約金が過大

実際の損害額とかけ離れて高額な場合

慰謝料として数百万円を設定したが、実際の損害は10万円程度

公序良俗に反する

法律や社会通念に反する取り決め

不倫発覚で一方に過剰な罰金を課す約束

曖昧な条項

いつ・どの行為が違反にあたるか不明瞭

「元配偶者の行動が不快であれば違約金」と書く


ポイント

  • 違約金は**「損害の目安」**として設定するのが基本です。

  • 高額すぎると、裁判で減額や無効と判断されるリスクがあります。

例:接触禁止違反で100万円の違約金を設定しても、裁判所で「実際の損害は10万円」と認定され、減額される可能性があります。


「違反した事実」をどう立証するか

違約金を請求する場合、違反した事実を立証できるかどうかが重要です。立証できなければ、条項があっても請求できません。

  • 立証方法の例

    1. スクリーンショットやメール・LINEの記録

      • 接触禁止に違反したメッセージのやり取り

    2. 第三者の証言

      • 共通の知人や家族が接触を確認している場合

    3. 監視・証拠収集の限界

      • 過度な監視やプライバシー侵害は違法になるため注意

  • 注意点

    • 曖昧な違反は立証が難しい

    • 「不快に感じた」だけでは裁判で認められにくい

    • 具体的な日時・行為を記録することが大切

例:接触禁止条項で「SNSでメッセージを送った場合」に違約金10万円、と書いておけば、送信日時や内容を記録することで立証しやすくなります。

違約金条項は、示談書の中で違反抑止力や損害賠償の目安として有効ですが、次の点に注意する必要があります。

  1. 金額が過大だと無効になる

  2. 条項の内容が曖昧だと実効性が低い

  3. 違反事実を立証できなければ請求できない


そのため、違約金条項を入れる場合は、損害額と違反行為を明確にし、具体的な条文で書くことが重要です。



  8.示談書が無効・争いになる典型ケース


離婚後に示談書を交わしたにもかかわらず、効力が争われたり、無効とされるケースは意外に多くあります。多くは「条項の内容が法律に反している」「合意の過程に問題がある」「形式や内容に致命的なミスがある」ことが原因です。ここでは、典型的な無効・争いの原因をわかりやすく解説します。



公序良俗違反

示談書の内容が公序良俗に反する場合、条項全体または一部が無効になります。

  • 公序良俗とは?社会的に許されない行為や契約内容を禁止する考え方で、法律上「無効」と判断されます。

  • 具体例

    内容無効の理由不倫を理由に過剰な罰金を課す損害額に著しくそぐわない金額は公序良俗違反生活の自由を過度に制限する条項例えば「元配偶者は自由に外出できない」など、実行困難かつ人権侵害にあたる違法行為の強制暴力行為や違法な取引を条件にする条項

ポイント:示談書は契約ですが、社会的に認められない内容は無効になります。違約金や接触禁止の条項も、過度に高額・極端な内容は無効のリスクがあるため注意が必要です。


強迫・詐欺・錯誤による合意

示談書の合意過程で、強制・詐欺・錯誤があった場合も無効になります。

  • 強迫(きょうはく)

    • 相手に脅迫や威圧を加えて合意させた場合

    • 例:慰謝料を支払わないと家族に危害を加えると脅す

  • 詐欺(さぎ)

    • 虚偽の事実を伝えて合意させた場合

    • 例:財産の額を偽って伝え、「これで全額分与」と合意させる

  • 錯誤(さくご)

    • 誤った理解に基づいて合意した場合

    • 例:合意内容の意味や対象財産を誤解して署名した

これらは、契約自由の原則に反するため、裁判で無効とされやすいポイントです。注意:離婚の感情的な高ぶりに任せて署名すると、後から「騙された」「脅された」と争われる可能性があります。


テンプレート流用による致命的ミス

インターネットや書籍のテンプレートをそのまま使うと、自分のケースに合わない条項が残ったまま示談書を作成してしまうことがあります。

  • 典型的なミス

    1. 金額や日付が変更されていない

    2. 相手の名前や住所が誤ったまま

    3. 条項内容が事案に適合していない

  • 具体例

    • 「慰謝料は2024年3月末までに振り込む」と書かれているが、実際の離婚日は2025年

    • 「元配偶者○○」の名前が誤っている

    • 「養育費は子どもが成人するまで毎月5万円」と書かれているが、子どもはすでに高校生で金額が不適切

  • 結果

    • 条項が不明確で、後で「効力がない」「解釈が争点になる」

    • テンプレートを流用しただけでは、個別事情に合わずトラブルを生むことがあります

ポイント:示談書はテンプレートを参考にすることはできますが、必ず自分の事案に合わせて条項を修正・具体化する必要があります。

示談書が無効・争いになる典型的ケースは、条項の内容・合意の過程・形式のいずれかに問題がある場合です。

  • 公序良俗に反する条項

  • 強迫・詐欺・錯誤による合意

  • テンプレート流用による致命的ミス


これらを避けるためには、条項を具体的・適正に作成し、署名や押印を丁寧に行うことが重要です。



  9.離婚後に後悔しないために決めておくべきこと


離婚後に示談書を交わしても、「思った通りに進まなかった」「後から揉めた」というケースは少なくありません。後悔を防ぐためには、離婚前に何を決めておくか、どのように合意するかが非常に重要です。ここでは、慰謝料・養育費・面会交流、新しい人生を前提とした合意設計のポイントを詳しく解説します。



慰謝料と離婚慰謝料の整理

離婚時の示談書で最も重要な項目の一つが慰謝料です。

  • 慰謝料の種類

    種類説明ポイント離婚慰謝料離婚の原因となった不貞・暴力・悪意の遺棄などに対する損害賠償原則として過去の精神的損害に対する金銭財産分与としての清算金婚姻中に形成した財産を公平に分配する金銭慰謝料とは別枠で合意するのが望ましい

  • 整理して合意する理由

    • 「慰謝料」「財産分与」「清算金」が混ざった曖昧な条項は、後で金額や支払い対象をめぐり争いになりやすい

    • 具体的な金額・支払い方法・期限を明確にしておくことで、後から「払ってもらえない」「取り決めが不明確」とならずに済む

例:示談書に「慰謝料として50万円支払う」と明記しておけば、後で金額について揉める可能性が低くなります。


養育費・面会交流との関係

子どもがいる場合、養育費や面会交流の取り決めも示談書で整理しておく必要があります。

  • ポイント

    1. 養育費は子どもの生活を保障する権利であり、原則放棄できません

    2. 面会交流は子どもの利益が最優先されるため、離婚後でも裁判で変更可能

  • 整理すべき内容

    項目内容例養育費の金額毎月3万円、学費は別途協議支払方法銀行振込、支払期日を明記面会交流月1回、週末に2時間、調整可能な場合は柔軟に設定

  • 注意点

    • 「示談書に養育費は一切請求しない」と書いても、子どもの利益が優先され、裁判で再請求される可能性があります

    • 面会交流の具体的な日時や方法を示すことで、後のトラブルを減らせます

例:毎月の養育費を明確に決めていないと、元配偶者の支払いが滞った場合に裁判で証明が必要になり、手間や費用が増えます。


「新しい人生」を前提にした合意設計の重要性

離婚は過去の関係を整理するだけでなく、新しい人生のスタートでもあります。

  • 合意設計のポイント

    1. 将来の変化を想定する

      • 子どもの進学、収入の変動、再婚などに応じて柔軟に対応できる条項を作る

    2. 現実的・実行可能な取り決め

      • 実際に守れる金額や期間で設定することで、違反や争いを避けられる

    3. 心理的負担を減らす

      • 感情的な条項よりも、事実・金額・手続きを中心に明確にする

  • 具体例

    • 「養育費は収入に応じて年1回見直す」

    • 「面会交流は子どもの学校行事に合わせて柔軟に調整する」

    • 「慰謝料は合意金額を一括で支払う」

ポイント:離婚後の示談書は、過去のトラブルを整理するだけでなく、新しい生活を安全・円滑にスタートさせるための設計図と考えることが大切です。

離婚後に後悔しないためには、慰謝料・財産分与・養育費・面会交流の整理と、将来を見据えた柔軟な合意設計が不可欠です。この3点を丁寧に決めておくことで、離婚後のトラブルを大幅に減らし、新しい人生を安心して始めることができます。



  10.公正証書にすべき示談書・すべきでない示談書


離婚後の示談書を作る際、「公正証書にすべきかどうか」は重要な判断ポイントです。公正証書にすると法的効力が強まりますが、すべての示談書が公正証書に向いているわけではありません。ここでは、公正証書化のメリット・デメリットや費用対効果の考え方を詳しく解説します。



公正証書にするメリット・デメリット

公正証書とは、公証人が作成する公的な文書で、契約の内容を証明する効力が強い書面です。

メリット

デメリット

法的強制力が高い

強制執行認諾条項をつければ、裁判を経ずに財産の差押えなどが可能

偽造・紛失のリスクが低い

公証役場で作成するため、作成費用がかかる(数千円~数万円)

合意内容が明確で争いにくい

手続きが少し複雑で、事前に相手との調整が必要

裁判での証拠力が高い

内容の変更や修正には再度公証人の手続きが必要

例:養育費の支払いを毎月約束した場合、公正証書にしておけば、支払いが滞ったときに裁判を経ずに強制執行が可能です。


強制執行認諾条項が活きる場面

公正証書の大きな特徴は、強制執行認諾条項をつけられることです。

  • 強制執行認諾条項とは

    • 「契約違反があった場合、相手の財産を差し押さえることに同意する」という条項です。

    • これにより、裁判を経ずに差押えや給料の取り立てが可能になります。

  • 活用できる場面

    1. 養育費の未払い

    2. 慰謝料・違約金の不払い

    3. 財産分与金の未払い

  • 注意点

    • 強制執行認諾条項は相手が公正証書作成時に同意する必要があります。

    • 相手が拒否すると条項をつけられない場合があります。

例:示談書で「養育費は毎月3万円を銀行振込で支払う」と書き、強制執行認諾条項を付けると、支払いが滞った場合すぐに相手の給与や預金を差押え可能です。


費用対効果をどう考えるか

公正証書は強力ですが、作成には費用や手間がかかります。費用対効果を考え、どの示談書を公正証書にすべきか判断することが重要です。

示談内容

公正証書に向くか

理由

養育費

長期間にわたり支払いが続くため、未払い時の強制執行が有効

慰謝料一括払い

支払いが一度きりの場合、公正証書なしでも回収可能な場合あり

接触禁止条項

×

強制執行できないため、公正証書化のメリットが少ない

財産分与(現金)

未払いリスクがある場合は強制執行認諾条項で回収可能

  • ポイント

    • 「回収や強制力が重要な項目」は公正証書にする価値が高い

    • 「履行が容易で争いになりにくい項目」は公正証書にする必要は低い


公正証書化は、強制力や裁判での証拠力を高めるための有効な手段ですが、すべての示談書に適用する必要はありません。作成する際は、示談内容の性質、費用、将来の紛争リスクを総合的に判断し、必要な項目だけ公正証書化するのが賢明です。



  11.離婚後に示談内容が守られなかった場合の対処法


離婚後に示談書を交わしたにもかかわらず、相手が約束を守らないケースは少なくありません。「払うと言った慰謝料が振り込まれない」「養育費が滞る」など、状況はさまざまです。ここでは、再請求や交渉、訴訟までの具体的な選択肢を整理し、示談書をどう活用できるかを解説します。



再請求はできるのか

示談書は基本的に契約書の一種なので、守られなかった場合は再請求が可能です。ただし、条項の内容や形式によって、強制力や立証のしやすさに差があります。

  • 再請求できるケース

    1. 支払い期限が過ぎている慰謝料や養育費

    2. 違約金条項が明記されている場合

    3. 支払い方法や条件が明確に書かれている場合

  • 再請求が難しいケース

    1. 条項が曖昧で「守るべき内容」が不明確

    2. 強制力のない約束(接触禁止の心理的な約束など)

    3. テンプレート流用で誤字や日付の不一致がある場合

ポイント:示談書は「守らせるための武器」になりますが、条項が具体的であることが前提です。


内容証明・交渉・訴訟の選択肢

示談内容を守らせるためには、段階的に対応するのが基本です。

手段

特徴

メリット

デメリット

内容証明郵便

「請求する意思」を正式に通知する書面

記録が残る、心理的圧力になる

強制力はない

交渉・話し合い

弁護士や第三者を介して合意形成

早期解決の可能性

相手が応じなければ進まない

訴訟(支払督促・少額訴訟・通常訴訟)

裁判所を通じて強制力を発揮

判決で強制執行可能

費用と時間がかかる、精神的負担も大きい


選択の目安

  1. 支払いが軽微で早期解決したい → 内容証明+交渉

  2. 支払いが滞り続ける・金額が大きい → 訴訟を視野に入れる

  3. 強制執行をすぐに行いたい → 公正証書がある場合は差押えも可能



示談書が「武器」になるケース/ならないケース

示談書は条項の内容と形式によって武器になったり、効力が弱まったりします。

ケース

示談書の役割

養育費・慰謝料の支払い

◎ 条項が明確であれば、裁判や強制執行で有力な証拠になる

違約金の請求

◎ 明確な条項があれば、未払い時に請求可能

接触禁止など非金銭条項

△ 金銭請求に比べて裁判で認められにくく、心理的圧力が中心

曖昧な条項・テンプレート流用

× 効力が弱く、裁判で争われやすい

ポイント:示談書は**「守らせるための武器」として使える場合と、単なる約束文書にとどまる場合がある**ため、作成時に条項を具体的かつ実行可能な内容にしておくことが重要です。

示談書を作っただけでは、相手が守るとは限りません。再請求、内容証明、交渉、訴訟と段階的に対応する準備をしておくことで、示談書の効力を最大限に活かし、離婚後のトラブルを最小限に抑えることが可能です。



  12.まとめ|「離婚後だからこそ」示談書は慎重に


離婚後に示談書を交わしたのに揉めるケースは少なくありません。その多くは、条項の内容の曖昧さや将来を見越した設計の不足が原因です。ここでは、離婚後だからこそ注意すべきポイントを整理します。



離婚後トラブルが起きる本当の原因

示談書があるのに揉める理由は、単に「書面があるかどうか」ではなく、内容と作成のプロセスに問題がある場合がほとんどです。

  • 典型例

    原因具体例条項が曖昧「慰謝料は相当額を支払う」とだけ記載将来変化への配慮不足子どもの進学や収入変動を想定していない養育費強制力が弱い接触禁止や心理的条項だけで実行手段がない合意過程の問題強迫・詐欺・錯誤があった場合、条項が争われる

ポイント:示談書は作っただけでは安心できないことを理解し、内容を具体的に・実行可能にすることが重要です。


接触禁止・清算条項に過信しない

離婚後の示談書で特に注意したいのが、接触禁止条項や「一切請求しない」条項です。

  • 接触禁止条項は、強制力がない場合や抽象的な表現では、守られにくく裁判でも認められにくい

  • 「清算済み」「一切請求しない」と書いてあっても、法的に放棄できない権利(養育費など)は再請求される可能性がある

例:示談書に「養育費は一切請求しない」と書いた場合でも、子どもの利益が優先されるため、裁判で再請求が可能です。


示談書は未来を縛る契約であるという意識を

示談書は、過去のトラブルを整理するだけでなく、未来に向けた契約です。

  • 条項の曖昧さや過信は、将来の揉めごとの原因になります

  • 慰謝料・財産分与・養育費・面会交流など、どの項目をどのように整理するかを具体的に決めることが重要です

  • 公正証書化や強制執行認諾条項の活用で、実行力を高めることも検討すべきです

  • 未来を縛る契約としての意識

    意識すべきポイント解説金銭条項の明確化支払額、支払期日、方法を具体化する非金銭条項の現実性接触禁止や面会交流は実現可能かどうかを検討将来変化への柔軟性子どもの進学、収入変動、再婚などに対応できる条項にする

最後に:離婚後の示談書は「終わり」ではなく、新しい人生を安心してスタートさせるための設計図です。作成時に慎重に条項を検討し、必要な場合は専門家に相談することが、後悔しないための最善策です。

このまとめで、離婚後に示談書を交わす際の注意点と、未来を見据えた作成の重要性が整理できました。



~事例・比較分析紹介~



  13.離婚後トラブルに発展した示談書の「条文パターン分析」


離婚後に示談書を交わしたにもかかわらず、後からトラブルに発展するケースは珍しくありません。その多くは、条文の内容が曖昧であったり、実行力や柔軟性が不足していたりすることが原因です。ここでは、実際にトラブルになった条文を類型化して分析します。



離婚後に再紛争化した事例の類型化

実務上、再紛争化した示談書は大きく以下の4タイプに分類できます。

類型

典型例

トラブルの原因

清算条項

「財産はすべて清算済み」

財産分与や借金・共有物の範囲が曖昧で後日追加請求

接触禁止条項

「元配偶者との接触を禁止する」

具体的範囲や方法が不明確で、SNSや第三者経由で接触が発生

慰謝料支払条項

「慰謝料○○万円を支払う」

支払い期日、方法が曖昧で未払いが発生

将来請求しない条項

「一切請求しない」

養育費や財産分与など法的に放棄できない権利まで含め、再請求が可能になり争い

ポイント:条文そのものが存在しても、具体性が不足すると紛争の火種になります。


清算条項の曖昧さ

  • 典型的な条文例

    「財産関係は本書によりすべて清算済みとする」

  • 問題点

    1. 「財産関係」の範囲が不明確(預貯金、株式、退職金など含まれるか)

    2. 借金やローンの取り扱いが明記されていない

    3. 将来発生する財産(ボーナス、相続など)への対応がない

  • 改善例

    • 「銀行預金、株式、退職金、家具類についてはすべて清算済み」

    • 「ローン残債については各自負担」と具体的に明記



接触禁止条項の曖昧さ

  • 典型的な条文例

    「元配偶者への接触を禁止する」

  • 問題点

    1. 接触の範囲が不明確(電話・LINE・SNS・第三者経由など)

    2. 具体的に禁止する行為が書かれていない

    3. 違反時のペナルティが明記されていない

  • 改善例

    • 「直接の電話、LINE、SNS、訪問による接触を禁止」

    • 「違反した場合は慰謝料○○万円を支払う」と具体的に設定



慰謝料支払条項の曖昧さ

  • 典型的な条文例

    「慰謝料として50万円を支払うこと」

  • 問題点

    1. 支払い方法が不明(分割・一括)

    2. 支払い期日が書かれていない

    3. 遅延時の対応(利息や違約金)が未定

  • 改善例

    • 「慰謝料50万円を○月○日までに銀行振込で一括支払う」

    • 「支払いが遅れた場合、年○%の遅延利息を加算」と明記



「将来請求しない」条項の曖昧さ

  • 典型的な条文例

    「今後、慰謝料・財産分与・その他一切請求しない」

  • 問題点

    1. 法的に放棄できない権利まで含めている場合、再請求される

      • 例:子どもがいる場合の養育費は放棄できない

    2. 将来状況の変化(失業、子どもの進学など)に対応できない

    3. 曖昧な表現で解釈が分かれ、争いの火種になる

  • 改善例

    • 「本示談書に定める慰謝料および財産分与に関する請求を放棄する。ただし、養育費は別途合意した条件に従う」

    • 「将来、不可抗力による事情変更が生じた場合は協議の上で対応」と明記



まとめ

離婚後トラブルに発展した示談書の多くは、条文の曖昧さや具体性不足が原因です。

  • 清算条項:財産の範囲を具体化

  • 接触禁止条項:禁止行為と方法を明確化

  • 慰謝料支払条項:金額・期日・方法・違約金を明記

  • 将来請求しない条項:放棄できる権利と例外を明確に

ポイント:条文の曖昧さを解消することで、離婚後の示談書は「争いを防ぐための実効性のある契約」となります。


  14.「離婚前に作った示談書」と「離婚後に作った示談書」の効力差比較


離婚に関連する示談書は、離婚前に作成するか離婚後に作成するかで、条項の効力や争われやすさが変わります。特に、接触禁止条項や違約金条項、慰謝料条項の扱いに差が出るため、作成タイミングを意識することが重要です。



接触禁止条項の法的評価

条項

離婚前の効力

離婚後の効力

解説

接触禁止

比較的有効

効力は弱め

離婚前は夫婦関係維持の中で約束させやすく、心理的圧力も効きやすい。離婚後は、法的強制力が限定されるため、違反しても裁判で認められにくいケースが多い。

SNS・第三者経由

注意が必要

注意が必要

抽象的表現では裁判で認められにくく、第三者経由での接触も規制しにくい。

ポイント:接触禁止は、離婚前に作成した方が心理的抑止力は高いものの、法的強制力はもともと限定的であるため、離婚後も条文を具体化する必要があります。


違約金条項の法的評価

条項

離婚前の効力

離婚後の効力

解説

違約金

有効

有効だが制限あり

離婚前後とも法的効力はあるが、高額すぎる違約金や不相当な内容は無効になる可能性がある。

支払違反の立証

容易

難易度はやや上

離婚前は契約違反の発生時期や状況が明確で立証しやすい。離婚後は支払い遅延や条件の変化で争われやすい。

ポイント:違約金条項は離婚前・離婚後とも有効だが、条文の明確さや金額の妥当性が重要です。


慰謝料条項の法的評価

条項

離婚前の効力

離婚後の効力

解説

慰謝料支払い

離婚成立前に効力あり

離婚成立後も効力あり

離婚前に慰謝料の合意をしても、離婚成立後に支払われない場合は再請求可能。離婚後に作成した条項は明確な支払条件があると強力。

支払い方法・期日

離婚前は曖昧になりやすい

離婚後は具体化しやすい

離婚後は「振込期日」「一括か分割か」などを具体的に書きやすく、紛争時に証拠として使いやすい。

ポイント:慰謝料条項は、離婚前に作っても離婚後に作っても有効ですが、紛争時の立証力は離婚後に具体的に書かれた方が高いです。


実務上「争われやすさ」の比較

離婚前・離婚後の示談書で争われやすい条項を整理すると次のようになります。

条項

離婚前

離婚後

コメント

接触禁止

離婚後は強制力が弱く、抽象的表現だと争いが増える

違約金

条項が具体的なら争いは少ないが、高額や条件不明だと争われる

慰謝料

離婚後に明確化した条項の方が支払遅延や未払い時に争われやすい

将来請求放棄

離婚後に「一切請求しない」と書くと、法的に放棄できない権利が争点になりやすい

実務上の目安: 離婚後に作る示談書は、金銭的条項は具体化されるが、接触禁止や心理的条項は争われやすい 離婚前に作る示談書は、心理的抑止力は高いが、金銭条項の具体性が不足しがち


まとめ

  1. 接触禁止条項は離婚前に作る方が心理的抑止力は高いが、離婚後は抽象的表現だと効力が弱く争われやすい。

  2. 違約金条項は離婚前・後とも効力はあるが、高額すぎる場合や条件不明は無効リスクあり。

  3. 慰謝料条項は離婚後に具体化すると立証力が高まり、未払い時の請求がスムーズになる。

  4. 将来請求放棄条項は、離婚後に作ると法的に放棄できない権利が争いの火種になる可能性がある。

ポイント:示談書を作成するタイミングによって、効力や争われやすさが変わるため、条項の内容と作成時期を戦略的に考えることが重要です。


  15.離婚後に“無意味化”しやすい示談条項ランキング


離婚後に示談書を作っても、実質的な拘束力を失い、トラブルを防ぐ効果が薄れる条項があります。ここでは、無意味化しやすい条項をランキング形式で整理し、なぜ効力が弱まるのか法的・実務的に解説します。



ランキング:無意味化しやすい条項

順位

条項

無意味化しやすい理由

具体例

1

接触禁止条項

離婚後は法的強制力が限定され、抽象的表現では守られにくい

「元配偶者への接触を一切禁止する」→SNSや第三者経由の接触は規制困難

2

口外禁止条項

実務上監視・立証が難しく、違反があっても制裁が困難

「本件内容を第三者に話さない」→友人や家族に話すと違反判断が困難

3

生活干渉禁止条項

生活上の行動を完全に制約するのは現実的に困難

「行動・交友に干渉しない」→生活範囲や自由が曖昧で争いになりやすい

4

抽象的な誓約条項

「誠実に生活する」「迷惑をかけない」など抽象表現は裁判で効力が弱い

「互いに迷惑をかけないことを誓う」→具体的行動が示されないため強制できない



接触禁止条項が無意味になりやすい理由

  • 離婚前は心理的抑止力が働きやすく、一定の効果が期待できる

  • 離婚後は第三者経由やSNS経路での接触が発生しても監視・立証が難しい

  • 法的に制裁を加える場合、具体的な違反行為の証拠が必要

例:元配偶者に直接連絡禁止でも、友人を介して連絡があった場合、裁判では「接触禁止違反」と認められにくい。


口外禁止条項が無意味になりやすい理由

  • 「内容を話さない」と書いても、監視する手段がないため実質強制力はゼロ

  • 第三者からの通報や証言を得ない限り、違反を立証できない

例:「離婚条件や慰謝料の内容を外部に漏らさない」と書かれていても、家族や友人に話すと違反の証拠収集が困難。


生活干渉禁止条項が無意味になりやすい理由

  • 「相手の生活に干渉しない」と書かれても、自由な生活の範囲が曖昧

  • 争点が抽象的なため、裁判で効力を発揮しにくい

例:週末に子どもを連れて会う際の行動や習い事の管理について干渉禁止と書いても、具体的範囲が不明確で紛争化しやすい。


抽象的な誓約条項が無意味になりやすい理由

  • 「誠実に」「迷惑をかけない」など抽象表現は、行動の判断基準が曖昧

  • 法的強制力が弱く、争った場合に裁判で認められにくい

例:示談書に「お互い誠実に生活することを誓う」と書いても、何をもって違反か判断が難しい。


なぜ無意味になるのか:法的・実務的解説

  1. 法的強制力の限界

    • 離婚後は夫婦関係が終了しており、心理的抑止力が働きにくい

    • 金銭条項のように明確に支払い義務がある場合と異なり、行動制約条項は裁判で強制されにくい

  2. 立証の困難さ

    • 違反の証拠を集めるのが難しい

    • SNSや第三者経由の場合、違反行為を直接証明できない

  3. 条項の抽象性

    • 「誓う」「迷惑をかけない」「干渉しない」など曖昧な表現は、裁判所が具体的行動として評価できず、効力を発揮できない



まとめ

  • 離婚後に無意味化しやすい条項は、接触禁止・口外禁止・生活干渉禁止・抽象的誓約条項

  • 金銭条項(慰謝料や違約金)と比べると、実務上の強制力が弱く、争われやすい

  • 無意味化を避けるためには、条文を具体化・可視化することが重要

    • 接触禁止:経路・手段・違反時の対応を明記

    • 口外禁止:対象者や情報範囲を具体化

    • 生活干渉禁止:具体的行動範囲を定める

    • 抽象的誓約:具体的な行動基準や例外を設ける

最終的には、心理的抑止力や裁判での実効性を意識して、条項の文言を可能な限り具体的にすることが、離婚後トラブルを防ぐ鍵です。


  16.「清算条項があるのに再請求される」ケースの原因分析


離婚後の示談書では、**「金銭に関する一切の請求を清算する」条項(清算条項)**がよく使われます。しかし、実務上はこの条項があっても、後から追加慰謝料や再度の金銭請求が争われるケースがあります。なぜ清算条項が効かないのかを整理します。



清算条項の基本イメージ

清算条項は、示談書や離婚協議書で以下のように記載されます。

「本示談書に記載された金銭をもって、離婚に関する一切の金銭請求を清算する」

つまり、本来は離婚に関するすべての金銭的権利を一度で解決することを目的としています。



清算条項が機能しない典型理由

理由

内容

具体例

条文が曖昧

「一切清算」と書いても対象範囲が不明確

慰謝料なのか財産分与なのか、金額・期限が具体的でない

将来事情の変化

離婚後の新たな事情が発生した場合、争点になる

浮気発覚後の慰謝料請求や、財産隠しが後から判明したケース

強制力の不十分

清算条項自体には支払い義務の強制力がない

支払われなかった場合、裁判で支払いを求めるには追加手続きが必要

不法行為・公序良俗の例外

法的に無効となる請求は清算条項で放棄できない

離婚後に発覚した暴力・詐欺に基づく慰謝料請求



具体的に争われるパターン

  1. 追加慰謝料請求

    • 例:離婚後に不貞行為や隠された財産が判明

    • 清算条項に「既知の事実に限る」と明記されていないと、裁判で請求が認められることがあります

  2. 再度の金銭請求

    • 例:財産分与で一部支払われなかった額や利息

    • 金額や支払い条件が示談書で不明確だと、再請求の余地が生じる

  3. 請求権放棄の限界

    • 清算条項で「一切請求しない」と書いても、法的に放棄できない権利は除外されます

    • たとえば、離婚後に発覚した詐欺や不法行為に基づく請求は清算条項で封じられない



清算条項が争われやすい条件

  • 金額が未確定または曖昧

  • 支払い期日・方法が未定

  • 将来の事情変更に対応していない

  • 条項の文言が抽象的すぎる

ポイント:清算条項は「書いてあるだけ」では不十分で、金額・期限・対象範囲を具体的に記載することが重要です。


まとめ

  1. 清算条項がある示談書でも、曖昧さや将来事情の変化により再請求が起こる

  2. 特に追加慰謝料や未払い財産分与は、離婚後に争われやすい

  3. 無効になりやすい原因は、条項の抽象性・強制力不足・法的例外の存在

  4. 対策としては、示談書に以下を明記することが有効です

    • 対象範囲(慰謝料・財産分与など)

    • 金額・支払い期限・方法

    • 将来発覚した新事実に対する取り扱い

    • 法的に放棄できない権利の確認

結論:清算条項は万能ではなく、条文の具体性と法的リスクへの配慮が不可欠です。


  17.接触禁止条項が“守られなかった”場合の現実的帰結調査


離婚後の示談書には、元配偶者や不倫相手との接触を禁止する接触禁止条項が入ることがあります。しかし、現実には条項が守られずトラブルになるケースが少なくありません。ここでは、接触禁止条項違反の法的評価・立証の難しさ・現実的な帰結を整理します。



接触禁止条項が守られなかった場合に起こること

ケース

具体例

法的評価・現実的帰結

SNS経由の接触

元配偶者にSNSでメッセージを送る

直接会わなくても接触禁止違反になる可能性あり。ただし、裁判で違反を認めても慰謝料請求額は限定的

第三者経由

友人を介して連絡があった

「第三者経由は接触に含まれるか」が争点になりやすく、証拠収集が困難

偶然の接触

スーパーや駅で偶然出会った

偶然の場合は違反とされにくいが、相手が意図的と主張すると争点化

継続的接触

何度も連絡・面会を強行

違約金条項がある場合は、裁判で支払いが認められるケースもあるが、証拠が必須



違約金が認められた事例と立証の壁

  1. 認められたケース

    • 明確な連絡経路や日時が記録されており、証拠(メール・LINE・録音)がある

    • 条項に「違反時には○○円を支払う」と具体的な違約金が明記されていた→ この場合、裁判で違約金支払いが認められることがあります

  2. 立証で詰んだケース

    • 口頭のみの連絡や、第三者の証言しかない場合

    • SNSや電話の履歴が削除されている場合

    • 「接触禁止条項」の範囲が抽象的で、裁判所が違反と判断できない場合→ この場合、違約金や慰謝料請求が認められず、条項は実質的に形骸化



SNS・第三者経由・偶然の接触の扱い

接触方法

実務上の判断傾向

対策ポイント

SNS

直接連絡禁止でも、裁判では「接触」と認められる可能性あり

条項でSNSやメールも含めると明確化

第三者経由

争点になりやすく、証明が困難

「第三者を通じた連絡も禁止」と明記する

偶然の出会い

通常は違反にならない

「偶然の遭遇は除外」と書いておくことでトラブル回避

電話・面会

証拠があれば違反と認められやすい

通話履歴・日時・内容の記録を保持する



現実的な結論

  • 接触禁止条項は書いてあるだけでは守られにくく、違反があっても立証が最大の壁

  • 違約金条項を設けても、裁判で認められるかは証拠の有無と条文の具体性に大きく依存

  • SNSや第三者経由、偶然の接触など、現代的なコミュニケーション手段を考慮した条文設計が必須

ポイント:条項を守らせたい場合は、 禁止の範囲(手段・経路)を明確化 違反時の具体的な対応(違約金・慰謝料)を記載 証拠収集が可能な形で運用を意識することが、離婚後トラブルを防ぐ鍵です。


   契約書作成は弁護士・行政書士どっちに依頼すればいい?


契約書を作成する際、「弁護士と行政書士、どちらに依頼すればよいのか?」と悩む方は多いでしょう。どちらの専門家も契約書作成の業務を行いますが、その役割や対応範囲には違いがあります。本記事では、専門家に依頼するメリットや具体例を交えながら、どちらを選ぶべきかを解説します。



専門家に依頼するメリット

1. 契約のリスクを防げる

契約書には、当事者同士の合意内容が明確に記載されます。しかし、素人が作成すると、法律的に不備があったり、トラブルが発生したときに対応しきれなかったりするリスクがあります。専門家に依頼することで、契約の抜け漏れを防ぎ、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。


具体例

たとえば、フリーランスが企業と業務委託契約を結ぶ際、報酬の支払い期限や業務範囲の記載が不明確だと、後々「こんなはずじゃなかった」と揉める原因になります。専門家に依頼すれば、報酬の支払い遅延時のペナルティや、契約解除の条件など、重要な事項を適切に盛り込んだ契約書を作成できます。


2. 自社や個人に適した契約内容にできる

契約書の雛形(テンプレート)はインターネット上にもありますが、それをそのまま使うと、自社のビジネスモデルに合わなかったり、不要な条項が含まれていたりすることがあります。専門家は依頼者の事情をヒアリングし、最適な契約書を作成してくれます。


具体例

例えば、飲食店のオーナーがテナント契約を結ぶ際、一般的な賃貸借契約書だけでは、営業時間の制限や原状回復義務について十分にカバーされていないことがあります。専門家に相談すれば、こうした細かい点も考慮した契約書を作成でき、トラブルを未然に防げます。



行政書士と弁護士の違いは?

契約書作成を依頼できる専門家には、行政書士と弁護士の2種類があります。それぞれの違いを理解することで、自分に適した専門家を選びやすくなります。


行政書士:契約書作成の専門家

行政書士は、主に「契約書の作成」を専門とする国家資格者です。法律に基づいた正確な契約書を作成し、行政手続きや許認可申請にも対応できます。


具体例

・事業者間の業務委託契約書の作成 ・飲食店や美容サロンなどのテナント契約書の作成 ・売買契約書や合意書の作成

ただし、行政書士は「紛争が発生した場合の代理交渉」や「法廷での弁護」は行えません。トラブルが発生した際の対応まではできないため、契約内容に不安がある場合は、弁護士に相談する必要があります。


弁護士:法律トラブルに対応できる専門家

弁護士は、契約書の作成だけでなく、契約に関する紛争対応や訴訟の代理もできる法律の専門家です。トラブルが発生した際のリスクを考慮し、より強固な契約書を作成できます。


具体例

・企業間の買収、合併契約書の作成と交渉 ・高額な不動産売買契約の作成とリーガルチェック ・契約違反が起きた際の法的対応

弁護士に依頼すると、契約書の作成だけでなく、万が一の紛争時にも対応してもらえるというメリットがあります。ただし、弁護士の費用は行政書士より高額になることが一般的です。


専門家に依頼する際の費用と流れ

費用の相場

依頼する専門家や契約書の種類によって、費用は異なります。一般的な相場は以下のとおりです。

専門家

費用の目安

行政書士

契約書作成3万~10万円、リーガルチェック1万~3万

弁護士

契約書作成10万~30万円、紛争対応10万円以上

行政書士は比較的リーズナブルな価格で契約書を作成できますが、紛争対応はできません。一方、弁護士は費用が高めですが、契約のリスク管理を徹底できるというメリットがあります。



依頼の流れ

  1. 専門家を選ぶ:契約内容や将来的なリスクを考慮し、行政書士か弁護士のどちらに依頼するか決める。

  2. 相談・ヒアリング:依頼者の状況を詳しく聞き、契約書の目的や必要な条項を確認する。

  3. 契約書の作成・修正:専門家が契約書を作成し、依頼者と確認しながら修正を加える。

  4. 最終確認・納品:完成した契約書を納品し、必要に応じて公証役場での認証を行う。


具体例

たとえば、フリーランスが業務委託契約を結ぶ際、

  1. 行政書士に相談し、業務範囲や報酬条件をヒアリング。

  2. 契約書のドラフトを作成し、内容を確認。

  3. 必要に応じて修正し、最終版を納品。

  4. 依頼者が契約書に署名し、取引先と締結。

このような流れで進めるため、契約の重要性を理解しながら進めることができます。


まとめ

契約書作成を専門家に依頼することで、契約のリスクを防ぎ、スムーズな取引を実現できます。

  • 行政書士は契約書の作成が得意で、費用を抑えられるが、紛争対応はできない。

  • 弁護士は契約書作成に加えてトラブル対応も可能だが、費用は高め。

契約内容や想定リスクに応じて、適切な専門家を選びましょう。


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