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中絶を巡る示談書トラブル|慰謝料・清算条項・再請求リスクの実務

  • 執筆者の写真: 代表行政書士 堤
    代表行政書士 堤
  • 1 日前
  • 読了時間: 47分

🌺こんにちは!おてがる契約書の代表行政書士 堤です。

本日は示談書についての重要なポイントを解説したコラム記事をお届けします。


中絶に関する示談書は、当事者間の合意や金銭のやり取りを整理する重要な書面です。しかし、慰謝料の金額や清算条項の有効性、将来の再請求リスクなど、専門的な知識がなければトラブルを避けることは難しいのが現実です。本コラムでは、実務でよく問題になるポイントを具体例を交えながらわかりやすく解説します。



  本記事のまとめ:

🌻「示談書にサインしたら安心」と思っていませんか?実は、示談書の書き方次第で将来トラブルになるケースが少なくありません。本記事では、慰謝料や中絶費用の相場、清算条項の落とし穴、精神的後遺症の追加請求リスクまで幅広く解説しています。中絶トラブルに関わる方は、ぜひ最後まで読んで正しい知識を身につけてください。


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▼目次



~事例・比較分析紹介~



~番外編~




  1.中絶トラブルと示談書が問題になりやすい理由


中絶に関する問題は、単なる金銭のやり取りだけでは解決が難しいケースが多く、示談書を作成してもトラブルが再燃することがあります。これは、一般的な契約や示談とは異なる、特殊な背景があるためです。ここでは、なぜ中絶を巡る示談書トラブルが起こりやすいのかを整理します。



中絶は「合意があっても紛争が終わらない」分野

中絶は、当事者双方が合意して行われる場合でも、感情面や価値観の違いから紛争が長引くことがあります。例えば、以下のようなケースです。

  • 「慰謝料は一度支払ったはずなのに、後から追加請求された」

  • 「示談書に署名したが、後に精神的苦痛を理由に再度争いたいと主張された」

これは、中絶に関する紛争が単なる契約違反ではなく、心理的・感情的な側面を含むためです。一般的な契約では「お金を払った、払っていない」で解決できる場合が多いですが、中絶トラブルでは「後悔」や「精神的苦痛」が大きく影響します。



感情・身体的負担・金銭が絡む特殊性

中絶に関わるトラブルは、次の3つの要素が複雑に絡み合う点が特徴です。

  1. 感情的負担中絶は非常にデリケートな問題であり、双方の関係性や社会的立場によって感情が揺れやすいです。「責任感」「後悔」「罪悪感」など、客観的には測れない感情が争いを長引かせます。

  2. 身体的負担中絶手術は身体的にも負担が大きく、場合によっては合併症や後遺症のリスクもあります。これにより、身体的影響を理由に示談書に書かれていない請求を後から行うケースもあります。

  3. 金銭的負担慰謝料や医療費、生活費の補填など、金銭が絡むことで紛争が再燃しやすくなります。特に示談書に明確な清算条項がない場合、どこまで支払ったか・支払う義務があるかで揉めることがあります。


下表に、感情・身体・金銭が絡む典型例をまとめました。

要素

トラブルの例

補足説明

感情

「自分だけが傷ついた」と主張

示談書に精神的苦痛の扱いが明示されていない場合、後から争われやすい

身体

合併症や後遺症が発生

医療費の清算が不十分だと追加請求につながる

金銭

慰謝料や医療費の未払い

清算条項が不明確だと「追加請求」の口実になる



示談書があっても紛争が再燃する典型パターン

示談書を作成しても、以下のようなケースではトラブルが再燃することがあります。

  1. 清算条項が曖昧な場合「本件について一切請求しない」と書かれていないと、後から「やはり慰謝料を請求したい」と言われることがあります。

  2. 精神的損害の扱いが不十分精神的苦痛について具体的な補償金額や範囲が示されていない場合、感情のこじれを理由に再請求されることがあります。

  3. 署名・押印の手続きが不完全示談書に署名や割印がない場合、法的効力が弱く、再度の紛争を防ぐ効果が十分に発揮されません。

  4. 口頭での合意やSNSでのやり取りが混在している場合曖昧な証拠が残っていると、「合意は無効」と主張されるケースがあります。


このように、中絶を巡る示談書は、単なる書類作成だけでは安心できず、条項の精密さと手続きの厳密さが重要です。次章では、慰謝料や清算条項の扱い方について具体的に解説していきます。



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  2.中絶に関する慰謝料請求は法的に認められるのか


中絶を巡るトラブルでしばしば話題になるのが「慰謝料請求はできるのか?」という問題です。法律の世界では、単に中絶をした事実だけでは、慰謝料を請求することは原則として認められません。では、どのような場合に慰謝料請求が成立するのでしょうか。



「中絶した事実」だけでは慰謝料は原則不可

中絶は、妊娠の成立自体がトラブルの原因であっても、法律上は「自然な結果」とみなされることが多く、単に中絶をしただけで慰謝料請求は認められません。

たとえば、双方合意のもとで妊娠・中絶が行われた場合、法的には「誰かが悪かった」とは判断されず、慰謝料請求の根拠が存在しません。


つまり、中絶そのものは「不法行為」にはあたらないため、金銭的な損害賠償請求は原則認められないのです。



慰謝料請求が成立する法的構造

では、どのような場合に慰謝料請求が可能なのでしょうか。ポイントは「不法行為」と「配慮義務違反」です。

  • 不法行為民法709条で規定される「不法行為」は、故意や過失によって他人に損害を与えた場合に成立します。→ 例:無理やり性交渉を行った場合、妊娠・中絶に伴う損害は相手方の責任とされ、慰謝料請求が認められます。

  • 配慮義務違反民法上、性交渉や妊娠に関して一定の配慮義務が認められています。→ 例:妊娠後に中絶を強要したり、避妊していると虚偽の説明をした場合、相手の権利・健康・精神的安定を侵害したとして慰謝料請求が成立する可能性があります。

つまり、慰謝料請求の成立には「中絶という結果そのもの」ではなく、「中絶に至る経緯で相手方の権利や精神的健康を侵害したかどうか」が重要になります。



慰謝料請求が認められやすい代表的ケース

以下のケースでは、慰謝料請求が認められやすいとされています。初心者でも理解できるように、簡単な例を添えています。

ケース

具体例

ポイント

無理やり性交渉をされた場合

同意なしで性交渉をされた結果妊娠した場合

不法行為として慰謝料請求可能

中絶を強要された場合

相手に「中絶しないと別れる」と圧力をかけた場合

精神的苦痛が慰謝料の対象

避妊していると虚偽説明があった場合

「避妊しているから大丈夫」と言われ性交渉をした結果妊娠

信頼を裏切った行為として請求可能

妊娠後の対応が著しく不誠実だった場合

妊娠を告げたのに無視した、金銭支援を拒否した

精神的損害として慰謝料対象になることがある

既婚者であることを隠していた場合

相手が既婚者と知らず性交渉→妊娠

詐欺的行為として慰謝料請求可能

婚約破棄により中絶を余儀なくされた場合

婚約を理由に妊娠を中絶せざるを得なくなった場合

婚約破棄の影響として慰謝料請求可能

未成年が中絶した場合

保護者や相手方の責任により中絶が必要になった場合

法的保護者の関与で慰謝料請求が認められる場合あり


上記の表からも分かるように、慰謝料請求が認められるのは「中絶そのもの」ではなく、「相手方の不法行為や配慮義務違反があった場合」に限られます。


言い換えれば、示談書を作成する際には、単なる中絶の事実ではなく、慰謝料の請求根拠や範囲を明確にすることが重要です。これを曖昧にすると、後日トラブルが再燃するリスクがあります。



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  3.中絶慰謝料の相場と金額が変動する要素


中絶に関する慰謝料は、ケースによって金額が大きく変わります。示談書作成や交渉の際には、相場や高額化の要因を把握しておくことが非常に重要です。ここでは、一般的な相場感と、金額が変動しやすい事情について詳しく説明します。



一般的な相場感(数十万円〜100万円前後)

中絶慰謝料の金額は、裁判例や示談実務を参考にすると、おおむね以下の範囲で設定されることが多いです。

ケース

慰謝料の目安

一般的な合意の上での中絶

30万〜50万円前後

精神的負担が大きかった場合

50万〜70万円前後

強制や不誠実な対応があった場合

70万〜100万円前後

ポイントは、慰謝料は中絶そのものの費用ではなく、精神的損害や不法行為による負担の補償として支払われることです。例えると、中絶は「事故の発生」だとしても、慰謝料は「事故による心の傷に対する保険金」のようなイメージです。



高額化しやすい事情

中絶慰謝料は、状況によっては100万円を超えるケースもあります。主な高額化要因は次の通りです。

  1. 無理やり性交渉された場合同意なしで妊娠・中絶に至った場合、精神的苦痛が大きいため慰謝料も高額になりやすいです。

  2. 中絶の強要や脅迫があった場合「中絶しなければ別れる」「社会的に不利益を受ける」などの圧力は、慰謝料に大きく影響します。

  3. 既婚者や隠し事があった場合配偶者がいることを隠して性交渉を行った場合などは、詐欺的行為として高額請求が認められることがあります。

  4. 妊娠後の対応が著しく不誠実だった場合支援を拒否したり連絡を絶った場合、精神的損害が増大し、慰謝料額に反映されます。



不倫・内縁・婚約関係がある場合の注意点

中絶に関連して、相手との関係性が複雑な場合は、慰謝料額や示談書作成の注意点が変わります。

関係性

注意点

不倫関係

配偶者に知られるリスク、社会的評価を考慮して慰謝料交渉が複雑化

内縁関係

法的保護があるため、長期的関係や経済的影響を慰謝料に反映させやすい

婚約関係

婚約破棄や結婚予定との関係で慰謝料が増額するケースがある


これらの関係性では、単に中絶に伴う精神的損害だけでなく、社会的・経済的影響が慰謝料額に反映されることが多いため、示談書では詳細に記載する必要があります。


また、関係が複雑な場合は、示談書に「全ての請求は今回で清算する」という明確な清算条項を入れることで、後日の再請求リスクを下げることができます。



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  4.慰謝料以外に請求されやすい費用の内訳


中絶トラブルでは、慰謝料だけでなく、実際にかかった費用や生活への影響に関しても請求されることがあります。示談書を作成する際には、これらの費用を明確に整理しておくことが重要です。ここでは、具体的な内訳と注意点を解説します。



中絶手術費用(妊娠週数による差)

中絶手術費用は、妊娠の週数によって大きく異なります。早期中絶ほど費用は安く、妊娠が進むと医療技術や入院期間が増えるため、費用も高額になります。

妊娠週数

手術費用の目安(自己負担)

備考

〜7週目

約5万〜10万円

採血や超音波検査含む

8〜12週目

約10万〜15万円

薬剤による中絶、または手術

13週目以降

15万〜30万円以上

入院が必要な場合が多く高額化

ポイントは、示談書に「中絶手術費用を全額精算」と書く場合、妊娠週数や手術方法による変動を考慮して金額を明確にしておくことです。



通院費・薬代・交通費

中絶手術に伴う費用は手術そのものだけではありません。通院費、検査費、薬代、交通費なども請求対象になり得ます。

  • 通院費:術前検査や術後の経過観察で複数回通院する場合が多い

  • 薬代:痛み止めや抗生物質、ホルモン剤など

  • 交通費:自宅から病院までの往復費用

示談書でこれらを慰謝料に含めるか、別途精算とするかを明確にしておくことで、後日のトラブルを防げます。



休業損害・精神疾患との関係

中絶に伴い、手術や通院で仕事を休む場合、休業損害として金銭請求されるケースもあります。また、精神的なショックや不安から精神疾患を発症した場合には、その治療費や通院費も請求対象になる可能性があります。

  • 休業損害の計算例:時給1,500円×休業日数

  • 精神疾患との関係:医師の診断書や因果関係の証明が必要

ただし、これらは慰謝料と別に計算するか、示談書で「慰謝料に含む」と明記するかで対応が分かれます。



「慰謝料に含まれるもの/含まれないもの」の整理

示談書作成時にトラブルを防ぐためには、慰謝料に含まれる費用と含まれない費用を整理することが重要です。下表にまとめました。

項目

慰謝料に含める場合

別途精算する場合

手術費用

△(手術内容や週数で変動する場合は別途)

通院費・薬代・交通費

△(実費精算が安全)

休業損害

△(少額なら含むことも)

○(明確な日数・金額で精算)

精神疾患・通院費

△(簡易慰謝料に含む場合あり)

○(医師診断・因果関係を添付)

ポイントは、慰謝料だけで全て清算するのか、実費は別途精算するのかを示談書で明記することです。曖昧なままにすると、後から追加請求されるリスクが高くなります。



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  5.中絶トラブルにおける示談書の役割と限界


中絶に関するトラブルでは、示談書がよく活用されます。しかし、示談書は万能ではなく、作成方法や内容によっては後日トラブルが再燃することもあります。ここでは、示談書の基本的な役割や他の書面との違い、典型的な利用場面について整理します。



示談書は「紛争を終わらせる書面」であって万能ではない

示談書とは、当事者間で発生したトラブルや紛争を書面で合意して解決することを目的とした文書です。言い換えれば、「これ以上請求しません」とお互いに約束する証拠のようなものです。


しかし、示談書にも限界があります。

  • 法的効力には限界がある示談書に署名押印があっても、相手が詐欺や脅迫によって合意した場合、裁判で無効とされる可能性があります。

  • 感情的な争いは防げない精神的な後悔や社会的圧力による不満は、示談書があっても再燃することがあります。

  • 法的権利を完全に消滅させるわけではない例えば、既婚者であることを隠していた場合や強制があった場合、後日慰謝料請求が認められることもあります。

例えると、示談書は「トラブルを整理する設計図」のようなもので、建物(紛争)を完全に消す魔法の道具ではありません。



合意書・和解書・誓約書との違い

中絶に関連して作成される文書は、示談書以外にもあります。それぞれの特徴を整理すると以下の通りです。

書面の種類

主な目的

法的効力・注意点

示談書

紛争や請求を終了させる

金銭や行為の清算を明記できる。署名押印で効力が強まる

合意書

当事者の合意を確認する

紛争解決を目的としない場合もある。後日のトラブル防止に有効

和解書

裁判外または裁判中の和解内容を記録

法的効力が強く、裁判で証拠として有効

誓約書

行為や禁止事項を約束させる

将来の行為の抑止が目的。紛争終了とは限らない

ポイントは、示談書は**「金銭や行為の清算を通じて紛争を終わらせる」ために特化した書面**であるということです。誓約書や合意書は将来の行動の取り決めに向く一方、紛争解決の確実性は示談書が上です。



中絶案件で示談書が使われる典型場面

中絶トラブルでは、示談書がよく使われる場面があります。代表的な例を整理します。

  1. 慰謝料や医療費の清算

    • 中絶手術費用、通院費、薬代を含めて「全ての費用を支払った」と明記

    • 後日の追加請求リスクを下げるために清算条項を記載

  2. 精神的損害への補償

    • 強制や脅迫による精神的苦痛への慰謝料

    • 「これ以上請求しない」ことを明文化

  3. 関係解消の確認

    • 婚約破棄や交際終了の条件を明確化

    • 将来の接触や責任を整理

  4. トラブル再発防止のための証拠

    • 署名・押印による法的証拠としての価値

    • 後日裁判や調停で「合意があった」ことを証明可能


このように、示談書は「金銭・行為・精神的負担の整理」を一つの文書でまとめることができる点が最大のメリットです。しかし、内容が曖昧だったり署名押印が不十分だと、せっかく作成しても再請求リスクが残るため注意が必要です。



  6.清算条項があっても再請求されるのはなぜか


中絶に関する示談書では、慰謝料や医療費をまとめて「清算した」と記載することが一般的です。しかし、清算条項があるにも関わらず、後日再請求されるケースも少なくありません。その理由と法的背景を整理します。



清算条項の基本的な法的意味

清算条項とは、示談書の中で「本件に関する金銭・権利関係はすべて解決済みであり、これ以上請求しない」と明記する条項です。法律的には以下の意味を持ちます。

  • 当事者間で既存の請求権を消滅させる合意

  • 将来の紛争を防止するための予防的効力

簡単に言えば、清算条項は「今あるトラブルはここで終わりにしましょう」という約束です。例えると、示談書に清算条項があることは、事故現場で「これ以上損害賠償を請求しません」と署名するようなイメージです。



再請求が認められる可能性があるケース

それでは、なぜ清算条項があっても再請求が起こるのでしょうか。主なケースは以下の通りです。

  1. 将来損害が発生した場合中絶による健康被害や精神的損害が、示談締結時には予見できなかった場合、将来損害として新たに請求される可能性があります。例:術後に合併症が発生し、追加治療費が必要になった場合

  2. 新たな不法行為があった場合示談書締結後に新しい不法行為が発生すると、清算条項の効力は及びません。例:中絶後に脅迫や侮辱行為があった場合

  3. 金額や範囲が曖昧な場合「慰謝料○○円で全て清算」とだけ書かれ、手術費用や通院費、休業損害の扱いが不明確だと、後日追加請求の余地が残ります。



「将来損害」「新たな不法行為」との関係

法律上、清算条項は既存の権利関係に限定されます。つまり、将来発生する損害や示談書締結後の新たな違法行為については、効力が及ばないのです。

項目

説明

再請求の可否

既存の損害

示談締結前に発生した金銭・精神的損害

原則、清算条項で消滅

将来損害

示談締結後に発生した合併症・精神疾患

清算条項の効力及ばず請求可能

新たな不法行為

示談締結後の脅迫・侮辱

清算条項の効力及ばず請求可能

このように、清算条項は万能ではなく、何を対象に清算するかを明確にすることが重要です。



強要・錯誤・公序良俗違反による無効リスク

清算条項を含む示談書でも、次のような事情があると無効となり、再請求されるリスクが高まります。

  1. 強要(脅迫)相手の意思に反して示談書を署名させた場合、無効になる可能性があります。例:「署名しなければ会社にバラす」と脅されたケース

  2. 錯誤(誤解)重要な事実を誤解して署名した場合、無効となる場合があります。例:妊娠週数や手術費用について事実と異なる説明を受けて署名した場合

  3. 公序良俗違反法律や社会通念に反する内容の示談書は無効となります。例:中絶を強制する内容を盛り込んだ条項


これらの場合、清算条項があっても法的には効力を失い、再請求や裁判が可能になるため、示談書作成時には細心の注意が必要です。


まとめると、清算条項は既存の紛争を整理する強力な手段ですが、将来損害や新たな不法行為、強要・錯誤・公序良俗違反がある場合には効力が及ばず、再請求リスクが残ることを理解しておく必要があります。



  7.中絶示談書で実務上問題になりやすい条項


中絶トラブルにおける示談書では、慰謝料や中絶費用の清算だけでなく、口外禁止や接触禁止、将来請求に関する条項などが含まれることが多いです。しかし、条項の書き方によっては後日トラブルの原因となることもあります。ここでは、実務上特に問題になりやすい条項について詳しく解説します。



慰謝料・解決金の記載方法

示談書で最も重要な部分のひとつが、慰謝料や解決金の金額と支払い方法の明記です。曖昧な記載は後日トラブルのもとになります。

  • 具体的金額を明記する「慰謝料として50万円を支払う」など、数字を明確に記載します。曖昧な表現(例:「適正な慰謝料」)は後日争いの原因になります。

  • 支払方法・期日を明確にする一括払いか分割払いか、支払い日を明記することで、未払いリスクを防げます。

  • 清算条項と合わせる「本慰謝料の支払いをもって、本件に関する全ての請求権を清算する」と明記することで、再請求リスクを下げます。



中絶費用の負担割合の定め方

中絶費用は手術費用だけでなく、通院費や薬代、交通費なども含まれることがあります。示談書にはどの費用を誰が負担するかを明確に記載することが重要です。

費用項目

負担方法の例

注意点

手術費用

100%相手が負担

妊娠週数による費用差を事前に確認

通院費・薬代

実費を按分

明細添付で後日のトラブルを防止

交通費

支払った分を精算

領収書必須

休業損害

日額×日数で計算

医師診断書など裏付けを添付

ポイントは、「慰謝料に含む/別途精算する」かを示談書に明記することです。曖昧にしておくと、後日の追加請求につながります。



口外禁止条項の有効範囲

中絶に関するプライバシーや名誉保護のため、口外禁止条項を盛り込むことがありますが、範囲の設定には注意が必要です。

  • 有効な範囲第三者に中絶の事実や示談内容を漏らさないこと

  • 注意点公的機関や医療機関への報告義務、弁護士や裁判所への開示義務まで禁止することはできません

  • 実務の目安「友人・知人・SNS等で中絶に関する事実を漏らさない」と具体的に記載する



接触禁止条項の実効性

示談書では、相手と接触しないことを約束する接触禁止条項を設けることがあります。実効性を高めるポイントは以下の通りです。

  • 具体的な範囲を明記例:「LINE、電話、訪問など、いかなる形でも連絡をしない」

  • 例外の設定仕事上や医療上の連絡は例外とすることが多い

  • 強制力の限界接触禁止条項は民事上の約束であり、違反した場合は民事上の損害賠償請求が可能ですが、刑事罰は原則ありません



子ども・将来請求に関する記載の危険性

中絶示談書に「将来、子どもに関する請求は一切行わない」などの条項を入れる場合があります。しかし、未出生の子どもや将来損害に関する条項は法的に無効となる場合があるため注意が必要です。

  • 将来損害の予測困難手術後の健康影響や精神的損害は予測できず、完全に清算することは難しい

  • 公序良俗違反のリスク将来請求を全面禁止する条項は、公序良俗違反として無効とされる可能性があります

  • 実務上の対応将来請求を防ぐ場合は「既知の損害については本合意で清算する」と限定的に記載するのが安全です


中絶示談書では、条項の曖昧さや範囲の設定ミスが後日の再請求や争いの原因になります。慰謝料や費用、口外・接触禁止、将来請求に関する条項を、具体的かつ現実的に整理して作成することが重要です。



  8.示談書締結後にトラブルが再燃する典型例


中絶示談書を締結しても、後日トラブルが再燃するケースがあります。これは、示談書作成時の内容や相手方の行動、予測不能な事情が関係することが多いです。ここでは、実務上よくある典型例を整理します。



支払い後に追加請求されるケース

最も多い再燃パターンは、慰謝料や中絶費用を支払った後に、追加請求が行われるケースです。

  • 原因

    • 示談書の清算条項が曖昧

    • 中絶費用や通院費、休業損害の範囲が明確でない

  • 具体例

    • 「手術費用は支払ったが、通院費や薬代は別途請求される」

    • 「休業日数が増えた分の損害賠償を追加請求される」

ポイント示談書作成時に、慰謝料・中絶費用・通院費・休業損害などの精算対象と支払範囲を明確に記載することで、追加請求のリスクを下げられます。



数年後に精神的後遺症を理由に請求されるケース

中絶による精神的負担は、数年経ってから影響が表れることがあります。

  • 原因

    • 示談書締結時には予見できなかった将来損害

    • 精神疾患やうつ症状の発症

  • 具体例

    • 中絶から数年後に「精神的苦痛が増大した」と追加慰謝料を請求

    • 後日診断書を添えて損害賠償請求される

ポイント示談書では、既知の損害についてのみ清算すると明記し、将来損害については限定的に扱うのが安全です。



「実は妊娠していなかった」等の虚偽問題

稀ではありますが、後から妊娠が事実でなかった、または中絶が必要な状況ではなかったことが発覚する場合があります。

  • 原因

    • 診断ミスや検査結果の誤解

    • 意図的な虚偽報告

  • 具体例

    • 「妊娠していなかったのに中絶手術費用を請求された」

    • 「妊娠していないことが判明した後に示談書を破棄する」

ポイント示談書では、中絶の事実や医療判断に基づく支払い内容を正確に記載することで、後日の争いを防止できます。



相手が示談内容を破った場合の対応

示談書に署名押印があっても、相手が約束を破ることがあります。具体的には、口外禁止条項や接触禁止条項の違反、再請求などです。

  • 対応方法

    1. 書面で抗議・通知

      • 内容証明郵便で違反を記録

    2. 民事上の損害賠償請求

      • 示談書違反による損害を裁判で請求可能

    3. 法的効力の確認

      • 強要や錯誤、公序良俗違反がないかを確認

  • 実務上の注意点

    • 口外禁止や接触禁止は民事上の約束であり、刑事罰は原則ありません

    • 記録を残して、証拠として活用できるようにすることが重要です


まとめると、示談書締結後のトラブル再燃は、清算範囲の不明確さ・将来損害の発生・虚偽や医療判断の問題・示談内容の違反が主な原因です。示談書作成時には、これらのリスクを踏まえて具体的かつ現実的に条項を整理することが重要です。



  9.慰謝料・中絶費用請求の方法と時効


中絶に関する慰謝料や中絶費用の請求は、当事者間での示談交渉から裁判まで、複数の方法があります。また、請求には消滅時効があるため、時期を誤ると請求権が消滅してしまうことがあります。ここでは、各手段の特徴と注意点、時効の考え方を整理します。



示談交渉

示談交渉は、まず当事者同士で話し合い、金銭や条件について合意を目指す方法です。

  • 特徴

    • 最も手軽で費用も低い

    • 当事者の合意によって柔軟な条件設定が可能

  • 注意点

    • 感情的対立があると交渉が難航

    • 曖昧な合意内容は後日の再請求リスクにつながる

  • 実務のコツ

    • 交渉内容は必ず書面化

    • 支払い内容・範囲・期日・清算条項を明確にする

例:手術費用と慰謝料を合わせて支払う場合、「手術費用は○円、慰謝料は○円、合計○円を本日支払うことで清算する」と明記する。



調停

示談交渉で合意が難しい場合、家庭裁判所での調停を利用できます。

  • 特徴

    • 第三者(調停委員)が間に入り、公平な解決を目指す

    • 曖昧な合意を裁判所の判断で整理できる

  • メリット

    • 強制力は裁判より弱いが、合意内容は裁判所が記録するため証拠力がある

  • 注意点

    • 手続きに時間がかかる

    • 双方の出席が必要

例:慰謝料50万円と通院費5万円の支払いについて合意できない場合、調停で妥当な額を裁判所の調停委員が助言・整理する。



裁判

示談交渉や調停で合意できない場合は、裁判での請求が最終手段です。

  • 特徴

    • 法的拘束力がある判決で強制的に支払いを求められる

    • 証拠が重要(診断書、示談書、領収書など)

  • 注意点

    • 費用・時間・精神的負担が大きい

    • 結果が予想通りにならないリスクもある

例:中絶費用や慰謝料を支払わない相手に対して、裁判で「慰謝料50万円、手術費用30万円の支払い」を求める判決が出ることがある。



消滅時効(原則3年)と起算点の考え方

慰謝料や中絶費用の請求権には、民法上の消滅時効があります。原則として、請求権が発生した日から3年以内に請求しないと権利が消滅します。

  • 起算点

    • 請求権が発生したことを知った日、または知ることができた日が基準

    • 例:中絶手術後に費用請求を知った日から3年

  • 注意点

    • 示談書締結時に清算したかどうかも影響

    • 将来損害や新たな不法行為の場合は、起算点が示談締結後になることもある

請求の種類

起算点

消滅時効

中絶費用

支払い義務が発生した日

3年

慰謝料

損害及び加害者を知った日

3年

将来損害

損害が発生した日

3年


実務ポイント

  • 請求はなるべく早く行い、証拠(診断書・領収書・示談書など)を残す

  • 示談交渉や調停でも、時効を意識して手続きを進める


まとめると、慰謝料・中絶費用の請求は示談交渉 → 調停 → 裁判の順に段階的に対応可能です。いずれの場合も、消滅時効に注意しつつ証拠を整理しておくことが、再請求や紛争再燃を防ぐ上で重要です。



  10.男性側が慰謝料・中絶費用を請求された場合の実務対応


中絶に関する慰謝料や中絶費用の請求は、男性側にとっても非常に慎重な対応が求められます。安易に支払ったり示談書に署名すると、後日法的リスクが生じる可能性があります。ここでは、男性側が請求を受けた場合に確認すべき実務ポイントを整理します。



支払う前に必ず確認すべき事項

請求を受けた場合、まず感情や圧力に流されずに事実確認を行うことが重要です。安易に支払うと、後で「強制された」と争われるリスクがあります。

  • 必須確認事項

    1. 妊娠の事実と中絶の事実

    2. 自分に父性(父親であること)の確認

    3. 中絶と自分の行動との因果関係

    4. 請求金額の妥当性

    5. 示談書や合意内容の条項の法的妥当性



妊娠・中絶の事実確認

請求される前提として、妊娠と中絶の事実があることが必要です。

  • 確認方法

    • 医師発行の診断書や中絶証明書

    • クリニックの領収書・通院記録

  • 注意点

    • 証拠が不十分だと、請求そのものが争点になる

    • 「実は妊娠していなかった」など虚偽の可能性もあるため、確認は必須



父性・因果関係の確認

慰謝料請求が成立するためには、男性側の行為と妊娠・中絶の間に因果関係があることが必要です。

  • 父性確認

    • DNA鑑定などで法的に父親であることを確認

  • 因果関係

    • 例えば、性交渉が同意に基づいて行われたか

    • 避妊具の使用状況

    • 無理やり性交渉された場合や妊娠の経緯

ポイント父性や因果関係が不明確なまま支払うと、後日不当請求や逆に自分の主張を通せなくなるリスクがあります。



金額妥当性の検討

慰謝料や中絶費用の請求金額は、相場や実務の基準と照らして妥当かどうかを確認する必要があります。

項目

相場例

注意点

慰謝料

30〜100万円前後

不倫や婚約関係で高額化の可能性あり

中絶費用

数万円〜数十万円

妊娠週数により手術費が変動

通院・薬代

実費

領収書添付が望ましい

休業損害

日額×日数

医師診断書で裏付けが必要

  • 実務対応

    • 金額が相場とかけ離れている場合は、交渉や調停で調整可能

    • 弁護士に相談して妥当性を確認すると安全



安易に示談書へ署名するリスク

示談書は法的拘束力があり、署名した時点で支払い義務や清算条項の効力が発生します。しかし、以下のリスクがあります。

  • 確認不足によるリスク

    • 妊娠や中絶の事実が不確か

    • 請求金額が過大

    • 将来損害や未知の費用が含まれていない

  • 法的リスク

    • 強要や錯誤、公序良俗違反があれば無効になる場合もあるが、当事者間で争いが発生する可能性が高い

    • 一度署名した後に取り消すのは非常に難しい


実務のポイント

  • 示談書に署名する前に必ず弁護士など専門家に相談

  • 支払う内容や範囲、清算条項を明確に把握

  • 曖昧な条項は修正してから署名


まとめると、男性側が慰謝料・中絶費用を請求された場合は、事実確認・父性確認・因果関係・金額妥当性・条項の法的妥当性を必ずチェックすることが重要です。安易な署名や支払いは、後日の法的トラブルや追加請求の原因になるため注意が必要です。



  11.裁判例から見る「示談書が争点になった中絶トラブル」


中絶に関する示談書は、慰謝料や中絶費用を巡るトラブルでしばしば争点となります。実際の裁判例を知ることで、どのような場合に請求が認められ、どのような場合に否定されるのかを理解することができます。ここでは、代表的な事例を整理します。



慰謝料が認められた事例

慰謝料請求が認められるケースは、男性の行為に明確な不法行為や配慮義務違反があった場合です。

  • 事例の概要

    • 交際相手の女性が妊娠し、中絶を余儀なくされた

    • 男性が避妊具を使用せず性交渉を行っていた

    • 中絶費用及び精神的苦痛に対する慰謝料を請求

  • 裁判所の判断

    • 男性の行為が予見可能で不法行為に該当すると認定

    • 慰謝料として50万円の支払いを命じた

  • ポイント

    • 同意のない性交渉や避妊義務違反など、行為に落ち度がある場合は慰謝料請求が認められやすい

    • 証拠(LINEのやり取り、診断書など)が重要



高額請求が否定された事例

一方で、請求額が相場とかけ離れていたり、請求の理由が不明確な場合は高額請求が否定されることがあります。

  • 事例の概要

    • 男性が中絶費用及び慰謝料として300万円を請求された

    • 女性側は示談書を作成しており、支払い済み

  • 裁判所の判断

    • 金額が一般的な慰謝料・費用の範囲を大きく超えているとして、一部減額

    • 最終的に請求額の半額程度に調整

  • ポイント

    • 慰謝料・中絶費用には一般的な相場がある

    • 高額請求は、相手側に「不合理」と認定される可能性がある

    • 示談書で支払済みの場合は、再請求が認められない場合が多い



示談の有効性が問題になった事例

示談書そのものの有効性が争われるケースもあります。

  • 事例の概要

    • 中絶後、示談書を交わしたが、女性が「強要され署名した」と主張

    • 慰謝料追加請求を裁判で求めた

  • 裁判所の判断

    • 示談書が自発的に署名されたか、強要や錯誤があったかを精査

    • 強要や脅迫が認定された場合、示談書の効力が無効と判断

    • 通常は、示談書に署名押印した時点で効力が生じるため、証拠による立証が重要

  • ポイント

    • 示談書の作成は自発性と理解を伴った署名が前提

    • 強要や誤解による署名は、法的効力を争われる可能性がある

    • 実務上は、署名前に弁護士に確認してリスクを減らすことが望ましい


裁判例から分かることは、示談書は紛争解決の有力な手段である一方、内容や署名状況によって効力が左右されるという点です。

  • 慰謝料や中絶費用は、金額・範囲・証拠を明確にすること

  • 高額請求や不合理な請求は、裁判で減額される可能性がある

  • 示談書の署名は自発的であることが必須で、強要・錯誤・公序良俗違反があると無効になる


裁判例を踏まえれば、示談書作成時に具体的な条項の明確化と専門家確認が、後日のトラブル防止に不可欠であることが理解できます。



  12.中絶に関する示談書を作成する際の実務上の注意点


中絶を巡る示談書は、紛争を終わらせる有効な手段ですが、作成方法や署名手続きを誤ると後日の争いの種になります。ここでは、実務上特に注意すべきポイントを整理します。



当事者同士で作成する危険性

示談書を当事者だけで作成する場合、以下のようなリスクがあります。

  • 感情的な影響で条項が曖昧になる

    • 例:慰謝料や中絶費用の範囲を明確にせず、「お互い納得」とだけ記載

  • 後日の解釈の違いによる再請求リスク

    • 曖昧な文章は、後で「追加請求が可能」と主張されやすい

  • 強要や圧力の疑いが生じる

    • 支払いや署名が強制されたと誤解される可能性

ポイント当事者間だけで作成する場合は、客観的に記録を残すことが重要です。単なる口頭合意や手書きメモでは後日法的効力を争われやすくなります。



強要・脅迫と誤解されないための工夫

示談書の署名や支払いが強制的と誤解されないようにする工夫も重要です。

  • 署名時の工夫

    • 相手に内容を十分理解して署名してもらう

    • 支払い方法や期限を明確にし、双方の合意を文書化

  • 説明の方法

    • 専門家や弁護士が立ち会い、内容を口頭で説明

    • 「無理に署名させていない」という記録を残す

ポイント示談書は、当事者の合意に基づく自主的な意思表示であることが、後日法的効力を確保する上で必須です。



公正証書化の要否

示談書を公正証書にすると、法的効力や執行力が格段に高まります

  • 公正証書の特徴

    • 公証人が内容を確認して作成

    • 支払い義務違反があれば、裁判を経ずに強制執行可能

  • メリット

    • 将来の争いを未然に防止

    • 安全性・証拠力が高い

  • デメリット

    • 手数料や公証人の手続きが必要

    • 当事者の出席が必須

実務ポイント高額慰謝料や中絶費用の清算を伴う場合、公正証書化を検討する価値があります。公証人が関与することで、双方の署名が自発的であることも担保されます。



第三者(専門家)を介在させる意味

弁護士や行政書士など第三者専門家を介在させることには大きな意味があります。

  • メリット

    1. 内容のチェック

      • 慰謝料や中絶費用の範囲が法的に妥当か確認

    2. 表現の明確化

      • 曖昧な文言を避け、後日争われにくい条項に整える

    3. 手続きの証拠化

      • 作成過程を記録として残すことで、強要や錯誤の主張に備えられる

    4. 交渉支援

      • 当事者間で感情的になりやすい場合も、第三者を介すことで冷静に交渉可能

  • 具体例

    • 示談書に「中絶費用は手術費○円+通院費○円で清算する」と明記

    • 弁護士立会いで署名・押印することで、将来の再請求リスクを低減



ポイント

専門家が関与することで、法的リスクの低減・証拠力の確保・紛争再燃防止が可能です。特に慰謝料や費用が高額の場合は、第三者介在が推奨されます。


まとめると、中絶示談書作成の実務上の注意点は以下の通りです。

  1. 当事者だけで作成せず、客観的に記録を残す

  2. 署名や支払いが強制と誤解されない工夫をする

  3. 必要に応じて公正証書化を検討する

  4. 専門家を介在させて内容や手続きをチェックする


これらを踏まえることで、示談書作成後のトラブル再燃を大幅に減らすことができます。



  13.まとめ|中絶トラブルは「示談書の書き方」で結論が変わる


中絶に関するトラブルは、感情が絡むだけでなく、法的な整理が十分でないと後々紛争が再燃しやすいという特徴があります。本記事で解説してきた通り、示談書は単なる書面ではなく、紛争の最終整理を左右する重要なツールです。ここでは、実務上のポイントを総括します。



感情ではなく法的整理が不可欠

中絶トラブルでは、当事者の感情が非常に高ぶりやすく、つい「誠意だから支払う」「怒りのまま条項を決める」といった判断をしがちです。しかし、示談書の効力は感情ではなく、法的に有効な条項によって左右されます

  • 重要なのは以下の点

    • 慰謝料・中絶費用の範囲と金額が明確か

    • 将来の請求や追加費用をどこまで含むか

    • 署名・押印が自発的かどうか

感情に流されず、法的に整理された文章を作成することが、後日のトラブル防止に直結します。



清算条項=万能ではない

示談書に「本件について一切の請求を放棄する」などの清算条項を入れても、万能ではありません。再請求や無効リスクが生じるケースがあります。

  • 清算条項でも争われる典型例

    • 将来損害が発生した場合(例:精神的後遺症)

    • 新たな不法行為があった場合

    • 強要・錯誤・公序良俗違反がある場合

つまり、条項を書いただけで全てが解決するわけではなく、内容の妥当性と署名状況が非常に重要です。



将来トラブルを防ぐための示談書設計の重要性

実務上、将来の紛争を防ぐ示談書作成のポイントは以下の通りです。

ポイント

内容

実務上の工夫例

金額明確化

慰謝料・中絶費用・通院費などの範囲を具体的に記載

領収書や診断書を添付し、具体的金額で明記

清算条項

「本件に関する一切の請求を放棄」と明記

ただし将来損害や新たな請求リスクは別途確認

署名・押印

自発的に署名されたことを記録

弁護士立会いや説明記録を残す

第三者介入

専門家による内容確認

内容チェック、交渉支援、証拠保全

公正証書化

強制執行力の付与

高額慰謝料や費用清算がある場合は検討

このように示談書を法的に整理・設計することで、後日の追加請求や争いを大幅に減らすことができます。


まとめると、中絶トラブルにおいて示談書の書き方は結論を左右するほど重要です。

  • 感情ではなく法的整理を優先する

  • 清算条項だけに頼らず、妥当性と署名状況を確保する

  • 将来トラブルを防ぐため、明確な条項設計と第三者確認を行う

この実務的な対応を意識することで、示談書作成後も安心できる形で紛争を終結させることが可能になります。



~事例・比較分析紹介~



  14.中絶を巡る示談書トラブルで問題になった「慰謝料以外の請求」分析


中絶を巡る示談書では、慰謝料だけでなくその他の費用が問題になるケースがあります。示談書に明記されていない費用について、後日追加請求されるトラブルが頻発するため、事前の整理が重要です。ここでは、具体的な費目と対応方法を整理します。



慰謝料以外に争われた費目を洗い出し

中絶後に請求されやすい「慰謝料以外の費用」は、主に以下の通りです。

費目

内容

裁判例・実務上のポイント

中絶後の通院費

手術後の診察費、薬代、検査費

実費を証拠で明確化すれば請求可能

休業損害

中絶手術や通院で仕事を休んだ日数分の給与

原則は証明可能な範囲のみ、給与明細や医師証明が必要

精神疾患の治療費

中絶に伴ううつ病やPTSDの治療費

因果関係の立証が必要、診断書や医療記録が重要

引越費用・転職費用

中絶後の環境変化に伴う生活費

裁判で認められるケースは少なく、合理性が問われる

その他

家事代行費、心理カウンセリング費用など

内容の妥当性と領収証などの証拠が必要

ポイント慰謝料だけでなく、これらの費目が問題になることを前提に示談書を作成することが重要です。



中絶後の通院費

中絶手術後には、回復状況を確認するための通院が発生します。

  • 医師の診察、検査、処方薬が対象

  • 実費精算の明記がない場合、後日請求されるリスクあり

  • 記録として、診療明細や領収書を保管しておくと安心



休業損害

中絶手術や通院に伴い仕事を休む場合、休業損害として給与相当額の請求がされることがあります。

  • 裁判では、証拠がある場合のみ認められる

  • 証拠として有効なもの:給与明細、医師の診断書、出勤簿など

  • 自営業者の場合は収入証明を整理しておく



精神疾患の治療費

中絶により精神的な負担が生じ、うつ病やPTSDなどの治療費請求が行われることもあります。

  • 原因と治療費の因果関係の立証が必要

  • 診断書や治療履歴が重要

  • 示談書に「慰謝料に含む/含まない」を明確化しておくとトラブル防止になる



引越費用・転職費用 等

中絶後の生活環境や就業環境の変化に伴い、引越しや転職費用を請求されるケースも報告されています。

  • 法的に認められるのは例外的

  • 「中絶と直接的に関係があるか」「合理性があるか」がポイント

  • 示談書に予め明記していない場合、請求を争う余地がある



示談書に明記がなかった場合の扱い

示談書に慰謝料以外の費用が明記されていない場合、以下のリスクがあります。

  • 追加請求される可能性

    • 通院費や休業損害など、後日具体的な費用が発生すると請求されやすい

  • 裁判で争う必要が生じる

    • 金額や範囲の妥当性を証明する必要がある

  • 実務上の対応策

    • 示談書には「慰謝料以外の費用を含む/含まない」を明確化

    • 領収書や診断書などの証拠を添付すると安全性が高まる


まとめると、中絶トラブルでは慰謝料だけでなく通院費・休業損害・精神疾患の治療費などが問題になることが多く、示談書作成時にあらかじめ整理して条項化することが非常に重要です。

  • 追加請求リスクを避けるために、費用の範囲と金額を明確化

  • 証拠を整理し、領収書や診断書を添付

  • 示談書に「慰謝料に含まれる/含まれない」を記載することで、将来の紛争を未然に防止


この整理をしておくことが、中絶示談書の実務上最も重要なポイントのひとつです。



  15.中絶示談書が「公序良俗違反」と評価された/問題視された事例調査


示談書は当事者の合意を整理する重要な手段ですが、内容が社会的・法律的に許容されない場合、公序良俗違反として無効や一部無効が認定されることがあります。中絶を巡る示談書では、特に過度な条件や違約金条項、口外禁止条項が問題視されることがあります。ここでは、実務で見られる典型的な事例と無効ポイントを整理します。



中絶を条件とした合意や口外禁止条項の事例

中絶示談書で問題となる典型的な条項には、以下のようなものがあります。

  • 中絶を条件にした合意

    • 例:「妊娠が発覚した場合、必ず中絶することを条件に交際を継続する」

    • 社会的に許容されない強制条件と評価される場合があります。

  • 口外禁止条項

    • 例:「示談内容や中絶の事実を第三者に一切話してはならない」

    • 過度に制限される場合、個人の基本権や表現の自由を侵害する可能性があるとして問題視されます。

  • 過度な違約金条項

    • 例:「中絶しなかった場合は○百万円を違約金として支払う」

    • 中絶の意思決定を金銭で強制するような条項は、違法または無効とされる可能性があります。



無効・一部無効とされたポイントの分析

実務・裁判例で示談書の条項が無効または一部無効とされた場合、共通して以下のポイントが指摘されています。

ポイント

無効・一部無効の理由

具体例

強制的中絶の条件

人の身体や生命に関する自由を制約する

「中絶しなければ交際解除」との条件

過度な違約金

社会通念上、極端に高額で公序良俗に反する

中絶しなかった場合に数百万円支払い義務

口外禁止の範囲

個人の基本権(表現の自由)を不当に制限

家族や医療関係者にも話せないと明記

利益不均衡

一方の当事者に著しく有利

受領者が一方的に全権を持つ条項


補足解説

  • 「公序良俗」とは、社会的に許容される道徳・秩序を指す法律用語です。

  • 示談書に書かれている内容が極端に強制的・高額・不合理である場合、裁判所は条項を無効または一部無効と判断する傾向があります。

  • 無効とされた場合、当該条項だけ効力を失い、残りの条項は有効というケースも多く見られます(部分無効の原則)。



実務上の注意点

中絶示談書を作成する際には、以下の点に留意することが重要です。

  • 条項は合意の整理に留め、強制や過度な制約は避ける

  • 金銭的清算(慰謝料・中絶費用)に集中し、身体や意思決定の自由を条項化しない

  • 口外禁止は必要最小限の範囲に限定する

  • 違約金は、社会通念上妥当な範囲に設定する

  • 不安がある場合は専門家(弁護士や行政書士)に条項をチェックしてもらう


まとめると、中絶示談書で公序良俗違反が問題になるのは、中絶の意思決定を金銭や条件で強制する条項、過度な口外禁止、極端な違約金などです。実務では、条項の内容と表現方法に十分注意し、将来の無効リスクを避けることが示談書作成のポイントになります。



  16.中絶後の「精神的後遺症」を理由とした追加請求が認められる条件整理


中絶を巡る示談書では、手術や経過に伴う精神的負担を理由に後日追加請求がされるケースがあります。うつ病やPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神疾患を理由に請求する場合、裁判所が認めるためには一定の条件があります。本章では、実務上の整理と裁判例から読み取れるポイントを解説します。



うつ病・PTSDなどを理由に追加請求された裁判例の分析

中絶後に精神的な後遺症が生じたとして、慰謝料の追加請求が争われた事例では、主に以下の要素が争点となっています。

  • 精神疾患の発症と中絶の因果関係

  • 示談書で「今後の請求を含め全て清算済み」と明記しているか

  • 診断時期と示談締結時点の時間的関係


具体例

事例

争点

判決のポイント

ケースA:中絶後にうつ病発症

示談書で慰謝料一括清算

医師診断により中絶との因果関係認定、追加請求一部認められる

ケースB:PTSDによる通院開始

示談書に清算条項あり

示談締結時に症状予見可能性なしとして、追加請求は否定

ケースC:示談書に「将来請求放棄」明記

精神的後遺症発症

条項が公序良俗に反さない範囲で有効、請求不可


ポイント解説

  • 医師の診断や治療記録が証拠として非常に重要

  • 精神的後遺症が示談書締結時に予見可能であれば、清算条項の効力が弱まる場合もある

  • 逆に、症状が示談締結時に予見不可能であれば、裁判所は追加請求を認めない傾向



示談書締結時点で予見可能性があったか否かに着目

追加請求が認められるか否かは、示談書締結時に精神的後遺症の発症を予見可能であったかどうかが重要です。

  • 予見可能な場合

    • 例:手術直後に明らかな精神的負担や症状が既に出ていた

    • 裁判所は「将来の追加請求は清算済み」と判断しない場合がある

  • 予見不可能な場合

    • 例:示談書締結時には症状が顕在化しておらず、数か月後に初めて発症

    • 裁判所は、示談書締結時には予測できなかった損害として認めない傾向


実務上の対応ポイント

  1. 示談書に精神的後遺症に関する条項を設ける

    • 「示談時点で予見できなかった損害については、将来請求は行わない」などの表現も可能

  2. 精神疾患のリスクがある場合は医師の診断書や経過記録を添付して整理

  3. 示談書の作成時に、当事者双方が症状の可能性を十分理解して署名押印する

  4. 将来請求リスクが高い場合は第三者専門家(弁護士・行政書士)を介在させる


まとめると、中絶後の精神的後遺症を理由とした追加請求が認められる条件は以下の通りです。

  • 示談書締結時に症状が予見可能であった場合、裁判所が清算条項を限定的に解釈する可能性あり

  • 証拠として、医師の診断書・治療記録が不可欠

  • 示談書作成時に、精神的後遺症リスクを条項に反映させておくことで、将来トラブルを予防可能


ポイント: 精神的後遺症は目に見えない損害であるため、示談書の条項設計と証拠保全が、追加請求リスクを大幅に左右します。



  17.中絶示談書が刑事・民事に与える影響の切り分け調査


中絶を巡るトラブルでは、示談書を作成して民事上の請求を清算したとしても、刑事問題まで自動的に解決するわけではありません。ここでは、刑事と民事の評価の違いを整理し、示談書の実務上の意味を考えます。



示談成立後も刑事問題が残った事例

中絶示談書は民事上の合意書であり、慰謝料や中絶費用の清算を目的としています。そのため、以下のようなケースでは示談成立後でも刑事上の問題が残ることがあります。

  • 強制性交や脅迫が絡む場合例:中絶を強要する目的で暴力や脅迫を伴った場合→ 民事上は示談で慰謝料を支払って解決しても、刑事事件としては処罰対象になり得ます。

  • 未成年との性交渉がある場合例:中絶前に未成年者と性交渉した場合→ 民事請求は示談書で清算できても、刑事上は児童福祉法違反等が適用される可能性があります。

  • 性犯罪・強要の疑いがある場合→ 示談書があっても警察や検察の判断で捜査・起訴されることがあります。

ポイント: 示談書は民事上の「お金や損害の整理」であり、刑事事件を免責する効力は原則ありません。



民事上は清算されても刑事評価に影響しなかった例

裁判例や実務では、次のような事例が見られます。

ケース

示談書の内容

民事評価

刑事評価

ケースA

慰謝料50万円で示談成立

民事請求は完了

強制性交の事実で刑事処罰対象

ケースB

中絶費用を全額負担する条項

民事上は清算

脅迫行為があった場合、刑事上は違法

ケースC

口外禁止条項付きで示談

追加請求防止に有効

刑事事件の証拠隠滅にはならず捜査は継続


解説:

  • 民事上の示談書は当事者間の権利関係を整理する文書

  • 刑事上は「社会秩序違反」や「犯罪行為の有無」が問題になり、示談書の有無にかかわらず捜査・起訴の判断が行われる

  • したがって、示談書の作成だけで「刑事責任から逃れられる」と考えるのは誤解です



実務上の注意点

  1. 示談書の効力範囲を明確化

    • 「本書は民事上の清算を目的とする」と明記しておくと、当事者の誤解を防げます

  2. 刑事問題の可能性を認識する

    • 強要・未成年・脅迫が関与する場合は、示談書作成前に専門家(弁護士)へ相談

  3. 警察・検察対応と区別する

    • 示談書は警察の捜査や検察の起訴判断には影響しない

    • 民事で和解しても、刑事手続きは独立して進行することがある

  4. 当事者双方の理解を確認

    • 「民事清算=刑事免責」と誤解しないよう、署名前に説明記録を残す


まとめると、中絶示談書は民事上の損害整理には有効ですが、刑事責任を免れる効力はありません。実務では、示談書の作成と同時に、刑事問題のリスクや対応方法を正しく理解し、必要に応じて専門家を介入させることがトラブル防止のポイントです。



   契約書作成は弁護士・行政書士どっちに依頼すればいい?


契約書を作成する際、「弁護士と行政書士、どちらに依頼すればよいのか?」と悩む方は多いでしょう。どちらの専門家も契約書作成の業務を行いますが、その役割や対応範囲には違いがあります。本記事では、専門家に依頼するメリットや具体例を交えながら、どちらを選ぶべきかを解説します。



専門家に依頼するメリット

1. 契約のリスクを防げる

契約書には、当事者同士の合意内容が明確に記載されます。しかし、素人が作成すると、法律的に不備があったり、トラブルが発生したときに対応しきれなかったりするリスクがあります。専門家に依頼することで、契約の抜け漏れを防ぎ、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。


具体例

たとえば、フリーランスが企業と業務委託契約を結ぶ際、報酬の支払い期限や業務範囲の記載が不明確だと、後々「こんなはずじゃなかった」と揉める原因になります。専門家に依頼すれば、報酬の支払い遅延時のペナルティや、契約解除の条件など、重要な事項を適切に盛り込んだ契約書を作成できます。


2. 自社や個人に適した契約内容にできる

契約書の雛形(テンプレート)はインターネット上にもありますが、それをそのまま使うと、自社のビジネスモデルに合わなかったり、不要な条項が含まれていたりすることがあります。専門家は依頼者の事情をヒアリングし、最適な契約書を作成してくれます。


具体例

例えば、飲食店のオーナーがテナント契約を結ぶ際、一般的な賃貸借契約書だけでは、営業時間の制限や原状回復義務について十分にカバーされていないことがあります。専門家に相談すれば、こうした細かい点も考慮した契約書を作成でき、トラブルを未然に防げます。



行政書士と弁護士の違いは?

契約書作成を依頼できる専門家には、行政書士と弁護士の2種類があります。それぞれの違いを理解することで、自分に適した専門家を選びやすくなります。


行政書士:契約書作成の専門家

行政書士は、主に「契約書の作成」を専門とする国家資格者です。法律に基づいた正確な契約書を作成し、行政手続きや許認可申請にも対応できます。


具体例

・事業者間の業務委託契約書の作成 ・飲食店や美容サロンなどのテナント契約書の作成 ・売買契約書や合意書の作成

ただし、行政書士は「紛争が発生した場合の代理交渉」や「法廷での弁護」は行えません。トラブルが発生した際の対応まではできないため、契約内容に不安がある場合は、弁護士に相談する必要があります。


弁護士:法律トラブルに対応できる専門家

弁護士は、契約書の作成だけでなく、契約に関する紛争対応や訴訟の代理もできる法律の専門家です。トラブルが発生した際のリスクを考慮し、より強固な契約書を作成できます。


具体例

・企業間の買収、合併契約書の作成と交渉 ・高額な不動産売買契約の作成とリーガルチェック ・契約違反が起きた際の法的対応

弁護士に依頼すると、契約書の作成だけでなく、万が一の紛争時にも対応してもらえるというメリットがあります。ただし、弁護士の費用は行政書士より高額になることが一般的です。


専門家に依頼する際の費用と流れ

費用の相場

依頼する専門家や契約書の種類によって、費用は異なります。一般的な相場は以下のとおりです。

専門家

費用の目安

行政書士

契約書作成3万~10万円、リーガルチェック1万~3万

弁護士

契約書作成10万~30万円、紛争対応10万円以上

行政書士は比較的リーズナブルな価格で契約書を作成できますが、紛争対応はできません。一方、弁護士は費用が高めですが、契約のリスク管理を徹底できるというメリットがあります。



依頼の流れ

  1. 専門家を選ぶ:契約内容や将来的なリスクを考慮し、行政書士か弁護士のどちらに依頼するか決める。

  2. 相談・ヒアリング:依頼者の状況を詳しく聞き、契約書の目的や必要な条項を確認する。

  3. 契約書の作成・修正:専門家が契約書を作成し、依頼者と確認しながら修正を加える。

  4. 最終確認・納品:完成した契約書を納品し、必要に応じて公証役場での認証を行う。


具体例

たとえば、フリーランスが業務委託契約を結ぶ際、

  1. 行政書士に相談し、業務範囲や報酬条件をヒアリング。

  2. 契約書のドラフトを作成し、内容を確認。

  3. 必要に応じて修正し、最終版を納品。

  4. 依頼者が契約書に署名し、取引先と締結。

このような流れで進めるため、契約の重要性を理解しながら進めることができます。


まとめ

契約書作成を専門家に依頼することで、契約のリスクを防ぎ、スムーズな取引を実現できます。

  • 行政書士は契約書の作成が得意で、費用を抑えられるが、紛争対応はできない。

  • 弁護士は契約書作成に加えてトラブル対応も可能だが、費用は高め。

契約内容や想定リスクに応じて、適切な専門家を選びましょう。


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