その一文が命取り?金銭トラブルの示談書で多い無効・不利事例
- 代表行政書士 堤

- 1月21日
- 読了時間: 47分
🌺こんにちは!おてがる契約書の代表行政書士 堤です。
本日は示談書についての重要なポイントを解説したコラム記事をお届けします。
金銭トラブルを解決するために示談書を書いたのに、「たった一文」のせいで無効になったり、不利な立場になったりすることがあります。本コラムでは、実務でよく見られる危険な文言や、裁判・調停で問題になった事例を整理し、誰でも理解できる形で解説します。示談書を作る前に押さえておきたいポイントを、順を追って確認していきましょう。
本記事のまとめ:
重要事項 | 概要 |
|---|---|
曖昧・広すぎる・圧力的な文言が、後の回収や追加請求に影響します。 | |
支払条件や例外条項を明確にしないと、想定外のリスクを抱えることになります。 | |
|
🌻「示談書は書けば安心」と思っていませんか?実際には、曖昧な文言や不用意な一文が、後から大きなトラブルに発展する原因になることがあります。このコラムを読むことで、示談書作成の際の落とし穴を事前に回避でき、金銭トラブルで損をせずに安全に解決する方法が分かります。初めて示談書を作る方も、すでに作成経験のある方も、必ず役立つ内容です。
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▼目次
~事例・比較分析紹介~
~番外編~
1.はじめに|なぜ「金銭トラブルの示談書」は一文で失敗するのか
金銭トラブルの示談書は、一度作ってしまうと後から内容を修正するのが難しい文書です。そのため、「とりあえず書いた一文」が原因で大きな不利益を被ることも少なくありません。
「とりあえず示談書を書いた」が招く典型的な後悔
金銭トラブルでは、相手とのやり取りを早く終わらせたい気持ちから、示談書を急いで作成するケースが多く見られます。しかし、ここで注意が必要です。例えば以下のような失敗例があります。
「○○円の支払いを受けたことで、全て解決したものとする」という文言だけを書いてしまった→ 後から「追加費用が発生した」「利息も含まれていない」と揉める原因に
支払い期日や方法を具体的に書いていなかった→ 相手が期日を無視しても、法的に請求しにくくなる
このように、一見シンプルで安心そうな一文が、後から取り返しのつかないトラブルを招くことがあります。
金銭トラブルは示談書の文言ミスが致命傷になりやすい理由
金銭トラブルに関する示談書は、法律上「契約」と同じ効力を持つことがあります。つまり、書かれた内容がそのまま法的義務になるということです。
具体的には以下の理由で、文言のミスが致命的になりやすいです。
理由 | 説明 |
曖昧な表現が多い | 「支払う」「清算した」などの抽象的な言葉だけでは、後で解釈が分かれる |
条件を漏らしやすい | 利息や遅延損害金、分割払いなどの条件を書き忘れると、法的請求が難しくなる |
法的要件を満たさない可能性 | 書面の形式や署名・押印の不備により、無効とされるリスクがある |
このように、「たった一文の不備」が将来的な紛争の種になるため、慎重に内容を確認する必要があります。
本記事で扱う「無効・不利になる実例」の位置づけ
本記事では、実際の金銭トラブルで示談書が無効になったり、作成者が不利になったケースを具体的に紹介します。
「書き方次第で取り戻せないお金が出る」
「相手が約束を守らない場合に効力がない」
こうした事例を知ることで、示談書を作る際に注意すべきポイントが明確になります。
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2.金銭トラブルにおける「示談書」とは何か【基礎の整理】
金銭トラブルに巻き込まれたとき、「示談書」という言葉を耳にすることがあります。示談書は単なる書面ではなく、金銭に関する取り決めを明文化する重要な文書です。ここでは、示談書の基礎知識を整理し、トラブルを防ぐために知っておくべきポイントを解説します。
示談書とは(契約書・合意書との違い)
示談書は、トラブルの当事者同士で**「争いを解決するために合意した内容」を書面にしたもの**です。
契約書との違い契約書は、商品やサービスの提供など取引全般の約束を記録する文書です。例:仕事の報酬や納期、品質などを定める業務委託契約書
合意書との違い合意書は、すでに問題や条件が発生している場合の双方の合意内容を記録した文書です。例:トラブルの和解条件や支払期日を明確にする文書
つまり、示談書は「すでに発生したトラブルを整理して、金銭的解決を図る文書」と考えるとわかりやすいです。
金銭トラブルで示談書が使われる典型場面
金銭トラブルは日常的に起こり得ますが、示談書は特に以下のような場面で活用されます。
貸金・立替金の未返済
友人や知人にお金を貸した場合、口頭だけで済ませると後で「言った・言わない」の争いになります。示談書には貸した金額・返済期日・利息や遅延損害金の有無を明記することで、法的な裏付けになります。
業務委託・個人間取引の報酬未払い
フリーランスや個人間での取引で報酬が未払いの場合、示談書で支払金額・支払期日・分割払いの条件などを決めます。ここで曖昧にしてしまうと、後から「支払い義務がなかった」と言われるリスクがあります。
慰謝料・解決金名目の金銭紛争
離婚や不倫、事故などのトラブルで金銭解決を図る場合も示談書が活用されます。ポイントは、慰謝料や解決金の金額だけでなく、支払い方法や期限を明確にすることです。
以下の表に、典型的な示談書の利用場面をまとめます。
トラブルの種類 | 示談書で明記すべき内容 | ポイント |
貸金・立替金 | 金額、返済期日、利息、遅延損害金 | 口頭だけで済ませず、必ず書面で残す |
報酬未払い | 金額、支払い期日、分割払い条件 | 曖昧な「後で支払う」は避ける |
慰謝料・解決金 | 金額、支払い方法、期限 | 記載漏れがあると無効や争いの原因に |
示談書の法的性質(私文書としての効力)
示談書は私文書として作成されます。私文書とは、個人や企業が作成する公的でない文書のことです。
効力の例
書かれた内容が契約と同じ効力を持つ
支払いや履行の義務を証明する資料になる
注意点
署名や押印がない場合、法的効力が弱まる
曖昧な表現や条件漏れは、後の裁判で不利になる
簡単に言えば、示談書は「相手と自分が合意した証拠になる契約書のようなもの」ですが、書き方次第で効力が変わる文書です。
ここまでで、示談書の基本的な性質と使われる場面、法的効力の理解ができます。
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3.示談書が「無効」または「不利」になる法的パターン
示談書は、作り方や文言次第で無効になったり、自分に不利になるリスクがあります。ここでは、法律的に問題になる典型的なパターンを整理します。
内容が不明確・特定不能なケース
示談書に書かれている内容が曖昧すぎる場合、法的に「何を約束したのか不明」とされ、無効になることがあります。
具体例
「金銭を支払うことで解決とする」だけで金額や支払方法、期限が書かれていない
「今後一切の請求はしない」と書いてあるが、対象となる範囲(利息、損害金など)が不明
こうした場合、裁判になったときに裁判所は内容を明確に判断できず、示談書の効力を認めないことがあります。
ポイント
支払う金額、期日、方法は必ず明記
「清算済み」とする場合も、具体的に何が含まれるかを列挙する
公序良俗・強行規定違反となるケース
示談書の内容が法律や社会のルールに反する場合、無効になります。
具体例
不法行為に関して「黙っていれば許す」と書かれた場合(犯罪行為の免責)
労働基準法違反の残業代未払いを正当化する条項
過大な金銭の放棄を強いる条項
法律上禁止されていることを合意しても、その合意自体は無効です。つまり、示談書に書いても裁判で認められません。
ポイント
犯罪や法令違反を含む条項は書かない
「無効になる可能性がある」と知っておくことが大切
錯誤・詐欺・強迫が疑われるケース
示談書の作成時に相手の騙しや脅し、誤解に基づいて署名した場合、無効または取り消し可能になることがあります。
具体例
「この書面を書けば請求しない」と言われ、実際には請求権が消えない内容だった
恐喝や脅迫で署名させられた
金額の誤記や計算ミスに気づかず署名した
ポイント
内容をよく確認して署名する
疑わしい場合は専門家に相談する
合意の範囲が曖昧なケース(清算条項の不備)
示談書の中には「清算条項」と呼ばれる部分があります。これは示談書に書かれたことで全ての金銭問題が解決したことを確認する条項です。
しかし、清算条項が曖昧だと、後日トラブルが再燃するリスクがあります。
具体例
「本書により全ての金銭債権を清算する」とだけ書かれているが、利息や遅延損害金の扱いが書かれていない
「今後一切請求しない」とあるが、返済の一部や追加費用の扱いが不明
表:清算条項のチェックポイント
チェック項目 | 曖昧にするとどうなるか | 書き方の例 |
金額の範囲 | 一部金銭が未清算になり争いの原因 | 「元本○○円、利息○○円を含む全額」 |
対象債権 | 利息や遅延損害金が除外される | 「元本及び付随する利息・遅延損害金を含む全て」 |
将来請求の有無 | 後日追加請求の余地が生じる | 「本書をもって一切の請求権は消滅する」 |
まとめると、示談書が無効・不利になる典型的なパターンは次の通りです。
内容が不明確・特定不能 → 金額や条件を明確に
公序良俗・強行規定違反 → 法律違反や犯罪を含めない
錯誤・詐欺・強迫 → 騙されない、脅されない
清算条項の不備 → 具体的な金額・範囲を明示
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4.その一文が命取り|金銭トラブルで多い「危険な文言」実例
示談書はたった一文の書き方次第で、無効になったり自分に不利になったりする危険があります。ここでは、特に注意すべき文言を具体例とともに整理します。
「今後一切請求しない」の安易な使用
示談書でよく見かける文言のひとつが「今後一切請求しない」です。一見、解決済みで安心できそうですが、使い方を誤ると重大なリスクになります。
具体例
「金銭を受領したことで、今後一切請求しない」→ しかし、利息や遅延損害金、経費などが明示されていない場合、後日「追加請求はできない」と解釈される恐れがある
ポイント
「今後一切請求しない」と書く場合は、対象となる債権の範囲を具体的に列挙する
曖昧に書くと、裁判で請求権が消滅したと判断される可能性あり
債務の存在を曖昧にする表現
示談書で「債務があることを認める」かどうかは重要です。曖昧な表現は後にトラブルを招きます。
危険な表現例
「○○円を支払ったことで、双方納得した」
「債務については争わない」
こうした書き方では、債務の存在や金額が不明確になり、裁判で効力が不十分とされる場合があります。
安全な書き方の例
「甲は、乙に対し、元本○○円および利息○○円を受領したことで、これに関する一切の債権債務を清算したことを確認する」
支払期限・方法をぼかした記載
支払期限や支払方法が曖昧だと、支払い遅延や履行拒否の際に不利になります。
具体例
「近日中に振り込みにて支払う」
「相談の上、分割で支払う」
これでは、いつまでに支払うのか、どの口座に振り込むのかが不明で、裁判で請求する際に証拠として弱くなります。
ポイント
支払期日・支払方法は具体的に明記する
分割払いの場合は、回数や期限、遅延時の対応も書く
分割払いなのに遅延時の定めがない条文
分割払いにする場合、遅延が発生したときの取り扱いが明確でないと、一部支払いが滞っただけで全額請求が困難になる場合があります。
危険な表現例
「分割で支払うものとする」→ 遅延損害金や催告の有無が不明
安全な書き方の例
「元本○○円を毎月○日に○回に分けて支払う。支払いが遅れた場合は、遅延分に対して年○%の遅延損害金を加算する」
清算条項が原因で追加請求できなくなるケース
示談書には「清算条項」と呼ばれる、示談で金銭関係は全て解決したことを確認する条文があります。しかし、この条文が不十分だと、逆に本来請求できる権利まで放棄してしまう危険があります。
具体例
「本書により全て清算する」→ 利息や付随費用の扱いが書かれていない場合、追加請求は認められない可能性
ポイント
清算条項は対象金額・範囲を明確にする
「元本○○円、利息○○円、遅延損害金○○円を含む」と具体的に列挙
危険な文言まとめ表
危険な文言 | リスク | 改善例 |
今後一切請求しない | 利息や付随費用の追加請求ができない | 「元本○○円、利息○○円を含む全額について請求権を放棄する」 |
債務の存在が曖昧 | 債権債務が不明確で裁判で認められにくい | 「甲は○○円の債務を認め、受領したことで清算完了」 |
支払期限・方法が不明 | 支払い遅延や未払い時に不利 | 「○月○日までに指定口座へ振込」 |
分割払いなのに遅延規定なし | 一部未払いで全額請求困難 | 「遅延時は年○%の損害金を加算」 |
清算条項が不十分 | 本来請求可能な権利まで放棄 | 「元本・利息・遅延損害金を含む全額で清算」 |
この章で理解できるのは、たった一文の書き方で、支払いや請求権に大きな影響が出るということです。
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5.示談書の主な記載事項【金銭トラブル特化版】
金銭トラブルを示談書で解決する場合、「誰が・いくら・いつ支払うか」を明確に書くことが最も重要です。ここでは、トラブル解決に不可欠な主要項目を整理します。
当事者・債務の特定(誰が・いくら・なぜ)
示談書の最初に必ず書くべきは当事者と債務の内容です。これが曖昧だと、後で「誰がどれだけ支払うのか」が争点になり、効力が弱まります。
記載のポイント
当事者名(氏名・住所)
債務の発生原因(貸金、報酬未払い、解決金など)
債務金額(元本・利息・遅延損害金などを含む場合は明記)
具体例
甲(東京都〇〇区〇〇、以下「甲」という)は、乙(東京都△△区△△、以下「乙」という)に対して、令和○年○月○日から発生した貸金○○円(利息込み)を支払う義務があることを確認する。
この一文で**「誰が」「いくら」「なぜ支払うか」**が明確になります。
支払金額・支払期限・支払方法
次に重要なのは支払に関する具体的条件です。口頭や曖昧な表現では、後でトラブルになります。
記載のポイント
支払金額:元本+利息+経費を明記
支払期限:具体的な日付
支払方法:振込先口座や現金手渡しなど
具体例
支払金額は元本○○円及び利息○○円の合計○○円とし、令和○年○月○日までに乙指定の銀行口座(○○銀行△△支店 普通口座1234567)へ振り込むものとする。
注意点
分割払いの場合は、回数・期限・金額を明示
支払方法を曖昧にすると履行証明が難しくなる
遅延時の対応(遅延損害金・期限の利益喪失)
支払いが遅れた場合の対応も事前に示すと、未払い時の法的効力が高まります。
記載例
遅延損害金:遅れた分に対して年○%
期限の利益喪失:分割払い中に遅延があった場合、残額を一括請求できる
具体例
支払期日を過ぎた場合、遅延分に対して年○%の遅延損害金を加算する。また、いずれかの分割支払が遅延した場合、甲は残金全額を一括して支払う義務を負う。
誓約事項・再発防止条項
金銭トラブルの背景によっては、相手が同じトラブルを繰り返さないように誓約条項を入れることも有効です。
具体例
「乙は今後、同様の請求を甲に対して行わないことを誓約する」
業務委託の場合:「乙は契約違反行為を今後繰り返さないことを確認する」
ポイント
誓約条項は、示談の合意内容を強化する補助的な条文
ただし、公序良俗に反する条項は無効になるので注意
清算条項を入れる場合の注意点
示談書の最後に「清算条項」を入れる場合は、対象範囲を明確にすることが重要です。
危険な書き方
「本書により全て清算する」だけ→ 利息や経費などが含まれていないと、裁判で追加請求が認められない
安全な書き方
甲は、乙に対して本書記載の元本○○円、利息○○円及び遅延損害金○○円を受領したことで、これに関する一切の債権債務を清算したことを確認する。
ポイント
元本・利息・遅延損害金・経費など全ての対象を列挙する
「一切の債権債務を清算する」と明確に記載
金銭トラブル特化版・示談書記載事項チェック表
項目 | 記載内容の例 | 注意点 |
当事者・債務 | 誰が、いくら、なぜ支払うか | 債務発生の原因も明示 |
支払条件 | 金額・期限・方法 | 分割払いの場合は回数・遅延規定も |
遅延対応 | 遅延損害金・期限の利益喪失 | 遅延時の法的効力を明確に |
誓約・再発防止 | 今後の請求禁止や違反防止 | 公序良俗違反は無効 |
清算条項 | 元本・利息・遅延損害金を含む全額で清算 | 曖昧な記載は追加請求を妨げる |
この章を押さえるだけで、金銭トラブルで示談書を作成する際に最低限必要な項目と書き方の基本が理解できます。
6.「書いたら撤回できない」示談書の怖さ
示談書は、一度署名・押印すると原則として撤回や修正ができません。特に金銭トラブルでは、後から「やっぱり条件を変えたい」と思っても容易には戻せないため、慎重に作成する必要があります。
一度締結した示談書は原則として撤回不可
示談書は、当事者間で合意した内容を書面化したものです。法律上は契約書と同等の効力を持ちます。そのため、署名した時点で、原則として内容の変更や撤回は認められません。
具体例
乙が「示談金○○円で解決」と合意して署名した場合、後日「やっぱり○○円増やしてほしい」と言っても、乙は追加請求できない
元本や利息を含む清算条項を書いた場合、支払い済み分を再度請求することも難しい
ポイント
署名前に内容を完全に確認することが必須
曖昧な条文や口頭の補足は後でトラブルの原因になる
口頭の約束やLINEは後から覆せない
最近ではLINEやメールで示談条件をやり取りするケースも増えています。しかし、口頭やチャットでのやり取りは、法的には証拠として弱いことが多いです。
具体例
「LINEで『あとで分割にしてもいい』と言った」→ 示談書に反映されていなければ、裁判では無効になる場合がある
「口頭で話した約束を追加したい」→ 書面に明記されていないと、相手が認めない限り効力なし
ポイント
口頭やLINEでのやり取りは必ず書面に反映する
曖昧なやり取りで安心すると、後日「サインした内容通り」と主張される
「とりあえずサイン」が危険な理由
示談書を急いで署名する行為は非常に危険です。「相手が早く終わらせたいようだから、とりあえずサインする」といった行為は、後で大きな損失につながります。
具体例
「示談金を受け取ったら、残額について請求できない」と書かれていたが、詳細を確認せず署名→ 後で経費や利息を請求できず損をする
「清算条項の意味を理解せずサイン」→ 全ての権利を放棄したと見なされ、取り戻せない
ポイント
示談書は即決せず、必ず内容を確認する
不明な条文がある場合は、専門家に相談してから署名する
まとめ:示談書の撤回リスク
注意点 | 具体的リスク | 防止策 |
一度締結したら原則撤回不可 | 条件変更や追加請求ができない | 内容確認・署名前チェック |
口頭やLINEの約束 | 書面化されなければ効力なし | 全て書面に明記 |
とりあえずサイン | 意図しない権利放棄・不利益 | 不明点は署名前に確認・専門家相談 |
この章で理解できるのは、示談書はサインした瞬間に効力が発生し、後から取り消すのは非常に難しいということです。
7.示談金が支払われないリスクとその対策
示談書を作成しても、必ずしも示談金が支払われるわけではありません。特に金銭トラブルでは、「示談書を作った=支払われる」ではないことを理解しておく必要があります。ここでは、示談金未払いのリスクとその対策について整理します。
示談書があっても強制執行できない現実
示談書は当事者間の合意内容を書面化したものですが、法的に強制力があるわけではありません。つまり、支払いを拒否された場合でも、示談書だけでは相手の財産から直接取り立てることはできません。
具体例
乙が「示談金は支払う」と署名したが、支払期日になっても振込なし
甲が裁判所に行かず、示談書だけで回収を試みる→ 示談書は私文書のため、相手の同意なしに強制執行は不可
ポイント
示談書はあくまで債権の証拠
支払われない場合は、裁判で確定判決を取るか、公正証書にする必要がある
公正証書にすべきケース・すべきでないケース
公正証書とは、公証人が作成する文書で、債務不履行時に強制執行が可能な効力を持つ書面です。示談金の回収を確実にする場合に有効ですが、全てのケースで必要なわけではありません。
公正証書にすべきケース
相手が支払い能力に不安がある場合
大きな金額(数十万〜数百万円)を一括または分割で支払ってもらう場合
過去に約束を守らなかった相手との示談
公正証書にすべきでないケース
小額で、口座振込でスムーズに回収できる場合
相手と信頼関係があり、確実に支払われる場合
ポイント
公正証書を作るには費用(手数料・印紙代)がかかる
公証役場での手続きや事前の合意内容整理が必要
示談書と公正証書の決定的な違い
項目 | 示談書 | 公正証書 |
作成者 | 当事者自身 | 公証人 |
法的効力 | 私文書として債権の証拠 | 強制執行可能な公文書 |
強制執行 | 原則不可 | 可能(裁判なしで財産差押え可) |
作成費用 | 安価・無料の場合あり | 公証役場手数料・印紙代が必要 |
利用シーン | 少額・信頼関係あり | 高額・支払能力不安・過去トラブルあり |
ポイント
示談書は交渉・証拠用、公正証書は回収用と役割が異なる
支払われる可能性を高めたい場合は、公正証書化がベスト
実務上よくある失敗例
失敗例1:示談書だけで安心してしまった
小額だからと示談書だけ作成
支払いが遅延しても追求せず、結局回収不能
失敗例2:分割払いの取り決めが曖昧
「分割で支払う」とだけ書いて遅延時の対応なし
一部支払いが滞ると全額回収が困難
失敗例3:清算条項が広すぎる
清算条項で「今後一切請求しない」とだけ書く
実は利息や経費が含まれておらず、追加請求ができない
対策まとめ表
失敗パターン | リスク | 対策 |
示談書だけで安心 | 支払われない可能性 | 公正証書化を検討 |
分割払いの規定不十分 | 遅延時に全額回収困難 | 遅延損害金・期限利益喪失条項を明記 |
清算条項の曖昧さ | 本来請求可能な権利も消滅 | 元本・利息・経費を具体的に列挙 |
まとめると、示談書があっても支払われないリスクは現実に存在します。大切なのは、金額や相手の信用状況に応じて、示談書だけで済ませるのか、公正証書にするのかを判断することです。
8.テンプレート使用の落とし穴|金銭トラブルで流用が危険な理由
ネットや書籍で簡単に手に入る示談書テンプレートをそのまま使うのは、思わぬトラブルの元になります。特に金銭トラブルでは、条件や条項の細かい違いが支払いや権利に大きく影響するため、安易な流用は危険です。
ネット上の示談書テンプレが危険な理由
無料で手に入るテンプレートは、一般的な形式や言い回ししか書かれておらず、あなたの具体的な金銭トラブルに適応できるとは限りません。
具体的なリスク
金額や支払期限が固定されていないため、後で争いになる
分割払い・遅延損害金・清算条項など、重要な条項が抜けている場合がある
誤った条文を使うと、示談書自体が無効になる恐れ
例え話
ネットのテンプレートは「標準服」です。サイズはだいたい合うかもしれませんが、あなたの体型に合っていなければ着心地が悪く、動きにくくなります。示談書も同じで、トラブルごとの条件に合わせて調整しないと効力が弱くなるのです。
交通事故・不倫用テンプレを使うリスク
テンプレートは用途ごとに作られています。例えば、交通事故や不倫トラブル用の示談書を金銭トラブル(貸金・報酬未払い)に流用するのは危険です。
具体例
交通事故用テンプレに「慰謝料に関する清算条項」が入っている
金銭トラブル用に流用すると、元本や利息の範囲が不明確になり、請求権を失うリスクがある
不倫用テンプレでは「今後一切請求しない」条項が強すぎて、経費や利息の追加請求ができなくなる場合がある
ポイント
条項の内容はトラブルの性質に合わせて調整することが必須
流用は、形式だけではなく内容まで精査する必要がある
金銭トラブルは「案件ごとに書き分け」が必須
金銭トラブルでは、貸金、立替金、報酬未払い、解決金など、案件ごとに示談書を作り分けることが基本です。
なぜ書き分けが必要か
債務の発生原因が違うと、清算条項や支払条件が変わる
支払期限や分割払いの回数も案件ごとに異なる
曖昧な書き回しを流用すると、後で回収できなくなる危険
具体例
トラブルの種類 | 流用リスク | 推奨対応 |
貸金未返済 | 利息や遅延損害金条項が不足 | 元本・利息・遅延損害金を明記 |
個人間報酬未払い | 清算条項が不適切 | 報酬金額・支払方法・遅延対応を明確化 |
慰謝料 | 支払条件が合わない | 元本・支払期日・分割払い規定を調整 |
まとめ
テンプレートはあくまで参考用
ネットや書籍の汎用テンプレートをそのまま流用すると、金銭トラブル特有の支払い条件や権利保護が反映されず無効・不利になるリスクがある
案件ごとに、債務内容・支払条件・遅延対応・清算条項を個別に調整することが必須
9.よくある質問(FAQ)|金銭トラブル×示談書
示談書を作る際、特に金銭トラブルでは「これってどうなの?」という疑問が多くあります。ここでは、実務でよくある質問に答え、注意点を整理します。
示談書は自分で作成しても有効?
結論:自分で作成しても有効です。ただし、内容が不明確だと無効や不利になるリスクがあります。
ポイント
示談書は私文書として、当事者間で署名・押印すれば法律上効力があります
ただし、債務の特定・支払条件・遅延対応・清算条項などが不十分だと、後でトラブルになることがあります
具体例
自作の示談書に「示談金を支払う」とだけ書かれている→ 支払期限や分割払いの条件がないため、支払いが遅れても強制力が弱い
専門家が作った場合は、遅延損害金や期限利益喪失条項まで含められるため安全
手書き・電子契約でも問題ない?
結論:どちらでも有効ですが、証拠力とトラブル時の利便性に差があります。
手書きのメリット・注意点
メリット:署名・押印があれば法律上有効
注意点:文字が不明瞭だと争いの原因になる
ポイント:署名・押印は必ず本人が行う
電子契約(メールやクラウド契約)のメリット・注意点
メリット:遠隔で作成可能、改ざん防止機能があるものも
注意点:簡易なメールのやり取りだけでは、署名・同意の証拠として弱い場合がある
ポイント:電子署名や契約管理サービスを利用すると安心
示談後に追加請求はできる?
結論:示談書の内容次第で可能かどうかが決まります。
ポイント
示談書に「清算条項」を入れて「本書に記載の内容で全て清算する」と書いてある場合→ 元本・利息・経費など全て明示されていなければ、未記載部分は追加請求可能→ ただし、「一切請求しない」と書かれている場合は追加請求不可
清算条項がない場合や不十分な場合は、必要に応じて裁判で追加請求できることもある
例
元本100万円+利息5万円を支払う旨の示談書に「今後一切請求しない」とだけ書かれていた場合→ 経費や遅延損害金を追加請求できなくなる可能性あり
相手が署名しない場合はどうする?
結論:署名がない示談書は効力が弱く、強制力はほぼありません。
対策
署名・押印をもらう
最重要。署名がなければ単なる「交渉メモ」に過ぎません
交渉記録を残す
LINEやメール、日付入りメモを保管しておく
公正証書化を検討
相手が同意すれば、公証人の前で示談内容を記録でき、強制執行可能
裁判所での債務承認確認
相手が署名を拒否する場合、裁判手続きで債務を確認する方法もある
FAQまとめ表
質問 | 回答 | 注意点 |
示談書は自作でも有効? | 有効。ただし内容不備で無効・不利になる場合あり | 債務・支払条件・遅延対応を明記 |
手書き・電子契約はOK? | どちらも有効 | 電子契約は署名や改ざん防止機能を活用 |
示談後に追加請求できる? | 条項次第で可能 | 清算条項の範囲を確認 |
相手が署名しない場合は? | 効力は弱い | 公正証書化や裁判で確認が必要 |
この章で理解できるのは、示談書作成後の現実的リスクと対策です。署名・押印の有無、清算条項の内容、電子署名の活用などで、示談書の効力や回収可能性が大きく変わります。
10.まとめ|金銭トラブルの示談書は「文言設計」がすべて
金銭トラブルにおける示談書は、ただ作れば安心というものではなく、文言の設計次第で効力や回収可能性が大きく変わる書面です。本章では、これまで解説してきた内容を踏まえ、示談書作成で特に注意すべきポイントを整理します。
無効・不利になる原因の多くは最初の一文
示談書でトラブルになるケースの多くは、冒頭や最初の一文に含まれる曖昧さや誤った表現に起因します。
具体例
「今後一切請求しない」と書いたが、利息や経費の清算が不十分
「示談金を支払う」とだけ記載して、支払期限や方法が明記されていない
曖昧な言い回しにより、後日「支払う義務がない」と主張される
ポイント
最初の一文で債務の対象・範囲・条件を明確にすることが重要
曖昧な文章は、後のトラブルの温床になる
示談書は「終わらせる書面」ではなく「縛る書面」
示談書は「示談を終わらせるための書面」ではなく、相手を法的に縛る書面であることを理解する必要があります。
ポイント
署名・押印で効力が発生し、後から撤回するのは原則不可
清算条項や遅延損害金条項を明記することで、支払わなければ法的手段を取れる状態にしておく
口頭やLINEでのやり取りだけでは、相手を縛る効力は弱い
例え話
示談書は「封印された契約書」のようなものです。サインした瞬間から、内容が効力を持ち、後から自由に変更できません。だからこそ、最初の一文から慎重に設計する必要があります。
不安がある場合は専門家チェックが不可欠
金銭トラブルでは、文言一つで無効・不利になるリスクがあります。自分だけで作成する場合でも、専門家によるチェックを受けることが安全策です。
専門家チェックのメリット
条項の漏れや曖昧さを指摘してもらえる
清算条項・遅延損害金・期限利益喪失など、法的に重要な条項を追加できる
公正証書化の必要性を判断してもらえる
ポイント
金額が大きい場合や、相手が支払い能力に不安がある場合は、専門家に相談して示談書を作成・チェックするのがベスト
まとめ表:安全な示談書作成の要点
ポイント | 内容 |
最初の一文を明確に | 債務内容・範囲・条件を具体的に |
支払条件を詳細に | 金額・期限・方法・分割・遅延損害金 |
清算条項は慎重に | 「一切請求しない」条項は範囲を限定 |
署名・押印・証拠保全 | 手書き・電子契約どちらも可、保存必須 |
専門家チェック | 不安な場合は弁護士・行政書士に確認 |
結論
金銭トラブルの示談書で重要なのは、**「作ること」ではなく「どう作るか」**です。最初の一文から支払条件、清算条項まで、文言設計を丁寧に行うことが、無効・不利リスクを防ぐ最大の対策になります。
安全な示談書を作るには、内容の精査・署名確認・必要に応じた専門家チェックを組み合わせることが最も効果的です。
~事例・比較分析紹介~
11.行政書士・弁護士が実際に修正した「危険な示談書文言」類型分析
示談書は、わずかな文言の違いで効力が変わることがあります。実務では、行政書士や弁護士が持ち込まれた示談書をチェックし、文言の修正を行うケースが非常に多くあります。本章では、無効リスクや依頼者不利になりやすい文言を類型別に整理し、法的観点から分析します。
調査内容
本分析は、実務で持ち込まれた示談書を対象に行われたものです。対象となった文書は以下の通りです。
個人間の貸金・立替金トラブル
業務委託やフリーランスの報酬未払い
慰謝料・解決金などの金銭紛争
対象示談書の中から、特に**「無効リスクが高い文言」や「明確に依頼者不利な文言」**を抽出し、法的観点で問題点と修正ポイントを整理しました。
無効リスクが高かった文言の類型
1. 曖昧な支払条件
例文:「示談金は後日支払うこととする」
問題点:支払期日・支払方法が明確でないため、強制執行や遅延損害金請求が困難
修正例:「示談金100万円を、2026年2月28日までに、甲の指定口座に振込により支払う」
2. 一切請求しない条項の過剰表現
例文:「本書により、今後一切の請求権を放棄する」
問題点:元本・利息・経費・遅延損害金の範囲が不明確で、必要な請求権も消滅する恐れ
修正例:「本書に記載された金銭に関する権利を清算する。ただし、遅延損害金は本書記載後も発生する」
3. 支払遅延時の条項欠落
例文:「分割で支払うこととする」
問題点:遅延時の取り扱い(期限の利益喪失・遅延損害金)がないため、全額回収の手段が弱い
修正例:「分割支払期日を1回でも遅延した場合、未払金全額を直ちに支払うものとし、年利14%の遅延損害金を加算する」
明確に依頼者不利だった文言の類型
1. 清算条項が広すぎる
例文:「本示談により、今後いかなる請求もできない」
問題点:債務者に有利すぎて、本来請求できる利息や費用も放棄することになる
修正例:「本示談により、示談金本体は清算するが、遅延損害金および必要経費については請求可能」
2. 債務の存在を曖昧にする表現
例文:「示談金の支払いについて協議中」
問題点:債務の存在自体が不明確で、裁判での証拠力が弱い
修正例:「乙は、甲に対して貸金100万円を支払う債務があることを認め、以下の条件で支払う」
3. 不必要に債務者有利な文言
例文:「甲の承諾なく返済日を変更できる」
問題点:返済期日が自由に変更できるため、回収の確実性が低下
修正例:「返済日を変更する場合は、甲乙双方の書面合意により行う」
類型別の問題点と修正ポイント表
類型 | 問題文言例 | 法的リスク | 修正ポイント |
支払条件曖昧 | 「示談金は後日支払う」 | 強制執行不可 | 金額・期日・方法を明記 |
過剰清算条項 | 「今後一切請求権を放棄」 | 必要請求権も消滅 | 清算範囲を限定 |
支払遅延規定欠落 | 「分割で支払う」 | 全額回収困難 | 遅延損害金・期限利益喪失を明記 |
債務不明確 | 「協議中」 | 証拠力弱い | 債務の存在を明確化 |
債務者有利条項 | 「返済日自由変更可」 | 回収不確実 | 書面合意制に変更 |
まとめ
実務では、最初の文言や清算条項、遅延規定の有無が示談書の効力を左右します。
行政書士・弁護士は、これらをチェックし、依頼者に不利な表現を修正しています。
示談書は、ただ作るだけでなく、文言の一つひとつが正しく設計されているかが重要です。
12.裁判例・調停事例から見る「示談書の文言ミスが争点になったケース」整理
示談書は当事者間で合意を明文化する便利な手段ですが、文言の不備や曖昧さが原因で、裁判や調停で争点になることがあります。本章では、実際に金銭トラブルに関連した裁判例・調停例から、示談書が無効・一部無効となったケースや解釈争いで不利になった事例を整理します。
1. 支払期限が曖昧で争われたケース
事例概要
原告:貸金の返還を求める個人
被告:返済義務者
示談書内容:「示談金は追って支払うこととする」
結果
支払期限が明記されていないため、裁判所は期限の特定が困難と判断
強制執行手続きに必要な明確な債務額・支払期日が不明として、一部無効扱い
原告は裁判上、期日の証明や遅延損害金請求に苦労した
教訓
「追って支払う」などの曖昧な表現は、法的効力を弱める
支払期日・方法は必ず明記する
2. 「今後一切請求しない」で追加請求が争われたケース
事例概要
示談書で「本示談により一切請求しない」と記載
元本は支払われたが、遅延損害金や経費の請求は後から行いたいケース
結果
裁判所は条文を文字通り解釈
清算範囲が曖昧なため、元本以外の請求を認めない判断
依頼者側に不利な結果に
教訓
清算条項の範囲を元本・利息・費用・遅延損害金に分けて明確化する必要がある
3. 債務の存在自体が争われたケース
事例概要
示談書に「示談金の支払いについて協議中」とだけ記載
後日、債務の有無を巡って争い
結果
裁判所は「債務が確定していない」と判断
示談書自体は存在するが、法的効力が限定的
追加で証拠を提出して、債務の存在を立証する必要があった
教訓
債務の存在を明確に記載することが必須
協議中の表現は、裁判では弱い証拠となる
4. 支払方法・分割払いの条件が曖昧なケース
事例概要
分割払いで示談書を作成
「適宜支払う」とだけ記載し、遅延時の取り扱いなし
結果
支払遅延が発生した際、裁判所は全額回収の権利を認めず
遅延損害金の請求も認められず
依頼者が不利な立場に
教訓
分割払いの場合は、支払期日・遅延損害金・期限利益喪失条項を明確に書くことが重要
事例整理表
争点 | 示談書の文言例 | 裁判・調停での判断 | 教訓 |
支払期限曖昧 | 「追って支払う」 | 支払期限不明で一部無効 | 支払期日・方法を明記 |
清算範囲不明 | 「今後一切請求しない」 | 元本以外の請求不可 | 清算範囲を具体化 |
債務不確定 | 「協議中」 | 債務存在が不明で効力限定 | 債務の存在を明示 |
分割払い曖昧 | 「適宜支払う」 | 遅延時対応なしで不利 | 遅延損害金・期限喪失を明記 |
まとめ
裁判や調停では、示談書の文言一つで有効性や回収可能性が変わる
曖昧な表現や過剰清算条項、債務不明確な条文は、依頼者に不利に働く可能性が高い
実務上は、債務内容・支払条件・清算条項・遅延対応を明確化することが不可欠
この分析を基に、読者向けに 「示談書の文言チェックリスト」 を作ると、裁判や調停で不利にならないための実践的なツールとして活用できます。
13.ネット上の示談書テンプレート「金銭トラブル流用危険度」検証
最近では、インターネット上で公開されている示談書のテンプレートをそのまま利用するケースが増えています。しかし、これらのテンプレは交通事故や不倫・セクハラなど特定の事例向けに作られていることが多く、金銭トラブルにそのまま流用するとリスクが高いです。
本章では、上位表示されているテンプレを収集・検証し、不足条項や危険表現、誤解を招く表現を専門家視点で整理します。
1. テンプレ流用で不足しやすい条項
支払条件の詳細不足
問題点:金額は書かれていても、支払期限や支払方法、分割払いの取り扱いが未記載
リスク:裁判や強制執行で債務を明確に示せず、回収困難
遅延時の対応欠落
問題点:テンプレでは遅延損害金や期限利益喪失条項が省略されていることが多い
リスク:支払遅延が発生しても、追加請求や全額回収が難しくなる
清算条項の曖昧さ
問題点:「本示談により一切請求しない」などの過剰清算条項
リスク:元本以外の利息や経費まで消滅してしまい、依頼者が不利に
2. 金銭トラブルに使うと危険な表現
曖昧な債務認定
例:「示談金の支払いについて協議中」
リスク:債務の存在が不明確となり、裁判で効力が限定される
過剰に債務者有利な条項
例:「返済日は甲の承諾なく変更できる」
リスク:返済期日が自由に変更可能で、回収の確実性が低下
「今後一切請求しない」の誤用
例:「本示談により、今後一切の権利を放棄する」
リスク:利息・経費・遅延損害金も放棄する解釈になり、依頼者不利
3. 誤解を招く表現
「示談=支払済み」と誤解させる文言
問題点:テンプレには「示談成立」とだけ書かれている場合がある
リスク:実際には未払金が残っていても、相手が支払ったと主張する可能性
「口頭約束も有効」と錯覚させる文言
問題点:テンプレの解説で「署名なくても有効」と書かれていることがある
リスク:署名・押印なしでは法的効力が弱く、回収に不利
4. 専門家視点での総評
テンプレはあくまで参考用
金銭トラブルは案件ごとに、債務額・支払条件・遅延対応・清算範囲を個別に設計する必要がある
不足条項や曖昧表現を放置すると、裁判・調停で依頼者不利になるリスクが高い
5. テンプレ利用時のチェックポイント表
チェック項目 | 注意点 | 推奨対応 |
債務の明確化 | 金額・理由を記載 | 「貸金○○円の返済義務がある」と明記 |
支払条件 | 期日・方法・分割払いの規定 | 明確な期日・口座振込などを記載 |
遅延時対応 | 遅延損害金・期限利益喪失 | 遅延時は年利○%加算、全額一括請求可能と明示 |
清算条項 | 元本以外の請求権も放棄していないか | 範囲を限定し、必要な権利は残す |
債務者有利条項 | 期日変更や支払方法自由 | 書面合意制に変更 |
まとめ
ネット上の示談書テンプレは金銭トラブルにそのまま流用するのは危険
専門家チェックなしで署名すると、無効・不利リスクが高まる
テンプレは「参考として利用」し、案件ごとに文言を最適化することが必須
14.「示談書はあるのに回収できなかった」金銭トラブル事例の原因分析
示談書が作られていても、実際に金銭を回収できないケースは少なくありません。行政書士・弁護士の実務相談や公開裁判例を基に、回収に失敗した事例とその原因を整理します。ポイントは、支払条項、公正証書化の有無、強制執行の条文などです。
1. 支払条項が曖昧だったケース
事例概要
示談書に「示談金は追って支払うこととする」と記載
支払期限や方法は未記載
原因分析
支払期日・支払方法が明確でないため、裁判で債務の特定が困難
遅延損害金や期限利益喪失の規定もないため、全額回収が困難
結果として、示談書は存在するが回収できず
教訓
支払期日、金額、支払方法は必ず具体的に記載
分割払いの場合は、遅延時の対応条項も明確化
2. 公正証書化されていなかったケース
事例概要
示談書は自署・押印のみの私文書
相手が支払を拒否した場合
原因分析
私文書では強制執行の効力が自動的には発生しない
回収のために裁判手続きが必要になり、時間・費用が増大
相手が財産を移転・隠匿した場合、回収がほぼ不可能
教訓
確実に回収したい場合は、公正証書化を検討
公正証書なら、支払義務を履行しない場合に裁判なしで差押え可能
3. 強制執行文言が欠落していたケース
事例概要
示談書に「支払うことに合意する」とのみ記載
「強制執行可能」などの文言なし
原因分析
裁判所は、「ただの合意書」と解釈する場合がある
強制執行に必要な債務確定文言がないと、差押え不可
回収手続きが長引き、最終的に回収不能になる
教訓
強制執行を想定する場合、債務金額・期日・強制執行可能な条項を明記
4. 実務でよく見られる失敗パターン表
失敗パターン | 示談書の文言例 | 回収失敗の原因 | 対策 |
支払条項曖昧 | 「追って支払うこととする」 | 期日・方法不明で裁判で証明困難 | 金額・期日・支払方法を明記 |
公正証書化なし | 「自署・押印のみ」 | 強制執行不可、回収に裁判が必要 | 公正証書化を検討 |
強制執行条項欠落 | 「支払うことに合意する」 | 債務確定文言不足で差押え不可 | 強制執行可能文言を明記 |
分割払いの遅延対応なし | 「分割で支払う」 | 遅延時対応不明で全額回収不可 | 遅延損害金・期限利益喪失条項を記載 |
5. まとめ
示談書があるだけでは、金銭回収は保証されない
回収に失敗する主な原因は、支払条項の曖昧さ、公正証書化の未実施、強制執行文言の欠落
実務上は、支払条件の明確化、公正証書化、強制執行可能な条項の追加が不可欠
15.「清算条項」が争いを拡大させた金銭トラブル事例研究
示談書に「清算条項(これで全ての請求を終わらせる条項)」を入れると、一見トラブルの完全解決に役立ちそうですが、文言が不適切だと逆に争いを拡大させる原因になります。本章では、実務相談や裁判例を基に、清算条項が原因で追加請求できなくなった・想定外の請求を封じられた事例を分析します。
1. 清算条項が追加請求を封じたケース
事例概要
元請負人と下請業者間の報酬トラブル
示談書の条文:「本示談により、当該取引に関する一切の請求権を放棄する」
当初は元本のみを支払う約束で成立
結果
後日、経費や遅延損害金の追加請求を行おうとしたが、清算条項が適用され認められず
裁判所も条文を文字通り解釈し、元本以外の請求権は消滅したと判断
教訓
清算条項は元本のみ、または特定項目に限定することが重要
「一切の請求権」と書くと、想定外の請求も封じられるリスク
2. 想定外の費用請求を封じられたケース
事例概要
個人間の貸金トラブル
示談書に「今回の示談により、今後一切の請求は行わない」と記載
後に、振込手数料や郵送費などの実費を請求したかったケース
結果
裁判所は条文を広く解釈
実費請求も示談成立により放棄済みと判断され、追加請求不可
依頼者が不利な結果に
教訓
清算条項を作る場合は、放棄する請求の範囲を具体的に限定する
「元本のみ」「利息や遅延損害金は別途請求可」など明確化
3. 清算条項が争いを長引かせたケース
事例概要
会社間の立替金精算トラブル
示談書に「これにて全ての請求は終了」と記載
後日、立替金の一部の支払い方法で解釈が分かれた
結果
清算条項の解釈を巡って、どの費用が含まれるかで争いが長期化
調停・裁判での争点となり、当初より余計な手間と費用が発生
教訓
清算条項は、請求対象・除外項目・支払条件を明文化
曖昧な条文は、かえって紛争を長引かせる
4. 実務上よく見られる失敗パターン表
失敗パターン | 示談書文言例 | 結果 | 改善策 |
追加請求封じ | 「一切の請求権を放棄する」 | 経費・遅延損害金の追加請求不可 | 元本のみ放棄、特定項目は除外 |
想定外費用封鎖 | 「今後一切の請求は行わない」 | 振込手数料や郵送費請求不可 | 放棄範囲を具体化 |
解釈争い長期化 | 「これにて全ての請求は終了」 | 支払方法・対象で争い発生 | 対象費用・支払方法を明記 |
5. まとめ
清算条項は便利だが、文言次第で追加請求や費用請求が封じられる
曖昧な条項は、かえって争いを拡大させ、調停や裁判で不利になる
実務上は、放棄範囲を限定し、例外や支払条件を明確化することが必須
この分析を基に、読者向けに 「清算条項作成時のチェックリスト」 を作ると、示談書作成時に追加請求や解釈争いを避けるための実務ツールとして活用できます。
16.示談書と「実際のやり取り(LINE・メール)」の不整合リスク調査
最近は、示談交渉がLINEやメールで行われることが多くなりました。しかし、口頭やチャットでのやり取りと最終的な示談書の文言が一致していないと、後に大きなトラブルに発展するリスクがあります。本章では、実務相談や裁判例を基に、不整合が原因で錯誤主張や合意内容否認につながった事例を整理します。
1. LINE・メールでのやり取りと示談書が矛盾したケース
事例概要
個人間の貸金返済トラブル
LINEで「来月末までに返済する」と確認済み
示談書には「返済期日は未定」と記載
結果
相手が返済を遅延した際、「期日未定だから返済義務は発生していない」と主張
法的には、示談書の文言が優先され、LINEのやり取りは証拠として限定的にしか評価されない
結果として、依頼者は回収で不利な立場に
教訓
示談書作成時は、LINEやメールで確認した内容を必ず文言化すること
「口頭・チャットでの確認=合意内容」と誤解すると、回収や裁判で不利になる
2. 錯誤主張につながったケース
事例概要
業務委託契約の報酬トラブル
LINEでは「作業完了後、翌月10日までに支払う」と合意
示談書では「期日は業務完了後、支払日は協議する」と記載
結果
支払期日を巡って、債務者が「示談書通りだから期日確定していない」と主張
依頼者側は、LINEのやり取りを「誤記・錯誤」として主張され、支払い請求の法的立場が弱くなる
教訓
錯誤主張を防ぐため、示談書の文言は事前のやり取りに沿って正確に作成
「協議する」といった曖昧表現は、後の紛争の温床になる
3. 合意内容否認につながったケース
事例概要
貸金トラブルで、メールに「利息○%で分割払い」と記載
示談書には「利息は特に定めない」とのみ記載
結果
相手が「示談書に利息規定はないので利息請求は無効」と主張
メールは証拠として評価されたが、示談書の文言が優先され、合意内容が部分否認される
依頼者側は、本来回収できる金額の一部を取りこぼす結果に
教訓
示談書と事前やり取りの内容を統合・整合させること
LINE・メールのやり取りも証拠として保存しつつ、最終文書で内容を正確に反映
4. 実務上よくある失敗パターン表
失敗パターン | 事例 | 示談書文言 | 結果 | 対策 |
期日不一致 | LINE「来月末」 vs 示談書「未定」 | 期日未定 | 支払義務否認 | やり取り通りに期日を記載 |
支払条件曖昧 | LINE「翌月10日」 vs 示談書「協議する」 | 協議する | 錯誤主張 | チャットの合意内容を正確に反映 |
利息不整合 | メール「利息○%」 vs 示談書「利息なし」 | 利息なし | 合意否認 | 利息等も含めて最終文書で確認 |
5. まとめ
LINE・メールなどの事前やり取りと示談書の不整合は回収や裁判で大きなリスク
錯誤主張や合意否認につながり、依頼者が不利になるケースが多数
対策としては、やり取り内容を必ず示談書に反映し、曖昧な表現を避けること
チャットやメールも証拠として保管しつつ、最終文書で正確に統合することが重要
17.行政書士が「これは絶対に止めた」示談書文言集
示談書は、ちょっとした一文が後々のトラブルや回収不能の原因になることがあります。実務上、行政書士として依頼者に署名前に修正を強く勧めた、いわば「絶対に止めた文言」をピックアップし、なぜ止めたかを法的・実務的観点で解説します。
1. 「一切の請求権を放棄する」系文言
文言例
「本示談により、今後一切の請求権を行使しないこととする」
なぜ止めたか
範囲が広すぎるため、後日想定外の費用や利息、遅延損害金まで請求できなくなる可能性
裁判所も条文通りに解釈するため、元本以外の請求も消滅するリスク
特に分割払いの場合、遅延損害金や支払条件に影響しやすい
改善策
「元本のみ放棄」「利息・遅延損害金は別途請求可」と具体化
放棄範囲を明示し、後から解釈争いが起きないようにする
2. 支払期限・方法が曖昧な文言
文言例
「支払いは適宜協議のうえ行うものとする」
「金額が確定次第支払う」
なぜ止めたか
支払期日や方法が曖昧だと、債務者が支払義務を回避する口実になり得る
法的には「協議する=未定」とされ、実務上は回収が難航
改善策
「支払期日は○月○日」「振込口座は○○銀行○○支店、振込手数料は債務者負担」と明記
分割払いの場合は、回数・期日・遅延時の対応も条文化
3. 「とりあえず署名してください」的な圧力文言
文言例
「本書に署名すれば一切解決済みとみなす」
「署名が遅れると不利益が生じる場合があります」
なぜ止めたか
署名圧力は強迫や錯誤の疑いが生じる
後日、署名自体の有効性が争われるリスク
改善策
「署名は確認後に行う」「双方納得の上で署名」と明示
強制的な圧力ではなく、合意形成プロセスを明文化
4. 「清算条項」を乱用した文言
文言例
「本示談書により、全ての請求権は消滅する」
「本件に関する追加請求は一切認めない」
なぜ止めたか
清算条項の範囲が広すぎると、利息・遅延損害金・経費の請求も封じられる
実務上は、依頼者の本来の権利を過剰に放棄してしまう危険
改善策
清算条項は元本のみ、または特定項目に限定
追加請求を許容する例外を明記
5. 実務上よくある「即修正推奨文言」表
文言例 | 危険ポイント | 改善策 |
「今後一切の請求権を行使しない」 | 想定外請求も放棄 | 放棄範囲を明確化、例外を設定 |
「適宜協議のうえ支払う」 | 支払期日不明、回収困難 | 期日・支払方法・遅延時対応を明記 |
「署名すれば全て解決」 | 強迫・錯誤リスク | 納得確認後に署名、合意プロセス明文化 |
「全ての請求権は消滅」 | 清算条項過剰、追加請求不可 | 元本のみ限定、例外明示 |
6. まとめ
行政書士が署名前に止めた文言の多くは、範囲が広すぎる・曖昧・圧力的なもの
こうした文言は、後々の追加請求や解釈争いを招く原因
示談書作成時は、条文の意味を正確に理解し、範囲・条件・例外を明文化することが不可欠
契約書作成は弁護士・行政書士どっちに依頼すればいい?
契約書を作成する際、「弁護士と行政書士、どちらに依頼すればよいのか?」と悩む方は多いでしょう。どちらの専門家も契約書作成の業務を行いますが、その役割や対応範囲には違いがあります。本記事では、専門家に依頼するメリットや具体例を交えながら、どちらを選ぶべきかを解説します。
専門家に依頼するメリット
1. 契約のリスクを防げる
契約書には、当事者同士の合意内容が明確に記載されます。しかし、素人が作成すると、法律的に不備があったり、トラブルが発生したときに対応しきれなかったりするリスクがあります。専門家に依頼することで、契約の抜け漏れを防ぎ、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。
具体例
たとえば、フリーランスが企業と業務委託契約を結ぶ際、報酬の支払い期限や業務範囲の記載が不明確だと、後々「こんなはずじゃなかった」と揉める原因になります。専門家に依頼すれば、報酬の支払い遅延時のペナルティや、契約解除の条件など、重要な事項を適切に盛り込んだ契約書を作成できます。
2. 自社や個人に適した契約内容にできる
契約書の雛形(テンプレート)はインターネット上にもありますが、それをそのまま使うと、自社のビジネスモデルに合わなかったり、不要な条項が含まれていたりすることがあります。専門家は依頼者の事情をヒアリングし、最適な契約書を作成してくれます。
具体例
例えば、飲食店のオーナーがテナント契約を結ぶ際、一般的な賃貸借契約書だけでは、営業時間の制限や原状回復義務について十分にカバーされていないことがあります。専門家に相談すれば、こうした細かい点も考慮した契約書を作成でき、トラブルを未然に防げます。
行政書士と弁護士の違いは?
契約書作成を依頼できる専門家には、行政書士と弁護士の2種類があります。それぞれの違いを理解することで、自分に適した専門家を選びやすくなります。
行政書士:契約書作成の専門家
行政書士は、主に「契約書の作成」を専門とする国家資格者です。法律に基づいた正確な契約書を作成し、行政手続きや許認可申請にも対応できます。
具体例
・事業者間の業務委託契約書の作成 ・飲食店や美容サロンなどのテナント契約書の作成 ・売買契約書や合意書の作成
ただし、行政書士は「紛争が発生した場合の代理交渉」や「法廷での弁護」は行えません。トラブルが発生した際の対応まではできないため、契約内容に不安がある場合は、弁護士に相談する必要があります。
弁護士:法律トラブルに対応できる専門家
弁護士は、契約書の作成だけでなく、契約に関する紛争対応や訴訟の代理もできる法律の専門家です。トラブルが発生した際のリスクを考慮し、より強固な契約書を作成できます。
具体例
・企業間の買収、合併契約書の作成と交渉 ・高額な不動産売買契約の作成とリーガルチェック ・契約違反が起きた際の法的対応
弁護士に依頼すると、契約書の作成だけでなく、万が一の紛争時にも対応してもらえるというメリットがあります。ただし、弁護士の費用は行政書士より高額になることが一般的です。
専門家に依頼する際の費用と流れ
費用の相場
依頼する専門家や契約書の種類によって、費用は異なります。一般的な相場は以下のとおりです。
専門家 | 費用の目安 |
行政書士 | 契約書作成3万~10万円、リーガルチェック1万~3万 |
弁護士 | 契約書作成10万~30万円、紛争対応10万円以上 |
行政書士は比較的リーズナブルな価格で契約書を作成できますが、紛争対応はできません。一方、弁護士は費用が高めですが、契約のリスク管理を徹底できるというメリットがあります。
依頼の流れ
専門家を選ぶ:契約内容や将来的なリスクを考慮し、行政書士か弁護士のどちらに依頼するか決める。
相談・ヒアリング:依頼者の状況を詳しく聞き、契約書の目的や必要な条項を確認する。
契約書の作成・修正:専門家が契約書を作成し、依頼者と確認しながら修正を加える。
最終確認・納品:完成した契約書を納品し、必要に応じて公証役場での認証を行う。
具体例
たとえば、フリーランスが業務委託契約を結ぶ際、
行政書士に相談し、業務範囲や報酬条件をヒアリング。
契約書のドラフトを作成し、内容を確認。
必要に応じて修正し、最終版を納品。
依頼者が契約書に署名し、取引先と締結。
このような流れで進めるため、契約の重要性を理解しながら進めることができます。
まとめ
契約書作成を専門家に依頼することで、契約のリスクを防ぎ、スムーズな取引を実現できます。
行政書士は契約書の作成が得意で、費用を抑えられるが、紛争対応はできない。
弁護士は契約書作成に加えてトラブル対応も可能だが、費用は高め。
契約内容や想定リスクに応じて、適切な専門家を選びましょう。
また、おてがる契約書では、どんな契約書も一律2万円で作成しています。
また、内容証明対応も対応しております。
作成依頼はLINEで簡単に行うことができるため、誰でもてがるに利用することが可能です。弁護士・司法書士が作成する契約書は費用が高額です。おてがる契約書は行政書士が運用しておりオンライン・電話・メールを活用して、簡単・格安でスピードが速く最短で納品が可能です。







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